1 00:00:22,440 --> 00:00:23,920 ‎養子になった 2 00:00:27,080 --> 00:00:28,640 ‎自分の部屋がある 3 00:00:29,200 --> 00:00:31,240 ‎夏にはキャンプに行く 4 00:00:33,520 --> 00:00:35,880 ‎俺は大喜びだった 5 00:00:36,760 --> 00:00:39,080 ‎まともな生活ができる 6 00:00:41,200 --> 00:00:42,280 ‎楽しむと… 7 00:00:44,240 --> 00:00:45,800 ‎つけが回って来る 8 00:00:50,840 --> 00:00:55,760 ‎米国では1976年の ‎死刑再導入後‎― 9 00:00:57,400 --> 00:01:02,360 ‎8000人以上が ‎死刑判決を受けた 10 00:01:03,760 --> 00:01:08,600 ‎これは ある死刑囚の物語 11 00:01:17,560 --> 00:01:21,000 ‎俺の苦しみを ‎世界に知らせたかった 12 00:01:23,280 --> 00:01:27,000 ‎存在したくない ‎もう死にたかった 13 00:01:36,600 --> 00:01:39,480 ‎NETFLIX オリジナルシリーズ 14 00:01:41,280 --> 00:01:42,600 ‎本当の話だ 15 00:01:44,880 --> 00:01:46,160 ‎そこから始まった 16 00:01:47,360 --> 00:01:49,880 ‎逆らって混乱させたかった 17 00:01:49,960 --> 00:01:52,640 どっちが どっちを殺すか? 18 00:01:52,720 --> 00:01:54,120 決心したの 19 00:01:54,960 --> 00:01:56,080 ‎彼を殺した 20 00:01:56,720 --> 00:01:59,760 意図していたことでは なかった 21 00:01:59,840 --> 00:02:01,960 反省している 22 00:02:05,720 --> 00:02:08,720 2人を殺すつもりで 車を降りた 23 00:02:09,240 --> 00:02:10,680 ひざまづく彼に 24 00:02:11,800 --> 00:02:13,440 引き金を引いた 25 00:02:15,400 --> 00:02:17,080 ‎2人とも殺した 26 00:02:18,800 --> 00:02:20,240 ‎刺し殺した 27 00:02:31,400 --> 00:02:36,880 ‎オーバーキル 28 00:02:50,640 --> 00:02:54,960 ‎ステーキ店の人から ‎電話があった 29 00:02:55,040 --> 00:02:56,200 〝息子さんのお父様が タバコとお酒を飲み〞 30 00:02:56,200 --> 00:03:00,000 〝息子さんのお父様が タバコとお酒を飲み〞 ミズーリ州 セントルイス 31 00:03:00,000 --> 00:03:00,240 〝息子さんのお父様が タバコとお酒を飲み〞 32 00:03:01,280 --> 00:03:03,720 ‎“24時間いらっしゃいます” 33 00:03:04,920 --> 00:03:10,480 ‎すぐに駆けつけて ‎話をしようとしたの 34 00:03:11,200 --> 00:03:11,440 この上なく 人相の悪い顔で見られた 35 00:03:11,440 --> 00:03:15,600 この上なく 人相の悪い顔で見られた セシル・ショドロスキ 36 00:03:15,600 --> 00:03:16,200 この上なく 人相の悪い顔で見られた 37 00:03:18,760 --> 00:03:22,320 ‎“とっとと失せろ”と ‎言われた 38 00:03:24,920 --> 00:03:28,000 ‎私は途方に暮れて立ってた 39 00:03:29,520 --> 00:03:31,800 ‎その後 帰ったの 40 00:03:33,280 --> 00:03:37,080 ‎“ステーキ&シェイク ‎ドライブスルー” 41 00:03:38,680 --> 00:03:45,080 ‎デイビッド・バーネットは ‎数時間後に養祖父母を殺害 42 00:03:45,200 --> 00:03:51,560 ‎動機は いまだに不明である 43 00:03:55,440 --> 00:03:59,840 ミズーリ州 ワシントン郡 ポトシ矯正施設 44 00:04:01,200 --> 00:04:05,560 ‎“ポトシ矯正施設 ‎治安は目標ではなく標準” 45 00:04:09,240 --> 00:04:12,440 デイビッド・バーネット 46 00:04:13,200 --> 00:04:14,040 ‎いい? 47 00:04:14,360 --> 00:04:15,840 ‎俺はデイビッド 48 00:04:15,920 --> 00:04:20,600 ‎第1級殺人罪で2件告発され ‎両方とも死刑宣告された 49 00:04:31,240 --> 00:04:33,800 ‎ミズーリ州 ‎セントルイス生まれだ 50 00:04:35,920 --> 00:04:38,880 ‎住んでいた家は覚えていない 51 00:04:41,080 --> 00:04:45,800 ‎でもセントルイスの ‎臭いや音は忘れられない 52 00:04:50,480 --> 00:04:52,920 ‎母に望まれずに生まれた 53 00:04:55,440 --> 00:04:58,840 ‎母の友人の ‎ロバート・ビガースタッフが 54 00:04:58,920 --> 00:04:59,920 ‎引き取った 55 00:05:01,920 --> 00:05:05,680 ‎彼はアルコール依存症で ‎刑務所に出入り 56 00:05:12,040 --> 00:05:16,080 ‎幼少期の俺は ‎性的いたずらを受け 57 00:05:16,160 --> 00:05:18,080 ‎殴って鼻を折られた 58 00:05:18,160 --> 00:05:20,680 ‎汚れた服で走り回り 59 00:05:20,760 --> 00:05:23,360 ‎数日間シャワーをしなかった 60 00:05:23,760 --> 00:05:27,760 ‎ハンガーで自販機から ‎食べ物を盗んだ 61 00:05:33,720 --> 00:05:36,440 ‎ぬいぐるみのように ‎感じていた 62 00:05:36,520 --> 00:05:38,720 ‎欲しい時だけつかまれる 63 00:05:39,200 --> 00:05:43,520 ‎それ以外に子ども時代で ‎覚えてるのは孤独だった 64 00:05:48,920 --> 00:05:51,320 ‎4〜5歳の時だったと思う 65 00:05:52,040 --> 00:05:57,120 ‎児童相談所が ‎やっと俺の存在に気づいた 66 00:05:59,800 --> 00:06:01,960 ‎その女性を覚えている 67 00:06:02,040 --> 00:06:04,640 ‎でも顔は覚えてない 68 00:06:06,400 --> 00:06:11,040 ‎覚えてないのが不思議だが ‎久しぶりの愛情のこもった 69 00:06:11,560 --> 00:06:13,360 ‎抱擁だった 70 00:06:16,160 --> 00:06:19,640 ‎“ここから連れ出すわよ”と ‎言っていた 71 00:06:22,400 --> 00:06:25,000 ‎相談所にいた期間は不明だ 72 00:06:26,560 --> 00:06:29,360 ‎そこで ぬいぐるみが ‎好きだった 73 00:06:30,120 --> 00:06:31,320 ‎説明できない 74 00:06:32,280 --> 00:06:33,600 ‎でも持ってた 75 00:06:33,720 --> 00:06:37,000 〝カンザスシティ 児童相談センター〞 76 00:06:37,000 --> 00:06:40,320 〝カンザスシティ 児童相談センター〞 ‎相談所はロバートに連絡した 77 00:06:40,320 --> 00:06:40,680 〝カンザスシティ 児童相談センター〞 78 00:06:41,240 --> 00:06:46,320 ‎そして彼が来たら ‎お利口にしていてと言われた 79 00:06:48,480 --> 00:06:50,920 ‎部屋に2人きりにされ 80 00:06:51,400 --> 00:06:53,920 ‎彼は俺をかついで逃げた 81 00:06:56,120 --> 00:06:59,400 ‎ぬいぐるみを落としたのを ‎覚えてる 82 00:07:12,360 --> 00:07:16,360 ‎彼は車のトランクに ‎数週間 俺を隠した 83 00:07:17,800 --> 00:07:20,720 ‎毎日 激しい雷雨だった 84 00:07:22,440 --> 00:07:24,640 ‎暗いトランクで丸まり 85 00:07:25,280 --> 00:07:27,920 ‎訳が分からず怖かった 86 00:07:28,800 --> 00:07:32,240 ‎シャワーも食事も ‎毎日ではない 87 00:07:35,080 --> 00:07:38,680 ‎でも数週間後に相談所が来た 88 00:07:40,320 --> 00:07:43,440 ‎彼は逮捕され ‎その後は会ってない 89 00:08:00,760 --> 00:08:07,240 ‎6歳の時にデイビッドは ‎リームズ家の里子になる 90 00:08:09,440 --> 00:08:13,200 ‎家族のことが ‎すぐ好きになった 91 00:08:17,000 --> 00:08:19,360 ‎リタのことを母と呼んだ 92 00:08:20,000 --> 00:08:23,440 ‎実の母ではないが ‎もし母がいれば 93 00:08:24,000 --> 00:08:25,480 ‎こんな感じだろう 94 00:08:25,560 --> 00:08:28,480 ‎俺のために ‎全力を尽くしてくれる 95 00:08:30,960 --> 00:08:32,000 ‎好きだった 96 00:08:36,680 --> 00:08:42,040 ‎ある日リタは ‎海外留学の機会を得た 97 00:08:43,000 --> 00:08:45,520 ‎俺を置いていくと聞かされた 98 00:08:46,000 --> 00:08:48,760 ‎海外に俺を ‎連れていけなかった 99 00:08:48,960 --> 00:08:51,320 ‎自分を責めるしかなかった 100 00:08:53,320 --> 00:08:57,760 ‎殴られたり ‎いたずらされるのが 101 00:08:58,120 --> 00:08:59,720 ‎最初の6年続いた 102 00:09:00,680 --> 00:09:01,640 ‎止むと 103 00:09:02,320 --> 00:09:05,960 ‎次は俺が悪い子だから ‎捨てられるのかと 104 00:09:11,920 --> 00:09:14,800 ‎リームズ家で ‎6ヵ月 過ごした後 105 00:09:14,880 --> 00:09:18,880 ‎デイビッドは ‎児童養護制度に戻り 106 00:09:19,600 --> 00:09:26,320 ‎8歳でジョン・バーネットに ‎引き取られた 107 00:09:32,320 --> 00:09:34,080 ‎ジョンは先生だった 108 00:09:35,400 --> 00:09:39,680 ‎平均的な人ではなく ‎知識人だった 109 00:09:41,320 --> 00:09:44,880 ‎女性がいなかったのは ‎別に驚かなかった 110 00:09:44,960 --> 00:09:47,280 ‎未婚だとは知らなかった 111 00:09:47,360 --> 00:09:49,560 ‎でも1人で両親の役割だ 112 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 ‎これ以上の人はいない 113 00:09:55,880 --> 00:09:57,320 ‎魅力のある人で 114 00:09:58,040 --> 00:09:59,080 ‎優しかった 115 00:10:00,440 --> 00:10:03,360 ‎俺に触れない点が好きだった 116 00:10:05,480 --> 00:10:09,960 ‎この子は傷ついてると察知し ‎そっとしてくれた 117 00:10:11,320 --> 00:10:14,240 ‎当時は知らなかったが ‎今は分かる 118 00:10:17,360 --> 00:10:19,800 ‎ある日 夕食に出かけた時に 119 00:10:19,880 --> 00:10:23,080 ‎“私の息子になりたい?”と ‎聞かれた 120 00:10:24,040 --> 00:10:25,320 ‎息子なのにだ 121 00:10:25,400 --> 00:10:28,200 ‎“養子になりたいか”と ‎聞かれた 122 00:10:34,560 --> 00:10:36,920 ‎俺は大喜びだった 123 00:10:37,880 --> 00:10:38,960 ‎それで… 124 00:10:40,240 --> 00:10:41,840 ‎養子になった 125 00:10:41,920 --> 00:10:44,240 ‎一緒に裁判所に行ったのが 126 00:10:44,360 --> 00:10:47,280 ‎子どもの頃の ‎一番幸せな思い出だ 127 00:10:47,840 --> 00:10:51,520 ‎養子になった日に ‎永遠の親ができたから 128 00:10:59,120 --> 00:11:03,440 ‎ジョンと 良い生活を ‎始められると感じた 129 00:11:05,160 --> 00:11:08,280 ‎ウェブスターは中流階級の町 130 00:11:08,720 --> 00:11:12,120 ‎俺の育った貧困地区とは違う 131 00:11:13,040 --> 00:11:14,360 ‎良いところだ 132 00:11:14,600 --> 00:11:18,080 ‎街もきれいで ‎住宅の状態も良い 133 00:11:32,120 --> 00:11:35,080 ‎養子になって2ヵ月後に 134 00:11:36,920 --> 00:11:40,600 ‎ジョンの本性が不安になった 135 00:11:43,720 --> 00:11:47,880 ‎彼の期待を満たさないと ‎叩かれるようになった 136 00:11:48,120 --> 00:11:51,640 ‎俺の年齢の子には ‎彼の期待は高すぎる 137 00:11:51,720 --> 00:11:55,600 ‎年齢層以上の成績を ‎強要された 138 00:11:58,600 --> 00:12:00,560 ‎ジョンの体罰のせいで 139 00:12:00,640 --> 00:12:05,400 ‎俺の体には あざや切り傷に ‎みみず腫れがあった 140 00:12:06,240 --> 00:12:09,000 ‎でも 慰めるために 141 00:12:09,120 --> 00:12:13,560 ‎俺を抱き寄せて ‎耳にキスし始める 142 00:12:13,640 --> 00:12:14,920 ‎何か おかしい 143 00:12:16,200 --> 00:12:19,920 ‎それが徐々に ‎週に1〜2回になり 144 00:12:20,000 --> 00:12:21,880 ‎さらに毎夜になった 145 00:12:21,960 --> 00:12:24,320 ‎“膝に座ってハグして”と 146 00:12:26,560 --> 00:12:30,360 ‎彼の身体に ‎何か起きてると気づいた 147 00:12:30,720 --> 00:12:33,160 ‎俺はまだ8歳か9歳だ 148 00:12:33,640 --> 00:12:35,200 ‎何かが変だった 149 00:12:37,120 --> 00:12:39,160 ‎変な触り方をした 150 00:12:39,640 --> 00:12:42,600 ‎股間を触り ‎耳に舌を入れてくる 151 00:12:44,840 --> 00:12:48,200 ‎膝に座ると ‎意識を失うようになった 152 00:12:48,680 --> 00:12:51,160 ‎何をされたか覚えてない 153 00:12:51,360 --> 00:12:55,680 ‎嫌なことは ‎感覚をまひさせることにした 154 00:12:56,320 --> 00:12:58,720 ‎死んでしまいたい 155 00:12:59,320 --> 00:13:00,160 ‎もう嫌だ 156 00:13:09,640 --> 00:13:15,280 ‎その後 ジョンは ‎少年2人を養子にした 157 00:13:15,360 --> 00:13:19,880 ‎最年少のエリックは ‎デイビッドにすぐ懐いた 158 00:13:23,360 --> 00:13:25,320 ‎エリックが気に入った 159 00:13:26,120 --> 00:13:27,280 ‎愛想が良くて 160 00:13:27,840 --> 00:13:32,120 ‎前歯が出っ歯であることを ‎気にしていた 161 00:13:32,200 --> 00:13:33,960 ‎歯がよじれてるんだ 162 00:13:34,040 --> 00:13:37,040 ‎かわいくて大好きだった 163 00:13:39,320 --> 00:13:42,360 ‎でも ジョンが ‎エリックを呼び出す 164 00:13:42,960 --> 00:13:44,880 ‎俺の時と同じだ 165 00:13:46,520 --> 00:13:47,880 ‎無力だった 166 00:13:47,960 --> 00:13:51,880 ‎エリックから ‎少年を奪うように感じた 167 00:13:56,680 --> 00:13:59,400 ‎年上の俺が ‎守るはずなのに‎… 168 00:14:01,440 --> 00:14:02,600 ‎守れなかった 169 00:14:03,040 --> 00:14:05,840 ‎その上 自分でなくて ‎ほっとした 170 00:14:06,080 --> 00:14:08,960 ‎犠牲にして恥ずかしく思った 171 00:14:18,440 --> 00:14:21,760 ‎ジョンの両親 ‎クリフォードとレオナは 172 00:14:21,840 --> 00:14:25,280 ‎息子と同じ通りに住んでいた 173 00:14:28,400 --> 00:14:33,240 ‎日曜は隔週で ‎ジョンの両親と夕食をとった 174 00:14:36,160 --> 00:14:39,960 ‎レオナは温かく歓迎してくれ ‎大好きだった 175 00:14:40,280 --> 00:14:41,640 ‎料理を教わった 176 00:14:43,440 --> 00:14:47,360 ‎ジョンのことは両親に ‎何も言わなかった 177 00:14:49,520 --> 00:14:54,680 ‎厳格なクリフォードの ‎反応が不安だった 178 00:14:56,200 --> 00:14:57,360 ‎何度か祖父に 179 00:14:58,080 --> 00:15:00,520 ‎頭の後ろを叩かれた 180 00:15:00,880 --> 00:15:03,520 ‎どんな親でもすることだ 181 00:15:04,000 --> 00:15:06,520 ‎強くはないが ‎指輪が当たる 182 00:15:07,800 --> 00:15:10,320 ‎ジョンのとよく似た指輪だ 183 00:15:11,560 --> 00:15:13,000 ‎叩かれるたびに 184 00:15:13,080 --> 00:15:17,200 ‎ジョンに指輪で ‎何度も叩かれるようだった 185 00:15:18,680 --> 00:15:22,360 ‎クリフォードが ‎ジョンに見えるようになる 186 00:15:22,960 --> 00:15:25,680 ‎2人がダブって見えた 187 00:15:29,200 --> 00:15:32,560 ‎でもレオナには ‎ハグをしたい 188 00:15:33,880 --> 00:15:35,680 ‎唯一愛する人だった 189 00:15:45,560 --> 00:15:50,760 ‎デイビッドは 18歳まで ‎ジョンと暮らし 190 00:15:51,360 --> 00:15:57,040 ‎口論の後で家を出た 191 00:16:02,360 --> 00:16:04,680 ‎友だちの家を泊まり歩いた 192 00:16:04,760 --> 00:16:08,800 ‎理由は誰にも言わなかったが ‎みんな知っていた 193 00:16:10,680 --> 00:16:13,800 ‎仕事は続けたが ‎寝場所はまちまちだ 194 00:16:15,440 --> 00:16:16,960 ‎レオナが来て 195 00:16:17,560 --> 00:16:19,600 ‎“どうしてる?”と聞く 196 00:16:19,680 --> 00:16:22,360 ‎大丈夫と言っても ‎追求された 197 00:16:23,840 --> 00:16:28,440 ‎ジョンのことを言いたかった 198 00:16:28,880 --> 00:16:30,680 ‎彼女を見て… 199 00:16:31,200 --> 00:16:35,680 ‎“虐待に気付いていないけど ‎9歳と10歳の時に” 200 00:16:35,760 --> 00:16:39,000 ‎“ジョンに上に乗られ ‎犯された” 201 00:16:39,080 --> 00:16:41,000 ‎そう言いたかった 202 00:16:41,080 --> 00:16:41,920 ‎でも… 203 00:16:42,280 --> 00:16:44,600 ‎ジョンの悪口を言えば 204 00:16:44,680 --> 00:16:49,040 ‎レオナはジョンを ‎支持してかばう 205 00:16:50,200 --> 00:16:54,960 ‎だから言ったとしても ‎拒まれるのは自分だと思った 206 00:17:04,720 --> 00:17:10,800 ‎1996年2月4日デイビッドは ‎祖父母の家に入り 207 00:17:11,560 --> 00:17:15,360 ‎教会から祖父母が ‎帰宅するのを待った 208 00:17:19,360 --> 00:17:24,040 ‎帰宅した時 俺は寝ていたが ‎起きてから話を始めた 209 00:17:25,480 --> 00:17:28,000 ‎最後の記憶は ‎レオナとの会話 210 00:17:28,560 --> 00:17:29,800 ‎そして俺は… 211 00:17:30,400 --> 00:17:35,360 ‎何が起きたのか ‎毎日思い出そうと努力してる 212 00:17:35,440 --> 00:17:39,360 ‎その経緯や ‎何が誘発したのかも 213 00:17:41,920 --> 00:17:45,040 ‎ジョンと話したと ‎祖母は言っていた 214 00:17:47,400 --> 00:17:51,720 ‎祖父が ジョンのことを ‎何か言ったのを覚えてる 215 00:17:52,200 --> 00:17:53,040 ‎そして… 216 00:17:53,960 --> 00:17:57,480 ‎分からないが ‎俺はどこかへ行った 217 00:18:03,680 --> 00:18:06,000 ‎ようやく気付いた時には 218 00:18:06,280 --> 00:18:08,080 ‎壁に向いて立ってた 219 00:18:08,520 --> 00:18:10,680 ‎見下ろすと祖父がいる 220 00:18:11,600 --> 00:18:13,800 ‎手に血はついてない 221 00:18:13,880 --> 00:18:16,280 ‎血の出所は不明だった 222 00:18:21,840 --> 00:18:25,080 ‎すごく怖くて途方に暮れた 223 00:18:26,680 --> 00:18:29,080 ‎“何をした?”と思い 224 00:18:30,160 --> 00:18:33,200 ‎“誰かいるか?”と見回した 225 00:18:33,640 --> 00:18:37,360 ‎廊下の向こうにレオナがいた 226 00:18:39,360 --> 00:18:40,280 ‎怖かった 227 00:18:42,880 --> 00:18:44,560 ‎2人とも殺した 228 00:18:45,160 --> 00:18:46,440 ‎刺し殺した 229 00:18:51,840 --> 00:18:55,760 ‎24時間以内に ‎デイビッドは警察に自首し 230 00:18:55,840 --> 00:18:59,080 ‎2人を殺したと自白した 231 00:19:05,160 --> 00:19:08,920 ‎警察で報告書を見たら ‎身体の傷は… 232 00:19:09,400 --> 00:19:13,040 ‎あばら骨の骨折 あごの脱臼 233 00:19:13,680 --> 00:19:16,360 ‎複数のナイフによる ‎刺し傷 234 00:19:17,280 --> 00:19:21,080 ‎台所にあった ‎ナイフだそうだが覚えてない 235 00:19:22,960 --> 00:19:26,280 ‎怒りで興奮し ‎オーバーキル状態になり 236 00:19:26,720 --> 00:19:28,080 ‎意識がなかった 237 00:19:28,560 --> 00:19:31,320 ‎罪のない人を2人殺した 238 00:19:38,960 --> 00:19:41,560 ‎1997年3月 239 00:19:41,640 --> 00:19:46,160 ‎第1級殺人罪でデイビッドは ‎裁判にかけられる 240 00:20:00,840 --> 00:20:05,360 セントルイス郡裁判所 241 00:20:11,120 --> 00:20:14,400 ‎10日間ここにいました 242 00:20:16,560 --> 00:20:18,040 ‎この席です 243 00:20:18,800 --> 00:20:21,520 ‎真ん中の列の右から2番目 244 00:20:23,160 --> 00:20:25,520 ‎記憶が次々と浮かびます 245 00:20:28,200 --> 00:20:28,440 デイビッドの顔が… 246 00:20:28,440 --> 00:20:30,040 デイビッドの顔が… 陪審員長 アンディ・デイジー 247 00:20:30,040 --> 00:20:31,440 陪審員長 アンディ・デイジー 248 00:20:31,440 --> 00:20:32,160 陪審員長 アンディ・デイジー 脳裏に焼き付いています 249 00:20:32,160 --> 00:20:33,920 脳裏に焼き付いています 250 00:20:39,040 --> 00:20:40,440 ‎私はアンディ 251 00:20:40,520 --> 00:20:46,480 ‎1997年のデイビッドの裁判で ‎陪審員長でした 252 00:20:50,640 --> 00:20:57,520 ‎デイビッドの容疑は重く ‎つい恐怖を感じてしまいます 253 00:20:58,840 --> 00:21:01,760 ‎ナイフを5本使っていました 254 00:21:02,160 --> 00:21:05,800 ‎刺し傷は20ヵ所以上です 255 00:21:07,440 --> 00:21:10,640 ‎すごく激しく刺したので 256 00:21:11,320 --> 00:21:14,960 ‎ナイフの歯が ‎取っ手から外れました 257 00:21:15,640 --> 00:21:22,160 ‎深く突き刺したので ‎骨に引っかかったのです 258 00:21:22,680 --> 00:21:27,360 ‎そして台所にナイフを数本 ‎取りに行きました 259 00:21:28,680 --> 00:21:30,600 祖父母の両方が 260 00:21:31,160 --> 00:21:37,400 凶暴でゆっくりと痛い 無残な死に方をしました 261 00:21:39,040 --> 00:21:40,840 善行について 262 00:21:41,320 --> 00:21:44,960 ‎心に重くのしかかりました 263 00:21:45,040 --> 00:21:49,800 〝陪審員の審議室〞 264 00:21:49,880 --> 00:21:51,640 死刑を課すには 265 00:21:51,720 --> 00:21:54,920 陪審員全員の 同意が必要です 266 00:21:58,720 --> 00:22:03,400 席を立って窓の方へと 歩いたのを覚えています 267 00:22:04,800 --> 00:22:07,240 涙をこらえながらです 268 00:22:07,360 --> 00:22:10,840 〝12人の決断が必要だ〞 269 00:22:11,560 --> 00:22:14,560 〝11人はもう決めたが どうする?〞 270 00:22:15,640 --> 00:22:18,920 〝自分はためらわずに〞 271 00:22:19,560 --> 00:22:23,960 〝死刑にすべきと 言えるか?〞 272 00:22:24,760 --> 00:22:26,120 やっと決断した 273 00:22:30,000 --> 00:22:36,560 ‎1997年3月21日デイビッドの ‎死刑を陪審員が推薦した 274 00:22:45,840 --> 00:22:50,960 ジョージア州 サバンナ 275 00:23:07,360 --> 00:23:08,920 ‎“誕生日おめでとう” 276 00:23:09,040 --> 00:23:11,400 ‎“ママへ ‎デイビッドより” 277 00:23:12,520 --> 00:23:15,600 ‎花をよく描いてくれます 278 00:23:16,360 --> 00:23:19,560 ‎誕生日と母の日と ‎クリスマスは必ず 279 00:23:19,640 --> 00:23:22,560 ‎実の子どもは ‎2人とも忘れる 280 00:23:22,920 --> 00:23:24,280 ‎デイビッドだけ 281 00:23:25,240 --> 00:23:26,680 ‎思いやりがある 282 00:23:27,600 --> 00:23:31,280 ‎私を母と呼ぶのは ‎最も近い存在だからです 283 00:23:38,520 --> 00:23:40,480 ‎私はリタ・リームズ 284 00:23:41,440 --> 00:23:44,560 ‎デイビットは里子でした 285 00:23:45,120 --> 00:23:45,240 彼が6歳半から 7歳の誕生日までです 286 00:23:45,240 --> 00:23:48,800 彼が6歳半から 7歳の誕生日までです デイビッドの最初の里親 リタ・リームズ 287 00:23:48,800 --> 00:23:49,480 彼が6歳半から 7歳の誕生日までです 288 00:23:52,120 --> 00:23:56,280 ‎家族の一員であるだけで ‎彼は喜んでいました 289 00:23:58,520 --> 00:24:01,760 ‎暴力的ではなく良い子でした 290 00:24:04,800 --> 00:24:07,600 ‎家族環境が安定していれば 291 00:24:07,680 --> 00:24:11,560 ‎彼は成功していたでしょう 292 00:24:12,240 --> 00:24:14,880 ‎一方で難しい点もありました 293 00:24:15,600 --> 00:24:19,920 ‎環境が悪ければ ‎成功できないと分かるのです 294 00:24:24,320 --> 00:24:30,840 ‎リタが海外の仕事を受け ‎デイビッドは施設に戻された 295 00:24:32,240 --> 00:24:36,320 ‎リタには その後13年間 ‎何の音さたもなかった 296 00:24:36,760 --> 00:24:42,520 ‎しかし 事件に関して ‎連絡があった 297 00:24:44,720 --> 00:24:48,200 ‎デイビッドが2人を ‎殺害したと聞き… 298 00:24:50,560 --> 00:24:53,480 ‎想定外のことで ‎ショックでした 299 00:24:54,600 --> 00:24:58,400 ‎良い人たちだったと ‎聞きました 300 00:24:59,600 --> 00:25:01,680 ‎危害を加えなかった 301 00:25:12,840 --> 00:25:18,560 ‎リタはデイビッドの裁判に ‎全て出席した 302 00:25:22,160 --> 00:25:24,680 ‎罰則審議は全て出席しました 303 00:25:27,560 --> 00:25:31,720 ‎当時の弁護士は ‎生い立ちの資料を使わず 304 00:25:32,320 --> 00:25:38,480 ‎養子になってから受けた ‎虐待を言及しませんでした 305 00:25:40,160 --> 00:25:45,800 ‎“なぜ使わないのか”と ‎弁護士に尋ねたのです 306 00:25:46,440 --> 00:25:49,840 ‎すると素っ気ない答えでした 307 00:25:50,640 --> 00:25:54,320 ‎“彼のためどころか ‎マイナスになる”と 308 00:25:54,880 --> 00:25:57,840 ‎それだけで ‎去っていったのです 309 00:26:06,720 --> 00:26:10,400 ミズーリ州 セントルイス 310 00:26:19,480 --> 00:26:24,560 ‎証言台に立って欲しい人を ‎デイビットは挙げていた 311 00:26:26,760 --> 00:26:30,920 ‎なのに国選弁護人は ‎誰にも連絡しなかった 312 00:26:31,480 --> 00:26:32,640 ‎誰1人にもだ 313 00:26:35,440 --> 00:26:36,640 ‎“ウェブスター・グローブス” 314 00:26:36,640 --> 00:26:38,240 ‎“ウェブスター・グローブス” 俺はジェイソンだ 315 00:26:38,240 --> 00:26:38,360 ‎“ウェブスター・グローブス” 316 00:26:38,360 --> 00:26:40,240 ‎“ウェブスター・グローブス” ウェブスター・ グローブスで俺たちが 317 00:26:40,240 --> 00:26:40,520 ウェブスター・ グローブスで俺たちが 318 00:26:40,520 --> 00:26:41,760 ウェブスター・ グローブスで俺たちが デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 319 00:26:41,760 --> 00:26:41,840 デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 320 00:26:41,840 --> 00:26:43,960 デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 育った家を見に行こう 321 00:26:43,960 --> 00:26:44,680 デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 322 00:26:47,800 --> 00:26:52,240 ‎デイビッドは ‎養父のジョンと暮らしていた 323 00:26:52,640 --> 00:26:56,000 ‎他に2人の養子がいた 324 00:26:58,360 --> 00:27:03,480 ‎初めは格好いい ‎家族だったようだ 325 00:27:03,560 --> 00:27:09,520 ‎父親はサッカーのコーチで ‎子どもとスポーツ好きだ 326 00:27:10,000 --> 00:27:15,120 ‎デイビッドと6ヵ月 ‎暮らして初めて 327 00:27:15,200 --> 00:27:17,840 ‎何かが起こり始めた 328 00:27:20,440 --> 00:27:24,320 ‎部屋に閉じこもって ‎ジョンから隠れていた 329 00:27:25,680 --> 00:27:28,600 ‎部屋から出ると ‎ジョンがいるから 330 00:27:28,880 --> 00:27:32,200 ‎小便したくても ‎トイレに行かなかった 331 00:27:32,280 --> 00:27:34,840 ‎窓を開けて小便していた 332 00:27:37,040 --> 00:27:40,280 ‎祖父母は ‎あの家に住んでいた 333 00:27:43,200 --> 00:27:45,040 ‎2軒となりだ 334 00:27:45,760 --> 00:27:48,160 ‎あの家の方が居心地が良い 335 00:27:48,240 --> 00:27:52,600 ‎放課後に行くと ‎クッキーを出してくれた 336 00:27:53,640 --> 00:27:56,560 ‎どうかしてるよ ‎この家は怖いのに 337 00:27:56,640 --> 00:27:59,400 ‎あの家はすごく楽しいなんて 338 00:28:04,400 --> 00:28:07,920 ‎15歳のジェイソンと ‎デイビッドは 339 00:28:08,000 --> 00:28:12,480 ‎ジョンの枕元の引き出しから ‎写真を発見した 340 00:28:15,160 --> 00:28:16,520 ‎その写真は… 341 00:28:17,320 --> 00:28:21,120 ‎太ももと胴体と足だった 342 00:28:21,200 --> 00:28:24,600 ‎上はえりもとまで写ってる 343 00:28:25,760 --> 00:28:28,160 ‎思春期前の男の子の写真だ 344 00:28:28,800 --> 00:28:31,120 ‎つまり隠毛が生えていない 345 00:28:31,200 --> 00:28:35,920 ‎ジョンの手が その男の子の ‎ペニスを持っていた 346 00:28:36,840 --> 00:28:40,880 ‎ジョンは毛深いし ‎いつも指輪をしていた 347 00:28:40,960 --> 00:28:42,240 ‎卒業記念のだ 348 00:28:42,800 --> 00:28:46,880 ‎その指輪と手が ‎写真に写っていた 349 00:28:48,280 --> 00:28:49,840 ‎ジョンと分かった 350 00:28:54,480 --> 00:28:57,720 ‎この写真は ‎動かぬ証拠だと思った 351 00:28:58,440 --> 00:29:03,000 ‎誰も反論できないし ‎ウソだとは言えないだろうと 352 00:29:03,840 --> 00:29:05,920 ‎俺たちは喜んだ 353 00:29:06,160 --> 00:29:08,360 ‎これで終わりにできる 354 00:29:08,440 --> 00:29:11,480 ‎衝撃的なことを予期していた 355 00:29:16,680 --> 00:29:19,680 ‎交番まで歩いて行った 356 00:29:19,760 --> 00:29:25,040 ‎市警の刑事は ‎これで納得すると思った 357 00:29:26,040 --> 00:29:30,680 ‎なぜ俺たちの行動が ‎手に負えないのか 358 00:29:30,840 --> 00:29:32,800 ‎分かってもらえるかも 359 00:29:35,280 --> 00:29:38,760 ‎写真を見た瞬間 ‎刑事はおびえきっていた 360 00:29:38,840 --> 00:29:41,000 ‎俺たち以上に写真をだ 361 00:29:41,080 --> 00:29:42,040 ‎刑事は… 362 00:29:42,320 --> 00:29:46,280 ‎写真をデイビッドに ‎突き返した 363 00:29:46,880 --> 00:29:49,440 ‎そして俺に出て行けと言った 364 00:29:49,520 --> 00:29:51,000 〝安全な場所〞 365 00:29:51,000 --> 00:29:53,640 〝安全な場所〞 ‎刑事と話した後 ‎デイビッドが飛び出してきた 366 00:29:53,640 --> 00:29:56,680 ‎刑事と話した後 ‎デイビッドが飛び出してきた 367 00:29:57,640 --> 00:29:59,440 ‎写真を手に持ってた 368 00:29:59,520 --> 00:30:02,640 ‎“なぜ写真を ‎まだ持ってる?” 369 00:30:03,560 --> 00:30:06,280 ‎“手を貸してくれないんだ” 370 00:30:08,760 --> 00:30:10,240 ‎落胆していた 371 00:30:10,640 --> 00:30:14,040 ‎一番上の警察が ‎この対応ならば 372 00:30:14,280 --> 00:30:16,040 ‎もう誰も頼れない 373 00:30:18,360 --> 00:30:20,480 ‎そう変わってしまった 374 00:30:25,400 --> 00:30:30,440 ‎2017年 ジョンは ‎老衰で亡くなった 375 00:30:30,520 --> 00:30:37,480 ‎性的虐待で ‎告発されることはなかった 376 00:30:46,280 --> 00:30:47,840 ‎ジョンは親友です 377 00:30:48,160 --> 00:30:49,360 ‎面白くて 378 00:30:49,440 --> 00:30:51,960 〝ジョンの追悼演説〞 ‎特に機知に富んでいました 379 00:30:51,960 --> 00:30:52,760 〝ジョンの追悼演説〞 380 00:30:53,120 --> 00:30:53,440 ジョンの親友 フレッド・ドンケ 381 00:30:53,440 --> 00:30:56,880 ジョンの親友 フレッド・ドンケ IT分野で成功し 部長でした 382 00:30:56,880 --> 00:30:57,400 IT分野で成功し 部長でした 383 00:30:58,040 --> 00:31:02,520 ‎でも高給取りをあきらめ ‎工業専門学校で 384 00:31:02,640 --> 00:31:05,680 ‎貧しい子どもに ‎教えていました 385 00:31:06,600 --> 00:31:09,560 ‎優れたスクールバス運転手で 386 00:31:09,640 --> 00:31:13,120 ‎何度か最優秀運転手賞を ‎受賞もしました 387 00:31:15,000 --> 00:31:16,360 ‎それに賢明です 388 00:31:16,880 --> 00:31:21,880 ‎彼の生きる意味は ‎子どもだと分かっていました 389 00:31:23,760 --> 00:31:26,520 ‎里親になった後養子を迎え 390 00:31:26,600 --> 00:31:31,640 ‎子どもたちに ‎成功する機会を与えました 391 00:31:34,000 --> 00:31:37,600 ‎私はフレッド ‎ジョンの親友でした 392 00:31:38,160 --> 00:31:42,720 ‎ジョンのお葬式で ‎光栄にも追悼演説をしました 393 00:31:43,560 --> 00:31:49,440 ‎ジョンがどんな人だったか ‎私の話を聞いてほしいです 394 00:31:52,560 --> 00:31:56,200 ‎どんな疑惑があるのか ‎知りません 395 00:31:56,480 --> 00:32:00,800 ‎彼は良い人だったと ‎私は言えます 396 00:32:01,640 --> 00:32:06,360 ‎これ以上 聞かなくても ‎私は知っています 397 00:32:06,880 --> 00:32:09,640 ‎違うことを言う人がいても 398 00:32:10,320 --> 00:32:13,840 ‎私以上に知ってるはずがない 399 00:32:14,040 --> 00:32:16,360 ‎ジョンと49年 親友でした 400 00:32:16,440 --> 00:32:18,760 ‎そんな疑惑は あり得ない 401 00:32:31,280 --> 00:32:35,440 ‎男の子を触ってるのを ‎見たことはない 402 00:32:42,360 --> 00:32:45,320 ‎そんなことするのを ‎見ていない 403 00:32:49,360 --> 00:32:51,400 ‎私はセシル・ショドロスキ 404 00:32:53,120 --> 00:32:56,120 ‎ウェスト郡工業高校1年の時 405 00:32:57,720 --> 00:33:00,840 ‎コンピュータの先生が ‎ジョンだった 406 00:33:02,080 --> 00:33:04,800 ‎背が高く青い目で優しい 407 00:33:05,960 --> 00:33:07,160 毎朝会って 話しをしたかった 408 00:33:07,160 --> 00:33:09,040 毎朝会って 話しをしたかった セシル・ショドロスキ 409 00:33:09,040 --> 00:33:09,120 セシル・ショドロスキ 410 00:33:09,120 --> 00:33:11,680 セシル・ショドロスキ 先生の笑顔を見ると 411 00:33:11,680 --> 00:33:11,760 セシル・ショドロスキ 412 00:33:11,760 --> 00:33:13,160 セシル・ショドロスキ 自分が特別に思えたの 413 00:33:13,160 --> 00:33:14,160 自分が特別に思えたの 414 00:33:17,160 --> 00:33:18,520 ‎私は14歳だった 415 00:33:19,280 --> 00:33:21,640 ‎家でよく殴られていた 416 00:33:22,560 --> 00:33:24,880 ‎だからジョンの家に行った 417 00:33:26,280 --> 00:33:31,160 ‎彼らに性的虐待をするのは ‎見たことがない 418 00:33:33,920 --> 00:33:35,640 ‎でも私は違った 419 00:33:38,760 --> 00:33:42,400 ‎ジョンは 男の子たちが ‎寝るまで待つの 420 00:33:43,480 --> 00:33:45,800 ‎私がソファに座っていたら 421 00:33:45,880 --> 00:33:48,800 ‎寄ってきて ‎触ったりキスされた 422 00:33:48,880 --> 00:33:51,480 ‎いろんな所を手で触られたわ 423 00:33:52,960 --> 00:33:56,560 ‎でも大好きだったから ‎構わなかったの 424 00:33:58,960 --> 00:34:00,960 ‎ただの少女だった 425 00:34:03,480 --> 00:34:04,840 ‎私に言わせれば 426 00:34:05,880 --> 00:34:10,040 ‎ジョンは小児愛者で ‎機会を狙っていた 427 00:34:11,000 --> 00:34:14,720 ‎“信仰とは見えないものを ‎信じること” 428 00:34:16,000 --> 00:34:21,720 ‎セシルは ひと夏を ‎ジョンの家で過ごした 429 00:34:22,240 --> 00:34:27,960 ‎その間に養子のデイビッドと ‎親密になった 430 00:34:31,600 --> 00:34:37,280 ‎デイビッドと私はよく一緒に ‎歌ったり踊ったりした 431 00:34:37,360 --> 00:34:39,120 ‎何かが芽生えていた 432 00:34:40,520 --> 00:34:42,760 ‎自然にそうなったの 433 00:34:45,400 --> 00:34:46,560 ‎セックスもね 434 00:34:47,440 --> 00:34:49,520 ‎私は避妊してなかった 435 00:34:50,960 --> 00:34:51,880 ‎だから… 436 00:34:52,480 --> 00:34:54,000 ‎妊娠したの 437 00:34:56,720 --> 00:35:00,960 ‎ジョンは中絶を要求し ‎医療費は払うと言った 438 00:35:01,520 --> 00:35:03,520 ‎息子とだから怒ったの 439 00:35:03,600 --> 00:35:06,440 ‎きっと嫉妬していたんだわ 440 00:35:06,520 --> 00:35:09,560 ‎ジョンの相手を ‎しないから怒った 441 00:35:13,400 --> 00:35:20,400 ‎セシルは 出産後に ‎デイビッドと住み始めた 442 00:35:23,680 --> 00:35:25,560 ‎セスのことが誇りで 443 00:35:25,640 --> 00:35:29,720 ‎抱っこして ‎ミルクをあげたがった 444 00:35:30,640 --> 00:35:33,400 ‎うまくいくよう努力した 445 00:35:35,360 --> 00:35:37,040 ‎でもダメだった 446 00:35:37,640 --> 00:35:44,360 ‎デイビッドは夜更かしで ‎姉の友だちとトランプする 447 00:35:45,680 --> 00:35:49,200 ‎私は大学があるから ‎早くに寝る 448 00:35:49,280 --> 00:35:50,640 ‎彼は学校はない 449 00:35:50,720 --> 00:35:54,560 ‎でもセスの世話もできず ‎人を雇うしかない 450 00:35:56,040 --> 00:35:58,360 ‎どうしたら良いか分からず 451 00:35:59,360 --> 00:36:01,760 ‎もう耐えられなかったの 452 00:36:03,760 --> 00:36:06,440 ‎私が彼を捨てたと思う 453 00:36:07,160 --> 00:36:10,920 ‎傷ついたはず ‎ずっと捨てられてきたから 454 00:36:13,040 --> 00:36:14,720 ‎私にまでもね 455 00:36:14,800 --> 00:36:18,360 〝人生は想定外の場所に 行き着く〞 456 00:36:20,240 --> 00:36:24,440 ‎その後1年以内に ‎デイビッドは養祖父を殺害し 457 00:36:24,520 --> 00:36:27,720 ‎死刑を宣告された 458 00:36:44,160 --> 00:36:47,640 ‎デイビッドの裁判から6年後 459 00:36:47,720 --> 00:36:52,200 ‎連邦弁護士が ‎彼の死刑の再審査を開始した 460 00:37:00,200 --> 00:37:04,240 ミズーリ州 カンザスシティ 461 00:37:10,120 --> 00:37:16,160 ‎陪審員がミズーリ州に ‎死刑を推薦する前に 462 00:37:16,600 --> 00:37:18,560 ‎彼の話を聞くべきです 463 00:37:19,240 --> 00:37:21,200 ‎でもこの裁判は違った 464 00:37:23,600 --> 00:37:25,280 ‎私はエリザベス・カーライル 465 00:37:25,440 --> 00:37:27,680 ‎この裁判でデイビッドの ‎弁護士をした1人です 466 00:37:27,680 --> 00:37:29,640 ‎この裁判でデイビッドの ‎弁護士をした1人です 〝ミズーリ州章〞 467 00:37:29,640 --> 00:37:31,280 〝ミズーリ州章〞 468 00:37:32,320 --> 00:37:35,560 ‎エリザベスのチームは 469 00:37:35,640 --> 00:37:40,440 ‎小児期の虐待について ‎未説明の記録を発見した 470 00:37:43,640 --> 00:37:48,640 ‎これは1992年9月の ‎報告書です 471 00:37:48,720 --> 00:37:49,360 グレンデールの刑事と 話した後に相談所を呼び 472 00:37:49,360 --> 00:37:53,600 グレンデールの刑事と 話した後に相談所を呼び 被告側弁護人 エリザベス・カーライル 473 00:37:53,600 --> 00:37:54,160 グレンデールの刑事と 話した後に相談所を呼び 474 00:37:54,520 --> 00:38:00,520 ‎身体的や性的虐待があったと ‎話しをしていました 475 00:38:04,720 --> 00:38:11,040 ‎“身体的虐待と性的虐待を ‎疑う理由あり” 476 00:38:14,160 --> 00:38:18,320 ‎警告は全てあったのに ‎手を打っていません 477 00:38:19,760 --> 00:38:21,760 ‎もちろん悲劇ですが 478 00:38:22,160 --> 00:38:26,240 ‎それに加えて ‎すごく腹が立ちました 479 00:38:27,680 --> 00:38:30,600 ‎デイビッドは ‎通った学校に失望し 480 00:38:30,680 --> 00:38:33,360 ‎児童相談所にも失望した 481 00:38:33,560 --> 00:38:35,120 ‎警察にも失望した 482 00:38:36,160 --> 00:38:39,240 ‎助けを求めても ‎得られませんでした 483 00:38:44,840 --> 00:38:49,120 ‎2003年エリザベスたちが ‎デイビッドの死刑に抗議 484 00:38:49,240 --> 00:38:53,120 ‎計画的な殺人ではないと主張 485 00:38:55,160 --> 00:38:58,160 ‎裁判所が判決した時には 486 00:38:58,240 --> 00:39:01,320 ‎デイビッドは ‎服役して22年だった 487 00:39:03,880 --> 00:39:07,600 ‎“ラーソン・パーク” 488 00:39:15,080 --> 00:39:19,000 ‎ショッピングモールで ‎食べ物を買っていた‎ら 489 00:39:19,080 --> 00:39:19,840 メールがたくさん届いた 490 00:39:19,840 --> 00:39:21,760 メールがたくさん届いた デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 491 00:39:21,760 --> 00:39:22,840 デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 492 00:39:22,840 --> 00:39:23,720 デイビッドの親友 ジェイソン・キングドン 〝死刑を免れたぞ〞と 493 00:39:23,720 --> 00:39:25,080 〝死刑を免れたぞ〞と 494 00:39:26,240 --> 00:39:29,160 ‎大声で叫んでしまったので 495 00:39:29,240 --> 00:39:31,440 ‎みんなに見られた 496 00:39:32,320 --> 00:39:34,160 ‎心からうれしかった 497 00:39:34,240 --> 00:39:36,680 ‎不当な扱いが正されたから 498 00:39:44,120 --> 00:39:48,400 ‎2019年3月15日デイビッドは 499 00:39:48,480 --> 00:39:51,840 ‎保釈なし終身刑に減刑された 500 00:40:12,400 --> 00:40:19,320 ‎減刑以来 ジェイソンとの ‎友情を取り戻した 501 00:40:23,920 --> 00:40:26,520 ‎初めての面会は辛かった 502 00:40:27,800 --> 00:40:30,120 ‎デイビッドは すぐ泣く 503 00:40:31,160 --> 00:40:33,640 ‎僕の考えを正直に言うと 504 00:40:33,840 --> 00:40:38,120 ‎デイビッドは 自制心を失う ‎理由を知らない 505 00:40:42,760 --> 00:40:48,160 ‎デイビッドは ‎殺害したことを覚えていない 506 00:40:48,240 --> 00:40:55,000 ‎しかし 祖父母の家に ‎行った理由を語った 507 00:40:58,440 --> 00:41:01,360 ‎祖父母を殺しに ‎行ったのではない 508 00:41:01,640 --> 00:41:04,480 ‎何ら敵意を持っていなかった 509 00:41:05,480 --> 00:41:10,200 ‎終わりにしたいと言って 510 00:41:10,520 --> 00:41:12,800 ‎話しをしに行った 511 00:41:15,760 --> 00:41:17,560 ‎全てを話した 512 00:41:18,240 --> 00:41:21,000 ‎ジョンが自分にしたこと 513 00:41:21,080 --> 00:41:23,720 ‎エリックにしたことも 514 00:41:24,720 --> 00:41:28,280 ‎でも 思っていた ‎展開にならなかった 515 00:41:28,520 --> 00:41:30,280 ‎抱きしめてくれない 516 00:41:31,640 --> 00:41:34,720 ‎祖父母は気分を害して ‎耳を貸さない 517 00:41:36,240 --> 00:41:39,960 ‎唯一愛してくれた2人が ‎そう言えば 518 00:41:40,040 --> 00:41:41,560 ‎他に誰もいない 519 00:41:44,080 --> 00:41:47,480 ‎でも 残忍な憎しみや怒りは 520 00:41:48,000 --> 00:41:52,480 ‎祖父母に対してではなかった 521 00:41:54,240 --> 00:41:57,360 ‎ジョンを刺している ‎つもりだった 522 00:41:59,520 --> 00:42:02,480 ‎デイビッドの人生の ‎集大成だった 523 00:42:02,880 --> 00:42:06,400 ‎告白すること自体が ‎大切な瞬間だった 524 00:42:14,160 --> 00:42:18,840 ‎“ポトシ矯正施設” 525 00:42:23,320 --> 00:42:27,000 ‎ここにいて当然だと信じてる 526 00:42:28,800 --> 00:42:31,440 ‎日々直面することも当然だ 527 00:42:34,160 --> 00:42:35,440 ‎ありがたい 528 00:42:40,760 --> 00:42:43,280 ‎初回インタビューの3ヵ月後 529 00:42:43,360 --> 00:42:47,400 ‎追加質問に答えることに ‎デイビッドは同意した 530 00:42:53,560 --> 00:42:56,360 ‎何が起こったか覚えてない 531 00:42:57,440 --> 00:43:02,760 ‎始まりの部分と ‎最後のショックは覚えてる 532 00:43:03,400 --> 00:43:05,920 ‎始めは会話していた 533 00:43:06,440 --> 00:43:10,560 ‎“ジョンとの生活に ‎戻れない”と説明していた 534 00:43:10,640 --> 00:43:15,040 ‎直接ジョンを非難する ‎言葉は使ってない 535 00:43:15,120 --> 00:43:19,600 ‎“ジョンにされた”と ‎当時は言えなかった 536 00:43:19,680 --> 00:43:22,640 ‎でも あの日は自分なりに 537 00:43:23,280 --> 00:43:27,840 ‎何が起きたか言おうとしてる ‎自分がいたと思う 538 00:43:31,080 --> 00:43:34,040 ‎祖父母のことを毎日想ってる 539 00:43:35,440 --> 00:43:36,600 ‎心の中にいる 540 00:43:38,000 --> 00:43:42,440 ‎レオナは目の前にいたら ‎分かってハグしてくれる 541 00:43:43,120 --> 00:43:45,480 ‎2人とも許してくれた 542 00:43:51,600 --> 00:43:55,480 ‎ジョンを嫌ってないし ‎当時も嫌ってなかった 543 00:43:56,040 --> 00:44:00,000 ‎今でも好きだし許している 544 00:44:00,080 --> 00:44:04,720 ‎彼は 自分の問題を ‎乗り越えられなかった 545 00:44:05,080 --> 00:44:09,520 ‎だから心理的にせよ ‎身体的や性的であれ 546 00:44:10,360 --> 00:44:13,640 ‎打ち勝てずに ‎欲情に身をまかせたんだ 547 00:44:15,520 --> 00:44:18,680 ‎だから尊敬しているし 548 00:44:19,000 --> 00:44:22,680 ‎父親になろうとしてくれて ‎ありがたい 549 00:44:22,920 --> 00:44:25,920 ‎中に怪物がいたけどね 550 00:44:26,160 --> 00:44:27,920 ‎そうとしか言えない 551 00:44:32,640 --> 00:44:38,160 ‎デイビッドは一生 ‎刑務所で過ごす見込みである 552 00:44:38,240 --> 00:44:43,480 ‎現在 仮釈放を願い ‎申し立てをしている 553 00:44:47,520 --> 00:44:49,680 ‎誰にも言ってないけど 554 00:44:49,960 --> 00:44:55,600 ‎仮釈放なしの終身刑で ‎さらに苦しめられると感じた 555 00:44:55,920 --> 00:44:58,520 ‎死ぬまでこの生活だから 556 00:44:58,600 --> 00:45:02,200 ‎“行き止まり” 557 00:45:02,280 --> 00:45:03,840 ‎でも違った 558 00:45:05,120 --> 00:45:06,680 ‎支援を受けるほど 559 00:45:07,760 --> 00:45:09,560 ‎生きる気がわいた 560 00:45:09,680 --> 00:45:13,400 ‎受刑者に共通してるのは ‎ヘマした人間だ 561 00:45:13,520 --> 00:45:15,560 ‎でも他の人と同じだ 562 00:45:15,640 --> 00:45:19,600 ‎後悔をバネにして ‎前進していく 563 00:45:21,600 --> 00:45:23,560 ‎出所できると信じてる 564 00:45:24,520 --> 00:45:27,360 ‎数年先には変わるだろう 565 00:45:28,160 --> 00:45:31,440 ‎そして社会に ‎貢献できる人になりたい 566 00:45:59,960 --> 00:46:02,880 ‎日本語字幕 大島谷 真記子