1 00:00:11,471 --> 00:00:13,890 王宮のハレム 2 00:00:13,973 --> 00:00:17,602 包囲戦の2年前 3 00:00:43,878 --> 00:00:46,923 ‎マラ様 王がお越しです 4 00:00:48,007 --> 00:00:48,883 ‎ここに? 5 00:00:53,096 --> 00:00:55,306 ‎そうではなく… 6 00:00:55,765 --> 00:00:57,934 ‎集会室でお待ちです 7 00:01:01,521 --> 00:01:05,942 ‎なるべく早く行くと ‎伝えてちょうだい 8 00:01:06,484 --> 00:01:08,361 ‎かしこまりました 9 00:01:10,363 --> 00:01:16,911 ‎マラ・ブランコヴィチは ‎15世紀の主要人物の1人です 10 00:01:16,994 --> 00:01:20,081 ‎メフメトは彼女を ‎尊敬していました 11 00:01:21,124 --> 00:01:24,794 ‎さまざまな人と ‎コネがありました 12 00:01:24,877 --> 00:01:30,007 ‎コンスタンティノープルや ‎セルビアの王族… 13 00:01:30,091 --> 00:01:32,135 ‎西にも通じており 14 00:01:32,218 --> 00:01:35,179 ‎諸国をつなぐ存在でした 15 00:01:35,263 --> 00:01:39,684 ‎スラブやギリシア ‎オスマンから西欧まで… 16 00:01:39,934 --> 00:01:40,810 ‎メフメト 17 00:01:42,353 --> 00:01:44,105 ‎会いたかったわ 18 00:01:44,188 --> 00:01:45,189 ‎母上 19 00:01:55,283 --> 00:01:56,492 ‎何事? 20 00:01:59,495 --> 00:02:03,291 ‎初めて会った時から ‎母はあなただけだ 21 00:02:05,793 --> 00:02:06,961 ‎ありがとう 22 00:02:08,045 --> 00:02:11,132 ‎でも何か悪い知らせみたいね 23 00:02:13,134 --> 00:02:18,848 ‎ハレムから解放します ‎父亡き今 あなたは自由だ 24 00:02:18,973 --> 00:02:20,141 ‎追い出すの? 25 00:02:20,600 --> 00:02:21,559 ‎まさか 26 00:02:21,642 --> 00:02:24,228 ‎あなたの家族はセルビアに 27 00:02:24,312 --> 00:02:27,857 ‎今週末 イェニチェリに ‎護衛させます 28 00:02:27,940 --> 00:02:29,192 ‎ひどいわ! 29 00:02:31,360 --> 00:02:33,237 ‎家族はここにいる 30 00:02:33,529 --> 00:02:36,949 ‎居場所は ここよ ‎あなたを助けたい 31 00:02:37,033 --> 00:02:39,702 ‎バルカン半島で助けてほしい 32 00:02:40,912 --> 00:02:44,290 ‎あなたが必要だ ‎誰より信頼してる 33 00:02:44,415 --> 00:02:48,711 ‎ムラト王の死後 ‎彼女は引退する代わりに 34 00:02:48,794 --> 00:02:53,299 ‎メフメトの政権で ‎重要な顧問となります 35 00:02:53,382 --> 00:02:58,304 ‎私の耳となり声となってくれ ‎その時が来た 36 00:02:59,639 --> 00:03:00,932 ‎コンスタンティノープル? 37 00:03:02,683 --> 00:03:03,226 ‎もう? 38 00:03:03,309 --> 00:03:04,435 ‎そうです 39 00:03:05,144 --> 00:03:07,438 ‎失敗すれば王位を失う 40 00:03:07,939 --> 00:03:09,357 ‎命も落とすかも 41 00:03:09,857 --> 00:03:13,611 ‎でも成功すれば ‎私はカエサルになる 42 00:03:21,369 --> 00:03:23,454 ‎そういうことなら… 43 00:03:24,705 --> 00:03:27,917 ‎私が‎発(た)‎つ前に授業をするわ 44 00:03:30,086 --> 00:03:35,466 ‎父上やその前の王たちの ‎失敗から学びなさい 45 00:03:36,425 --> 00:03:39,303 ‎それが帝都の城門で‎― 46 00:03:39,428 --> 00:03:42,431 ‎あなたの勝利に変わるわ 47 00:03:50,314 --> 00:03:51,107 ‎NETFLIX オリジナルシリーズ 48 00:03:51,107 --> 00:03:53,526 ‎NETFLIX オリジナルシリーズ ‎全ての帝国は一様に 49 00:03:53,609 --> 00:03:57,738 ‎血と剣と富 征服によって ‎誕生します 50 00:03:57,822 --> 00:04:02,159 ‎1453年 東ローマ帝国の ‎コンスタンティノス11世と 51 00:04:02,243 --> 00:04:04,704 ‎オスマン帝国の ‎メフメト2世が 52 00:04:04,787 --> 00:04:08,249 ‎コンスタンティノープルで ‎激突しました 53 00:04:08,416 --> 00:04:13,337 ‎そこは過去23度の ‎攻防に耐えた伝説の都です 54 00:04:13,421 --> 00:04:16,632 ‎ところが ある名君の勝利で 55 00:04:16,966 --> 00:04:21,512 ‎その後300年の歴史は ‎大きく変わります 56 00:04:21,762 --> 00:04:26,100 ‎ある帝国が台頭すれば ‎片方は滅びる定めなのです 57 00:04:54,211 --> 00:04:57,506 ‎オスマンのメフメト2世は ‎2週間‎― 58 00:04:57,590 --> 00:05:03,304 ‎世界初の大規模な砲撃で ‎帝都を攻撃し続けました 59 00:05:09,352 --> 00:05:14,023 ‎精鋭部隊で ‎東ローマの防衛軍を攻撃し 60 00:05:14,106 --> 00:05:17,276 ‎帝都の城壁を攻めました 61 00:05:19,528 --> 00:05:22,865 ‎ですが防衛軍を率いる ‎イタリア人‎― 62 00:05:22,948 --> 00:05:27,620 ‎ジュスティニアーニによって ‎ことごとく撃退されます 63 00:05:34,543 --> 00:05:36,921 ‎城壁は立ちはだかります 64 00:05:37,588 --> 00:05:38,422 1453年 包囲戦 3週間目 65 00:05:38,422 --> 00:05:42,551 1453年 包囲戦 3週間目 ですが前線は これ1つではありません 66 00:05:44,345 --> 00:05:46,472 この都は地理的に見ると 海に囲まれているので 67 00:05:46,472 --> 00:05:49,683 この都は地理的に見ると 海に囲まれているので グリニッジ大学 オスマン史助教授 マイケル・タルボット 68 00:05:49,683 --> 00:05:49,767 グリニッジ大学 オスマン史助教授 マイケル・タルボット 69 00:05:49,767 --> 00:05:50,643 グリニッジ大学 オスマン史助教授 マイケル・タルボット 全方位から取り囲むには 海軍が必要になります 70 00:05:50,643 --> 00:05:55,189 全方位から取り囲むには 海軍が必要になります 71 00:05:57,525 --> 00:05:59,527 ‎海側は守りが弱く 72 00:05:59,610 --> 00:06:02,696 ‎都にとっては泣き所でした 73 00:06:02,947 --> 00:06:07,868 ‎中世において難攻不落で ‎知られた この都にも 74 00:06:08,327 --> 00:06:10,538 ‎弱点はあります 75 00:06:10,621 --> 00:06:15,209 ‎海に面して守りが‎脆弱(ぜいじゃく)‎な ‎金角湾沿い 76 00:06:15,418 --> 00:06:17,753 ‎北東にある入り江です 77 00:06:19,630 --> 00:06:22,925 ‎金角湾の入り口を守るのは 78 00:06:23,092 --> 00:06:26,720 ‎約800メートルに及ぶ ‎鉄の鎖です 79 00:06:26,846 --> 00:06:30,516 ‎オスマンの巨大な海軍も ‎入れません 80 00:06:30,599 --> 00:06:30,933 ジェノバ人地区にある ガラタ塔まで 81 00:06:30,933 --> 00:06:34,353 ジェノバ人地区にある ガラタ塔まで ビザンツ帝国関連本著者 ラース・ブラウンワース 82 00:06:34,353 --> 00:06:34,437 ビザンツ帝国関連本著者 ラース・ブラウンワース 83 00:06:34,437 --> 00:06:35,563 ビザンツ帝国関連本著者 ラース・ブラウンワース 巨大な鎖が伸びて いましたからね 84 00:06:35,563 --> 00:06:37,857 巨大な鎖が伸びて いましたからね 85 00:06:39,275 --> 00:06:42,945 ‎敵の船が来ると ‎鎖をピンと張って 86 00:06:43,028 --> 00:06:44,947 侵入を阻むのです 87 00:06:44,947 --> 00:06:45,448 侵入を阻むのです イスタンブル 29マイス大学 歴史学准教授 88 00:06:45,448 --> 00:06:45,531 イスタンブル 29マイス大学 歴史学准教授 89 00:06:45,531 --> 00:06:47,199 イスタンブル 29マイス大学 歴史学准教授 そして背後から 敵の船を砲撃します 90 00:06:47,199 --> 00:06:47,283 そして背後から 敵の船を砲撃します 91 00:06:47,283 --> 00:06:49,743 そして背後から 敵の船を砲撃します エムラ・サファ・グルカン 92 00:06:49,827 --> 00:06:54,081 ‎味方の船なら 入れるように ‎鎖を下げます 93 00:06:55,166 --> 00:06:58,669 ‎東ローマの海軍は ‎30隻と小規模ですが 94 00:06:58,794 --> 00:07:02,214 ‎金角湾の中にいれば安全です 95 00:07:05,468 --> 00:07:08,679 ‎メフメトは23度の敗北から 96 00:07:08,762 --> 00:07:13,017 ‎海路を制する必要性を ‎感じていました 97 00:07:14,018 --> 00:07:16,479 ‎126隻の海軍に命じ‎― 98 00:07:16,562 --> 00:07:20,858 ‎金角湾沿いの守りを ‎何週間も調査します 99 00:07:22,026 --> 00:07:25,488 ‎海戦に弱いという ‎レッテルがありました 100 00:07:25,571 --> 00:07:30,784 ‎オスマンは陸の戦に強く ‎海はギリシャに利がある 101 00:07:30,868 --> 00:07:34,622 ‎なのでメフメトは ‎海軍を強化しました 102 00:07:34,705 --> 00:07:38,334 ‎イタリア諸国が東ローマに 103 00:07:38,417 --> 00:07:41,837 ‎援軍を送る恐れが ‎あったからです 104 00:07:41,921 --> 00:07:45,466 ‎海の戦も包囲戦には ‎重要でした 105 00:07:46,592 --> 00:07:52,181 包囲戦 14日目 106 00:07:52,181 --> 00:07:52,765 包囲戦 14日目 4月中旬には ジェノバの軍艦が 107 00:07:52,765 --> 00:07:55,684 4月中旬には ジェノバの軍艦が 108 00:07:55,768 --> 00:07:58,270 ‎地中海からやってきます 109 00:07:59,271 --> 00:08:01,023 ‎あと3日で到着 110 00:08:01,190 --> 00:08:03,817 ‎追い風なら2日で来ます 111 00:08:09,907 --> 00:08:12,368 ‎援軍は更に来るはず 112 00:08:12,451 --> 00:08:17,706 ‎昨夜の敗北は最悪だ ‎敵は今頃 あざ笑っているぞ 113 00:08:17,790 --> 00:08:19,416 ‎運があっただけ 114 00:08:22,378 --> 00:08:26,298 ‎バルトル・パシャ ‎もう恥はかきたくない 115 00:08:26,382 --> 00:08:29,260 ‎過去最大の艦隊を用意した 116 00:08:29,718 --> 00:08:33,389 ‎ジェノバ海軍を ‎何としても阻止せよ 117 00:08:33,514 --> 00:08:34,932 ‎仰せのとおりに 118 00:08:35,015 --> 00:08:37,601 ‎敵を海の底に沈めて‎― 119 00:08:37,977 --> 00:08:40,771 ‎魚のエサにしてやります 120 00:08:43,148 --> 00:08:45,526 ‎勝利を信じているぞ 121 00:08:45,943 --> 00:08:47,945 ‎だが もし負けたら 122 00:08:48,862 --> 00:08:51,615 ‎そなたを魚のエサにする 123 00:09:00,165 --> 00:09:03,669 オスマン帝国海軍司令部 124 00:09:03,669 --> 00:09:06,297 オスマン帝国海軍司令部 ジェノバの海軍は 世界最強です 125 00:09:06,297 --> 00:09:06,922 ジェノバの海軍は 世界最強です 126 00:09:08,716 --> 00:09:12,511 ‎その敵を迎え撃つ大将の名は 127 00:09:12,595 --> 00:09:14,555 ‎バルトル・スレイマン 128 00:09:15,764 --> 00:09:18,726 ‎“‎戦斧(せんぷ)‎の申し子”と ‎あだ名され‎― 129 00:09:18,809 --> 00:09:24,815 ‎かつては勇猛果敢に ‎イェニチェリで戦った男です 130 00:09:27,526 --> 00:09:32,531 ‎援軍の到着を阻むのが ‎オスマン海軍の使命 131 00:09:33,907 --> 00:09:37,202 ‎ですが強敵は他にもいました 132 00:09:37,328 --> 00:09:42,082 ‎マルマラ海に吹く風と波は ‎気まぐれです 133 00:09:46,879 --> 00:09:50,424 ‎バルトルは敵を待ち構えます 134 00:09:55,304 --> 00:10:00,601 ‎皇帝の要請に応えて ‎法王が送り込んだ艦隊が‎― 135 00:10:01,268 --> 00:10:04,480 ‎帝都を救いに向かいます 136 00:10:05,731 --> 00:10:09,735 ‎艦隊は4月20日に ‎マルマラ海に入り 137 00:10:09,902 --> 00:10:13,530 ‎オスマン海軍とぶつかります 138 00:10:21,914 --> 00:10:25,084 ‎現れたジェノバ船は4隻で 139 00:10:25,376 --> 00:10:29,546 ‎3隻は法王からの ‎弓隊などの人員を 140 00:10:29,630 --> 00:10:32,424 ‎1隻は食料を積んでいました 141 00:10:37,221 --> 00:10:39,390 ‎言ったとおり来たぞ 142 00:10:39,515 --> 00:10:42,309 ‎まだ到着はしていません 143 00:10:43,143 --> 00:10:47,398 ‎無敵のジェノバ軍ですよ ‎ご安心なさい 144 00:10:50,401 --> 00:10:52,528 ‎4隻を視界に捉え 145 00:10:52,611 --> 00:10:56,573 ‎バルトルは ‎船の陣形を整えました 146 00:11:07,710 --> 00:11:09,086 ‎たった4隻? 147 00:11:10,879 --> 00:11:12,381 ‎もっと いるはず 148 00:11:13,257 --> 00:11:15,467 ‎夕食までには終わる 149 00:11:16,468 --> 00:11:18,512 ‎陸の城壁では 150 00:11:18,595 --> 00:11:23,100 ‎両軍の にらみ合いが ‎延々と続いていました 151 00:11:24,727 --> 00:11:28,439 ‎オスマン軍は崩せぬ壁を前に 152 00:11:28,522 --> 00:11:31,233 ‎別なルートを切り開きます 153 00:11:31,567 --> 00:11:33,652 ‎壁を崩せぬなら‎― 154 00:11:35,070 --> 00:11:36,989 ‎地下を進むのみ 155 00:11:37,197 --> 00:11:39,199 ‎ぐずぐずするな 156 00:11:39,700 --> 00:11:40,451 ‎掘れ! 157 00:11:40,826 --> 00:11:42,619 ‎作業にあたるのは 158 00:11:42,703 --> 00:11:46,290 ‎セルビアの銀山から来た ‎鉱員らです 159 00:11:46,790 --> 00:11:51,295 ‎メフメトは彼らを ‎工作兵と呼んでいました 160 00:11:51,462 --> 00:11:52,546 壁の下に穴を掘り― 161 00:11:52,546 --> 00:11:53,922 壁の下に穴を掘り― マサチューセッツ大学 古典学名誉教授 162 00:11:54,006 --> 00:11:55,090 マリオス・ フィリッペデス 壁を弱体化して崩します 163 00:11:55,090 --> 00:11:56,800 壁を弱体化して崩します 164 00:11:57,009 --> 00:12:00,971 ‎オスマン軍は城壁の ‎地下(アンダー)‎を‎掘削(マイン)‎しました 165 00:12:01,054 --> 00:12:04,475 ‎文字どおり‎弱体化(アンダーマイン)‎に ‎つながります 166 00:12:04,558 --> 00:12:08,270 ‎そこに火薬を仕込んで ‎爆破するか 167 00:12:08,353 --> 00:12:11,982 ‎火を放てば ‎似た効果を得られるのです 168 00:12:12,065 --> 00:12:13,984 ‎壁は崩れます 169 00:12:25,788 --> 00:12:30,417 ‎ですが東ローマ軍も ‎黙って見てはいません 170 00:12:31,502 --> 00:12:34,630 ‎ジョン・グラントは ‎スコットランド人の‎傭兵(ようへい)‎で 171 00:12:34,713 --> 00:12:37,424 ‎特別な技術を持っていました 172 00:12:37,633 --> 00:12:40,052 ‎興味深い人物です 173 00:12:40,135 --> 00:12:42,805 ‎歴史をひも解いてみると 174 00:12:42,888 --> 00:12:46,934 ‎どんな戦争にも必ず ‎イギリス人が絡んでいます 175 00:12:47,017 --> 00:12:49,686 ‎特にスコットランド人が ‎目立ちます 176 00:12:49,770 --> 00:12:54,107 ‎戦いの遺伝子が ‎組み込まれているのかも 177 00:12:54,983 --> 00:12:58,278 ‎グラントは技師として ‎有名でした 178 00:12:58,403 --> 00:13:02,699 ‎東ローマ軍の守りに ‎彼の採掘技術が‎― 179 00:13:02,783 --> 00:13:05,452 ‎駆り出されたわけです 180 00:13:05,536 --> 00:13:11,458 ‎敵の位置を先に特定するため ‎地下を掘り進めて‎― 181 00:13:11,542 --> 00:13:15,045 ‎敵が掘る音に ‎耳を傾けるのです 182 00:13:18,131 --> 00:13:20,634 ‎グラントの戦術はシンプルで 183 00:13:20,926 --> 00:13:23,595 ‎たらいに水を張るだけ 184 00:13:23,804 --> 00:13:26,807 ‎水面の揺れを観察して‎― 185 00:13:27,724 --> 00:13:30,102 ‎位置を探り当てました 186 00:13:45,701 --> 00:13:47,119 ‎よし 始めろ 187 00:13:54,126 --> 00:13:56,628 ‎何日も何週間もかけて‎― 188 00:13:56,712 --> 00:14:01,383 ‎セルビアの鉱員らは ‎オスマンの陣地から掘削開始 189 00:14:01,466 --> 00:14:03,051 ‎壁へ掘り進めます 190 00:14:04,303 --> 00:14:05,137 ‎急げ! 191 00:14:05,220 --> 00:14:07,890 ‎壁が崩されちまったら 192 00:14:07,973 --> 00:14:12,477 ‎薄汚いトルコ野郎に ‎タマを食われるぞ! 193 00:14:34,041 --> 00:14:36,001 ‎オスマン海軍は 194 00:14:36,084 --> 00:14:41,757 ‎ジェノバ艦隊の入港を ‎阻止する唯一の切り札です 195 00:14:45,344 --> 00:14:49,431 ‎ですが敵の艦隊は ‎速くて巨大でした 196 00:14:54,102 --> 00:14:56,271 ‎オスマン軍は急ぎ 197 00:14:56,355 --> 00:15:00,484 ‎敵に矢が届く所まで ‎船を動かします 198 00:15:02,444 --> 00:15:06,156 ジェノバ艦隊 199 00:15:07,074 --> 00:15:10,410 ‎凪(な)‎いでいく風に ‎ジェノバ船は失速 200 00:15:12,996 --> 00:15:16,458 ‎オスマンの格好の的と ‎なります 201 00:15:18,043 --> 00:15:19,044 ‎引け 202 00:15:19,336 --> 00:15:20,837 ‎引け! 203 00:15:21,254 --> 00:15:22,255 ‎引け 204 00:15:22,339 --> 00:15:23,924 ‎引け! 205 00:15:24,341 --> 00:15:26,385 ‎弓隊 構え! 206 00:15:30,764 --> 00:15:31,515 ‎引け 207 00:15:32,391 --> 00:15:33,892 ‎放て! 208 00:15:43,443 --> 00:15:44,361 ‎守れ! 209 00:15:59,418 --> 00:16:00,460 ‎火を消せ! 210 00:16:01,545 --> 00:16:02,796 ‎消すのだ! 211 00:16:35,495 --> 00:16:36,329 ‎引け 212 00:16:36,830 --> 00:16:38,373 ‎艦隊に向けて 213 00:16:38,457 --> 00:16:40,042 ‎放て! 214 00:16:46,006 --> 00:16:47,716 ‎やられてしまう 215 00:16:48,759 --> 00:16:50,594 ‎勝負はこれから 216 00:16:53,805 --> 00:16:56,224 ‎風を待ちましょう 217 00:17:02,773 --> 00:17:05,067 ‎急げ 早くしろ! 218 00:17:07,652 --> 00:17:09,404 ‎火を消すのだ! 219 00:17:10,280 --> 00:17:11,281 ‎引け! 220 00:17:11,364 --> 00:17:12,783 ‎力いっぱいだ 221 00:17:13,241 --> 00:17:15,410 ‎敵の速度は落ちてるぞ 222 00:17:26,421 --> 00:17:27,047 ‎引け 223 00:17:29,091 --> 00:17:32,260 ‎ジェノバの帆船は動けず 224 00:17:32,385 --> 00:17:36,765 ‎オスマンの小さな船に ‎間を詰められます 225 00:17:37,099 --> 00:17:39,142 ‎始末しろ バルトル 226 00:17:47,609 --> 00:17:50,612 ‎一方 都の西側では ‎壁に向かって‎― 227 00:17:50,695 --> 00:17:53,949 ‎セルビアの鉱員らが ‎掘り進めます 228 00:17:56,618 --> 00:17:57,994 ‎もう近いぞ 229 00:17:58,286 --> 00:17:59,830 ‎ネズミのニオイだ 230 00:18:10,465 --> 00:18:11,925 ‎よう クソども 231 00:18:12,425 --> 00:18:13,718 ‎逃げろ! 232 00:18:13,802 --> 00:18:15,262 ‎火をつけろ 233 00:18:34,656 --> 00:18:38,451 ‎グラントはギリシャ火薬で ‎火を放ちました 234 00:18:38,618 --> 00:18:40,704 ‎古代のナパーム弾で 235 00:18:40,787 --> 00:18:45,250 ‎粘着性で即座に発火し ‎何時間も燃えます 236 00:18:52,215 --> 00:18:54,759 ‎何十人もの鉱員が死に 237 00:18:54,843 --> 00:18:59,014 ‎帝都の壁は なおも ‎立ちはだかっています 238 00:19:02,017 --> 00:19:05,937 ‎マルマラ海の風は ‎完全にやんで‎― 239 00:19:07,898 --> 00:19:10,692 ‎ジェノバ艦隊は焦ります 240 00:19:10,775 --> 00:19:13,236 ‎オスマンが迫ってきます 241 00:19:13,653 --> 00:19:14,905 ‎敵が来るぞ 242 00:19:15,739 --> 00:19:17,240 ‎船を束ねろ! 243 00:19:17,866 --> 00:19:19,743 ‎結んで束ねるんだ 244 00:19:20,994 --> 00:19:25,665 ‎船をまとめて ‎1つの城のようにしました 245 00:19:25,749 --> 00:19:29,961 ‎狙われやすいようですが ‎有利でもあります 246 00:19:30,045 --> 00:19:33,340 ‎高さがあるので ‎上から攻撃できる 247 00:19:37,802 --> 00:19:39,596 ‎乗り込むぞ! 248 00:19:46,353 --> 00:19:47,562 ‎全員 殺せ 249 00:19:47,938 --> 00:19:50,941 ‎殺すんだ 一人残らず! 250 00:19:51,775 --> 00:19:53,360 ‎殺せ 早く! 251 00:20:05,205 --> 00:20:08,708 ‎オスマンの‎船(ハディリカ)‎は ‎普通のボートです 252 00:20:08,792 --> 00:20:09,125 欧州には既に 帆船があった 253 00:20:09,125 --> 00:20:11,795 欧州には既に 帆船があった イスタンブル工科大学 セラル・センゴル教授 254 00:20:11,795 --> 00:20:11,920 イスタンブル工科大学 セラル・センゴル教授 255 00:20:11,920 --> 00:20:15,966 イスタンブル工科大学 セラル・センゴル教授 側に着けても 登らなきゃならない 256 00:20:16,049 --> 00:20:19,761 ‎登るほうが ‎殺される確率が高いです 257 00:20:39,864 --> 00:20:40,699 ‎登れ! 258 00:20:41,157 --> 00:20:42,742 ‎乗り込め! 259 00:20:42,826 --> 00:20:44,327 ‎行け! 260 00:20:46,955 --> 00:20:48,707 ‎沈めろ バルトル 261 00:20:48,790 --> 00:20:50,000 ‎今すぐに 262 00:20:51,209 --> 00:20:52,127 ‎頼む! 263 00:21:13,398 --> 00:21:14,941 ‎早く行け! 264 00:21:18,653 --> 00:21:19,696 ‎登れ 265 00:21:20,613 --> 00:21:21,614 ‎急ぐんだ 266 00:21:28,747 --> 00:21:32,208 ‎争いのさなか ‎バルトルは負傷します 267 00:21:36,963 --> 00:21:40,759 ‎風は再び吹き始めました 268 00:21:41,634 --> 00:21:42,552 ‎ウソだ 269 00:21:43,803 --> 00:21:46,139 ‎ジェノバ船は追い風で 270 00:21:49,225 --> 00:21:52,812 ‎今がチャンスと ‎金角湾に逃げ込みます 271 00:21:55,398 --> 00:21:58,026 ‎大勢の犠牲者が出て‎― 272 00:21:58,151 --> 00:22:02,864 ‎オスマン海軍は ‎ぐんぐん引き離されます 273 00:22:04,532 --> 00:22:05,825 ‎早く漕げ! 274 00:22:05,909 --> 00:22:08,787 ‎湾の手前で追いつくのだ 275 00:22:29,349 --> 00:22:33,103 ‎痛手を被りながらも ‎ジェノバ船は 276 00:22:33,186 --> 00:22:37,440 ‎全てが湾にたどり着き ‎無事 入港します 277 00:22:37,524 --> 00:22:41,528 これで都の士気は 一気に高まりました 278 00:22:47,158 --> 00:22:49,077 ‎すばらしい日だ 279 00:22:50,495 --> 00:22:52,622 ‎神は我らにほほ笑んだ 280 00:23:00,839 --> 00:23:02,215 ‎バルトルを呼べ 281 00:23:07,846 --> 00:23:11,099 ‎オスマン海軍の140隻の船が 282 00:23:11,182 --> 00:23:14,352 ‎敵の4隻を止められなかった 283 00:23:14,436 --> 00:23:17,480 ‎しかも軍艦はたった3隻です 284 00:23:17,564 --> 00:23:21,693 ‎メフメトは逆上しました ‎当然です 285 00:23:25,738 --> 00:23:28,241 ‎聖霊が我らを救った 286 00:23:30,535 --> 00:23:33,705 ‎聖霊が共にあるかぎり ‎壁は安泰だ 287 00:23:40,753 --> 00:23:43,840 ‎バルトル・パシャを ‎お連れしました 288 00:23:43,923 --> 00:23:46,759 ‎敵も身の程を知っただろう 289 00:23:46,968 --> 00:23:49,721 ‎だがメフメトは ‎プライドが高い 290 00:23:49,804 --> 00:23:54,100 ‎失った自信を ‎何かで取り返そうとする 291 00:23:54,267 --> 00:23:56,936 ‎皇帝に頭を下げて ‎乞えばよい 292 00:23:59,147 --> 00:24:03,193 ‎あの男の気性は ‎忘れぬほうが無難だ 293 00:24:03,276 --> 00:24:06,029 ‎彼の顔を立てるなら 294 00:24:07,322 --> 00:24:09,324 ‎休戦を申し出よう 295 00:24:09,782 --> 00:24:11,242 ‎バカを言うな 296 00:24:16,748 --> 00:24:17,582 ‎陛下 297 00:24:27,425 --> 00:24:30,720 ‎あの王が好きなら ‎お前が言いに行け 298 00:24:32,972 --> 00:24:35,892 ‎信じよ これは神の‎御心(みこころ)‎だ 299 00:24:36,059 --> 00:24:39,354 ‎メフメトは尻尾を丸めて ‎逃げ帰る 300 00:24:52,450 --> 00:24:54,661 ‎この場で首をはねる 301 00:24:55,161 --> 00:24:56,704 ‎言い訳してみろ 302 00:25:00,875 --> 00:25:02,877 ‎失望させました 303 00:25:04,170 --> 00:25:05,171 ‎お許しを 304 00:25:06,548 --> 00:25:08,299 ‎恥をかかせたな 305 00:25:10,510 --> 00:25:11,636 ‎臆病者め 306 00:25:13,263 --> 00:25:15,265 ‎何とでも仰せを 307 00:25:16,015 --> 00:25:17,934 ‎でも臆病者ではない 308 00:25:18,434 --> 00:25:20,770 ‎船で死んでもよかった 309 00:25:20,895 --> 00:25:23,523 ‎その剣で死んでもかまわない 310 00:25:24,732 --> 00:25:26,192 ‎私の責任です 311 00:25:26,776 --> 00:25:30,697 ‎私を罰して ‎部下は お許しください 312 00:25:32,448 --> 00:25:34,367 ‎命を賭して戦った 313 00:25:35,910 --> 00:25:37,328 ‎彼に情けを! 314 00:25:39,038 --> 00:25:43,334 ‎バルトルは幾度も ‎国のために戦った男 315 00:25:45,044 --> 00:25:46,796 ‎目を失っている 316 00:25:47,422 --> 00:25:50,258 ‎見せしめはメフメトの ‎常套(じょうとう)‎手段 317 00:25:50,341 --> 00:25:52,677 バルトルは目の前の海で 失敗を犯しました 318 00:25:52,677 --> 00:25:55,138 バルトルは目の前の海で 失敗を犯しました 「1453年」著者 ロジャー・クローリー 319 00:25:55,138 --> 00:25:55,221 「1453年」著者 ロジャー・クローリー 320 00:25:55,221 --> 00:25:57,932 「1453年」著者 ロジャー・クローリー そのため彼を全軍の前に 引きずり出して― 321 00:25:57,932 --> 00:26:00,643 そのため彼を全軍の前に 引きずり出して― 322 00:26:00,727 --> 00:26:03,980 ‎皆の前で処刑しようとします 323 00:26:04,063 --> 00:26:07,775 ‎全員の心が引き締まるのです 324 00:26:07,859 --> 00:26:11,654 ‎“王は失敗を見逃さない”と 325 00:26:13,531 --> 00:26:14,365 ‎王よ! 326 00:26:15,450 --> 00:26:17,327 ‎どうか情けを 327 00:26:19,287 --> 00:26:21,998 ‎ブルガリアで ‎共に戦いましたが 328 00:26:22,081 --> 00:26:25,168 ‎彼のためなら私は死ねます 329 00:26:27,503 --> 00:26:28,421 ‎私もです 330 00:26:29,672 --> 00:26:31,341 ‎彼は真の戦士です 331 00:26:31,424 --> 00:26:34,135 ‎王に異論を唱えるか! 332 00:26:34,218 --> 00:26:36,346 ‎全員 刺し殺すぞ! 333 00:26:51,027 --> 00:26:53,404 ‎情けは気高いものです 334 00:26:54,614 --> 00:26:56,449 ‎情けは気高い… 335 00:26:59,952 --> 00:27:02,080 ‎ムチ打ち100回だ 336 00:27:03,665 --> 00:27:05,166 ‎情け深き王よ 337 00:27:27,271 --> 00:27:28,856 ‎彼の状態は? 338 00:27:32,151 --> 00:27:33,695 ‎レディ・サーマ? 339 00:27:36,781 --> 00:27:40,034 ‎せめて丁寧な埋葬を願うわ 340 00:27:44,747 --> 00:27:46,332 ‎包帯が汚れてる 341 00:27:47,583 --> 00:27:49,794 ‎気が回らなかった 342 00:27:50,378 --> 00:27:53,715 ‎膿(う)‎む前に傷をキレイに洗うわ 343 00:28:01,973 --> 00:28:03,224 ‎痛むかも 344 00:28:04,392 --> 00:28:05,852 ‎我慢できる 345 00:28:20,324 --> 00:28:25,830 セルビア スメデレボ州 346 00:28:32,962 --> 00:28:35,840 ‎マラ 帝都から知らせが 347 00:28:48,311 --> 00:28:52,064 ‎城壁の外にいる ‎メフメトの敗北が 348 00:28:52,148 --> 00:28:53,858 ‎伝えられます 349 00:28:55,568 --> 00:28:56,861 ‎どうかした? 350 00:28:58,112 --> 00:29:01,657 ‎義母マラは自分の父と ‎暮らしていました 351 00:29:01,741 --> 00:29:04,494 ‎父はセルビアの王で‎― 352 00:29:04,577 --> 00:29:08,039 ‎表向きはオスマンと和平を ‎結んでいます 353 00:29:08,915 --> 00:29:11,292 ‎王よ 攻めるなら今です 354 00:29:11,375 --> 00:29:14,045 ‎オスマンは窮地にいる 355 00:29:14,670 --> 00:29:16,839 ‎ワラキアも加わるはず 356 00:29:17,173 --> 00:29:21,219 ‎セルビアとハンガリーは ‎オスマンの敵国でした 357 00:29:21,302 --> 00:29:25,056 ハンガリーは9年前 メフメトの治世初期に 358 00:29:25,139 --> 00:29:28,726 軍を挙げて以来 ライバル国です 359 00:29:30,061 --> 00:29:31,771 ‎法王の動向は? 360 00:29:31,854 --> 00:29:35,525 ‎40隻のイタリア艦隊が ‎エーゲ海に結集し‎― 361 00:29:35,691 --> 00:29:37,527 ‎1ヵ月後には着く 362 00:29:39,529 --> 00:29:40,530 ‎これは… 363 00:29:48,871 --> 00:29:50,248 ‎ステファン将軍 364 00:29:50,540 --> 00:29:52,083 ‎何だね マラ? 365 00:29:57,213 --> 00:29:59,215 ‎秘密のご訪問? 366 00:30:01,300 --> 00:30:03,636 ‎何も心配は要らぬ 367 00:30:07,223 --> 00:30:11,477 ‎イヤなうわさを聞いたわ ‎都で多くの死者が… 368 00:30:11,686 --> 00:30:15,481 ‎うわさはさまざまに ‎飛び交うものだよ 369 00:30:19,068 --> 00:30:20,611 ‎何の用だね? 370 00:30:22,530 --> 00:30:24,615 ‎どうぞ話を続けて 371 00:30:34,750 --> 00:30:36,252 ‎使者を呼んで 372 00:30:36,377 --> 00:30:38,170 ‎帝都に走らせる 373 00:30:47,430 --> 00:30:49,056 包囲戦 3週間目 374 00:30:49,056 --> 00:30:51,392 包囲戦 3週間目 開戦から約3週間 375 00:30:51,392 --> 00:30:51,475 包囲戦 3週間目 376 00:30:51,475 --> 00:30:53,603 包囲戦 3週間目 包囲戦は岐路に ありました 377 00:30:53,603 --> 00:30:54,562 包囲戦は岐路に ありました 378 00:30:55,396 --> 00:30:57,648 ‎メフメトは撤退か‎― 379 00:30:57,732 --> 00:31:00,568 ‎戦略の変更を迫られます 380 00:31:01,485 --> 00:31:04,780 ‎大きな問題が ‎のしかかっていました 381 00:31:05,323 --> 00:31:08,451 ‎兵士の忠誠は保てるのか? 382 00:31:08,534 --> 00:31:13,414 ‎敗北の色が濃くなり ‎士気が下がりました 383 00:31:13,497 --> 00:31:16,667 ‎確かに この戦いが長引けば 384 00:31:16,751 --> 00:31:21,464 西から敵の援軍が到着し 命運が尽きます 385 00:31:24,759 --> 00:31:26,552 ‎帝都を落とすのは 386 00:31:26,636 --> 00:31:29,221 ‎アレキサンダー大王にも ‎ムリです 387 00:31:29,305 --> 00:31:31,140 ‎不可能ではない 388 00:31:31,223 --> 00:31:34,518 ‎全軍を挙げても ‎負けたでしょう 389 00:31:34,602 --> 00:31:36,437 ‎仮説は無意味だ 390 00:31:36,520 --> 00:31:40,483 ‎兵士が戦意を失えば ‎仮説ではなくなる 391 00:31:40,650 --> 00:31:42,151 ‎お言葉だが… 392 00:31:42,234 --> 00:31:45,780 ‎今は勝利の気運を ‎高めるべきだ 393 00:31:47,990 --> 00:31:50,368 ‎休戦を申し出るのです 394 00:31:51,243 --> 00:31:54,914 ‎この状況で断るほど ‎あちらもバカではない 395 00:31:56,374 --> 00:32:01,253 ‎有利な取引を勝ち取れば ‎過去の王たちを超えられます 396 00:32:02,213 --> 00:32:04,924 ‎税金や領土の拡大を求める 397 00:32:05,007 --> 00:32:06,717 ‎帝都を諦めるのか 398 00:32:07,176 --> 00:32:09,220 ‎これも立派な勝利だ 399 00:32:09,303 --> 00:32:09,929 ‎昔は… 400 00:32:10,012 --> 00:32:10,972 ‎やめよ 401 00:32:24,068 --> 00:32:27,363 ‎セルビア王宮から ‎王に直接 届けよと 402 00:32:36,288 --> 00:32:37,581 ‎義母からだ 403 00:32:38,541 --> 00:32:41,419 ‎バルカン半島が裏切りを 404 00:32:44,046 --> 00:32:45,715 ‎すぐに動かねば 405 00:32:46,966 --> 00:32:47,883 ‎賛成だ 406 00:32:48,300 --> 00:32:49,427 メフメトは若く頑固で 407 00:32:49,427 --> 00:32:50,678 メフメトは若く頑固で オスマン帝国関連本著者 ジェイソン・ グッドウィン 408 00:32:50,678 --> 00:32:50,761 オスマン帝国関連本著者 ジェイソン・ グッドウィン 409 00:32:50,761 --> 00:32:54,432 オスマン帝国関連本著者 ジェイソン・ グッドウィン 印象的な勝利を つかみ取りたい 410 00:32:54,932 --> 00:32:57,601 ‎ハリルは官僚なので‎― 411 00:32:57,685 --> 00:33:02,732 ‎慎重に平和的解決などの ‎無難な提案をします 412 00:33:02,815 --> 00:33:05,735 ‎代償が大きすぎるのです 413 00:33:07,653 --> 00:33:11,532 ‎ハリル・パシャ ‎そなたの提言には感謝する 414 00:33:11,615 --> 00:33:13,034 ‎ザガノス 来い 415 00:33:13,117 --> 00:33:17,705 ‎メフメトが野望を貫いて ‎失敗した場合は? 416 00:33:17,997 --> 00:33:19,290 ‎恐ろしい 417 00:33:22,418 --> 00:33:25,129 ‎援軍のうわさが広まり 418 00:33:25,212 --> 00:33:30,176 ‎東ローマとオスマンの間で ‎スパイが動きます 419 00:33:30,885 --> 00:33:36,140 ‎城壁で遊んで育ったお前なら ‎親方の目を盗み 420 00:33:36,223 --> 00:33:39,810 ‎外に出る道は知っているはず 421 00:33:39,894 --> 00:33:43,647 ‎外は敵がうろついて危険です 422 00:33:43,731 --> 00:33:45,316 ‎カネは与えた 423 00:33:46,317 --> 00:33:48,194 ‎王宮の仕事も与えた 424 00:33:48,277 --> 00:33:51,322 ‎私が伝言に走るだけなら… 425 00:33:51,405 --> 00:33:53,365 ‎極秘の話なのだ 426 00:33:54,867 --> 00:33:56,702 ‎直接 伝えたい 427 00:34:00,247 --> 00:34:01,082 ‎古い… 428 00:34:02,875 --> 00:34:04,919 ‎貯水槽があります 429 00:34:05,711 --> 00:34:06,837 ‎案内しろ 430 00:34:33,197 --> 00:34:34,949 〝アナ〞 431 00:34:34,949 --> 00:34:37,743 〝アナ〞 ‎1人の時に よく来ました 432 00:34:37,743 --> 00:34:38,369 〝アナ〞 433 00:34:40,538 --> 00:34:42,957 ‎誰も知らない道です 434 00:34:45,876 --> 00:34:48,504 ‎さすが私が選んだ娘だ 435 00:34:49,296 --> 00:34:53,592 ‎お前には戦士より ‎勇敢な血が流れている 436 00:34:56,846 --> 00:34:57,972 ‎こちらです 437 00:35:02,226 --> 00:35:06,147 ‎帝都の地下を‎這(は)‎う ‎古代の貯水路は‎― 438 00:35:06,772 --> 00:35:10,192 ‎良い脱出路になっていました 439 00:35:18,492 --> 00:35:21,579 ‎あと500メートルで ‎敵の陣地です 440 00:35:21,704 --> 00:35:22,705 ‎分かった 441 00:35:23,831 --> 00:35:25,124 ‎都に戻れ 442 00:35:25,666 --> 00:35:28,085 ‎見つかれば殺されます 443 00:35:28,419 --> 00:35:30,045 ‎私なら大丈夫だ 444 00:35:30,796 --> 00:35:31,630 ‎戻れ 445 00:35:38,387 --> 00:35:39,513 ‎アナ… 446 00:35:41,223 --> 00:35:42,474 ‎行きなさい 447 00:36:23,599 --> 00:36:26,352 ‎何者だ ここで何してる? 448 00:36:28,896 --> 00:36:32,107 ‎ローマの貴族だ ‎知らせがある 449 00:36:32,191 --> 00:36:34,318 ‎貴族が這いつくばるか? 450 00:36:42,034 --> 00:36:43,869 ‎私を知る者なら 451 00:36:44,620 --> 00:36:46,956 ‎そんな無礼は言わん 452 00:37:02,429 --> 00:37:03,430 ‎起きろ 453 00:37:05,891 --> 00:37:08,102 ‎起きろ ギリシャ人 454 00:37:21,448 --> 00:37:23,284 ‎ここは地獄か? 455 00:37:24,451 --> 00:37:27,871 ‎言葉を選べ ノタラス大公 456 00:37:29,581 --> 00:37:32,501 ‎私が助けねば殺されていた 457 00:37:45,889 --> 00:37:47,141 ‎亡命か? 458 00:37:48,684 --> 00:37:49,560 ‎まさか 459 00:37:50,728 --> 00:37:52,187 ‎取引に来た 460 00:37:54,064 --> 00:37:58,110 ‎休戦するための条件を ‎話し合いたい 461 00:38:06,702 --> 00:38:08,537 ‎皇帝は承知か? 462 00:38:09,371 --> 00:38:10,539 ‎説得する 463 00:38:14,626 --> 00:38:15,836 ‎条件は? 464 00:38:15,961 --> 00:38:19,214 ‎メフメトの譲歩案‎を伝えよう 465 00:38:20,215 --> 00:38:23,594 ‎オスマンは帝都攻落に失敗 466 00:38:23,677 --> 00:38:26,055 ‎兵は反乱を起こし‎― 467 00:38:27,431 --> 00:38:30,934 ‎王は敗北の責任を取って死ぬ 468 00:38:31,018 --> 00:38:34,730 ‎おたくの皇帝にも ‎同じことが言える 469 00:38:34,813 --> 00:38:36,815 ‎我らが皇帝は賢い 470 00:38:37,149 --> 00:38:39,568 ‎引き際をわきまえている 471 00:38:39,651 --> 00:38:41,445 ‎我が王も同様だ 472 00:38:44,156 --> 00:38:47,409 ‎ならば王に道理を説いてやれ 473 00:38:48,243 --> 00:38:52,831 ‎戦を終えろ ローマから ‎援軍が押し寄せる前に 474 00:38:53,582 --> 00:38:54,917 ‎来るかな? 475 00:38:56,168 --> 00:38:59,380 ‎分かってるだろ ‎時間の問題だ 476 00:39:00,381 --> 00:39:02,841 ‎あんたの王が引かねば 477 00:39:03,550 --> 00:39:04,885 ‎共倒れだ 478 00:39:15,479 --> 00:39:17,398 ‎それで条件は? 479 00:39:26,115 --> 00:39:28,867 ‎メフメトは休戦を迫られ 480 00:39:29,785 --> 00:39:33,997 ‎一刻も早く ‎突破口を探らねばなりません 481 00:40:04,611 --> 00:40:06,196 ‎いつの日か 482 00:40:07,281 --> 00:40:09,074 ‎私が死んだら‎― 483 00:40:11,034 --> 00:40:12,995 ‎お前が持つのだ 484 00:40:33,682 --> 00:40:36,018 ‎多くの戦で使われた 485 00:40:37,895 --> 00:40:39,646 ‎覚えておくのだ 486 00:40:42,816 --> 00:40:44,526 ‎偉大な王は‎― 487 00:40:45,861 --> 00:40:49,698 ‎歴史が染み込む武器を ‎持つものだ 488 00:40:50,657 --> 00:40:51,909 ‎伝説であり 489 00:40:53,202 --> 00:40:54,411 ‎希望だ 490 00:40:55,287 --> 00:40:57,581 ‎だが帝国の支えは 491 00:40:58,373 --> 00:41:00,375 ‎武器だけではない 492 00:41:01,084 --> 00:41:03,879 ‎知恵と忠誠が支えとなる 493 00:41:04,338 --> 00:41:05,339 ‎戦略と‎― 494 00:41:06,590 --> 00:41:08,091 ‎直感が肝要だ 495 00:41:09,176 --> 00:41:10,219 ‎何よりも 496 00:41:11,845 --> 00:41:13,222 ‎お前の心が 497 00:41:14,932 --> 00:41:16,391 ‎戦いを制す 498 00:41:28,445 --> 00:41:30,948 ‎地図学者と筆記者を! 499 00:41:35,077 --> 00:41:37,204 ‎ナポレオンのように 500 00:41:37,287 --> 00:41:40,165 ‎活力と運を持っていました 501 00:41:40,249 --> 00:41:43,418 ‎運命を鋭く感じ取れるのです 502 00:41:43,502 --> 00:41:47,756 ‎なぜか彼の行動は ‎いつもタイミングがいい 503 00:41:53,929 --> 00:41:57,808 ‎聞いてくれ ‎金角湾に入る道を見つけた 504 00:41:57,891 --> 00:41:59,017 ‎すぐ動こう 505 00:41:59,101 --> 00:42:02,187 ‎仰せのとおりにしますが ‎どうやって? 506 00:42:02,271 --> 00:42:07,401 ‎これは極秘だ ‎実行するまで誰にも言うな 507 00:42:07,484 --> 00:42:10,112 ‎死んでも他言しません 508 00:42:10,904 --> 00:42:11,738 ‎見よ 509 00:42:12,573 --> 00:42:16,952 ‎金角湾から攻撃して ‎敵を引きつければ‎― 510 00:42:17,828 --> 00:42:19,580 ‎陸の壁は無防備に 511 00:42:19,663 --> 00:42:22,291 ‎ですが鎖で入れません 512 00:42:22,374 --> 00:42:23,750 ‎鎖を回避する 513 00:42:24,167 --> 00:42:27,170 ‎つまり陸軍を動かすので? 514 00:42:27,254 --> 00:42:28,922 ‎海‎軍を動かす 515 00:42:31,383 --> 00:42:32,384 ‎陸上で 516 00:43:41,078 --> 00:43:43,538 ‎日本語字幕 藤原 千春