1
00:00:08,675 --> 00:00:10,385
かつて恐竜は--

2
00:00:10,511 --> 00:00:15,015
案内人
デイヴィッド・
アッテンボロ—
1億5000万年以上
地球を支配していました

3
00:00:15,599 --> 00:00:19,019
生息域は
地球の隅々まで広がり

4
00:00:19,269 --> 00:00:23,482
あらゆる形や大きさの
恐竜がいました

5
00:00:24,274 --> 00:00:27,402
中には想像を超えるものも

6
00:00:30,697 --> 00:00:34,993
実はT・レックスは
優れた泳ぎ手でした

7
00:00:36,703 --> 00:00:40,499
ヴェロキラプトルは
羽毛を持つ狩りの巧者

8
00:00:41,917 --> 00:00:46,296
恐竜たちの奇妙な行動も
分かってきました

9
00:00:48,799 --> 00:00:52,594
しかし 日々 新たな発見がなされ

10
00:00:52,719 --> 00:00:58,183
6600万年前の生き物について
私たちに教えてくれます

11
00:01:02,688 --> 00:01:08,360
今期は太古の地球に生息した
新たな生き物をご紹介

12
00:01:09,236 --> 00:01:13,740
さらには生き物たちの
交尾の相手を探す旅や--

13
00:01:15,659 --> 00:01:18,203
子育てで直面する困難

14
00:01:19,413 --> 00:01:21,874
戦いの数々をお見せします

15
00:01:29,381 --> 00:01:34,219
さあ 自然が大いなるショーを 繰り広げていた時代へ

16
00:01:37,431 --> 00:01:41,727
再び 太古の地球へ ご案内しましょう

17
00:01:45,772 --> 00:01:50,736
{\an8}太古の地球から
~よみがえる
恐竜たち~ 2

18
00:01:55,908 --> 00:02:01,079
島の恐竜たち

19
00:02:02,372 --> 00:02:07,836
6600万年前の
南ヨーロッパを流れる川の河口

20
00:02:11,423 --> 00:02:17,387
熱帯の嵐が大きな爪痕を残し
残骸が漂流しています

21
00:02:22,768 --> 00:02:28,357
その中には 陸地から 引き裂かれた天然のいかだも

22
00:02:31,151 --> 00:02:36,406
弱った翼竜には
小さないかだもいい休憩所です

23
00:02:42,371 --> 00:02:44,957
しかし安全とは言えません

24
00:03:05,644 --> 00:03:09,648
凶暴な水生のハンター
モササウルスが

25
00:03:09,815 --> 00:03:12,109
獲物を探しています

26
00:03:16,738 --> 00:03:19,074
例えば この小さな恐竜

27
00:03:20,033 --> 00:03:21,535
ザルモクセスを

28
00:03:27,207 --> 00:03:29,960
ここにいては危険です

29
00:03:31,086 --> 00:03:34,715
大きないかだに
早く移らなくては

30
00:03:41,513 --> 00:03:44,224
泳いで渡るしかありません

31
00:04:12,544 --> 00:04:15,088
ここには先客がいました

32
00:04:20,093 --> 00:04:21,887
同じく漂流中の--

33
00:04:22,721 --> 00:04:23,931
メスです

34
00:04:29,978 --> 00:04:32,731
いかだは海へ出ていきます

35
00:04:45,786 --> 00:04:49,289
時に このようないかだの 漂流者は

36
00:04:49,581 --> 00:04:53,293
遠く離れた島に流れ着きます

37
00:04:57,422 --> 00:05:02,344
運がよければ このペアは 先駆者となるでしょう

38
00:05:14,022 --> 00:05:20,153
子孫が孤島で繁殖するうちに
新種となるかもしれません

39
00:05:25,367 --> 00:05:27,661
どこにもいない種に

40
00:05:34,918 --> 00:05:37,921
島の孤立期間が長くなるほど

41
00:05:38,380 --> 00:05:41,800
生き物は
独自の進化をします

42
00:05:45,012 --> 00:05:47,556
南ヨーロッパの小島には

43
00:05:48,056 --> 00:05:53,312
少々臆病なハドロサウルス類が
生息しています

44
00:05:59,902 --> 00:06:03,113
今は松の若木の間で食事中

45
00:06:04,573 --> 00:06:06,283
テチスハドロスです

46
00:06:25,802 --> 00:06:29,765
大きさは大陸にむ近縁種の
4分の1

47
00:06:30,015 --> 00:06:33,560
高さは人間の背丈と
変わりません

48
00:06:40,025 --> 00:06:45,197
のこぎり状ので
硬い植物をむさぼります

49
00:06:54,081 --> 00:06:58,460
T・レックスなどは
この島までは来ません

50
00:06:59,670 --> 00:07:03,757
安心して
子育てができそうな場所です

51
00:07:11,557 --> 00:07:14,643
いいえ そうとは限りません

52
00:07:48,343 --> 00:07:50,304
ハツェゴプテリクス

53
00:07:54,057 --> 00:07:56,894
巨大な肉食の翼竜です

54
00:08:00,522 --> 00:08:05,736
葉の茂る高木の林に
逃げ込むのが一番です

55
00:08:16,038 --> 00:08:20,042
若木の間に
取り残された子供たち

56
00:08:24,630 --> 00:08:27,341
母親とはぐれてしまいました

57
00:08:38,809 --> 00:08:42,773
ハツェゴプテリクスは
非常に賢い翼竜

58
00:08:44,650 --> 00:08:49,321
もう奇襲はできないため
作戦を変更します

59
00:08:51,698 --> 00:08:53,367
広範囲に散り

60
00:08:53,492 --> 00:08:57,329
潜んでいる獲物を
追い立てることに

61
00:09:05,629 --> 00:09:10,008
子供たちの最善の策は
じっとしていること

62
00:09:15,848 --> 00:09:19,101
決して走ってはいけません

63
00:09:51,884 --> 00:09:55,637
2頭は無事
母親と合流できました

64
00:10:09,151 --> 00:10:14,615
島々を飛び回る翼竜は
運を試しによそへ向かいます

65
00:10:27,044 --> 00:10:30,589
これでテチスハドロスも
食事に戻れます

66
00:10:42,976 --> 00:10:45,103
マダガスカル島

67
00:10:45,229 --> 00:10:50,692
アフリカ大陸から分離して
8000万年たっています

68
00:10:53,529 --> 00:10:55,697
そのため 生き物は

69
00:10:55,822 --> 00:11:00,327
他の場所とは
大きく異なっています

70
00:11:19,638 --> 00:11:22,266
こちらはシモスクス

71
00:11:25,269 --> 00:11:29,690
恐竜ではなく
小型のワニの仲間です

72
00:11:30,649 --> 00:11:34,152
ほぼ陸上で暮らしています

73
00:11:34,278 --> 00:11:36,154
そして 厳格な...

74
00:11:37,406 --> 00:11:38,949
“ベジタリアン”です

75
00:11:52,129 --> 00:11:55,299
シモスクスは
のような皮膚で

76
00:11:55,424 --> 00:11:59,052
捕食者の攻撃から身を守れます

77
00:12:00,721 --> 00:12:04,016
そのため
気を抜いてしまうことも

78
00:12:07,811 --> 00:12:09,229
時として

79
00:12:18,030 --> 00:12:20,032
マジュンガサウルス

80
00:12:21,867 --> 00:12:23,702
島一番のハンターです

81
00:12:34,254 --> 00:12:38,008
しかし このメスは 片目が見えません

82
00:12:38,509 --> 00:12:40,928
なかなか獲物が捕れず--

83
00:12:42,179 --> 00:12:44,473
おなかが減っています

84
00:13:03,700 --> 00:13:09,873
シモスクスは避難経路を抜けて
地下の巣穴へ逃げ込みます

85
00:13:12,501 --> 00:13:16,296
そして 背中の鎧で 入り口を塞ぎます

86
00:13:31,895 --> 00:13:34,982
ツイていない このオス

87
00:13:38,861 --> 00:13:41,238
無抵抗ではいません

88
00:13:55,752 --> 00:14:00,632
背を向けて構え
尾を振り回し 果敢にキック

89
00:14:17,065 --> 00:14:21,320
ハンターの大きな鼻先は
奥まで入りません

90
00:14:33,081 --> 00:14:35,792
シモスクスは万一に備え

91
00:14:36,335 --> 00:14:39,296
さらに深く穴を掘ります

92
00:14:47,471 --> 00:14:52,601
マジュンガサウルスのメスは
またも獲物を逃しました

93
00:15:03,862 --> 00:15:09,368
マダガスカル特有の生き物は
シモスクスだけではありません

94
00:15:14,498 --> 00:15:20,212
この島には 他にも 珍しい種類の生き物がいました

95
00:15:24,007 --> 00:15:25,384
哺乳類です

96
00:15:34,059 --> 00:15:37,020
これはアダラテリウムのメス

97
00:15:38,856 --> 00:15:40,649
全長60センチ足らず

98
00:15:40,774 --> 00:15:45,279
しかし この時点では 最大級の哺乳類です

99
00:15:51,159 --> 00:15:55,080
起きている間は
ほぼ食料を探しています

100
00:16:03,338 --> 00:16:05,048
地下道の奥には--

101
00:16:06,633 --> 00:16:08,385
卵がありました

102
00:16:11,555 --> 00:16:14,766
タンパク質が
豊富に取れそうです

103
00:16:21,523 --> 00:16:24,902
しかし食べようとはしません

104
00:16:28,030 --> 00:16:31,366
この卵は自身が産んだもの

105
00:16:32,534 --> 00:16:35,579
ここは このメスの巣穴です

106
00:16:48,133 --> 00:16:50,928
卵がかえり始めます

107
00:17:15,827 --> 00:17:20,165
赤ちゃんの目は
まだ開いていませんが

108
00:17:20,290 --> 00:17:25,295
本能的に 母のもとへ 母乳をもらいに行きます

109
00:17:28,799 --> 00:17:33,011
乳は汗腺が変化した
腹部の腺から出ます

110
00:17:33,470 --> 00:17:36,974
今のところは
母乳で十分です

111
00:17:50,112 --> 00:17:55,117
2か月後 子供たちは 4倍以上に成長しました

112
00:17:56,827 --> 00:18:02,291
十分な母乳を出すには
母親も十分な食料が必要です

113
00:18:04,168 --> 00:18:09,173
そのため毎晩 安全な巣を離れ 食事に行きます

114
00:18:27,774 --> 00:18:33,447
穴に棲む他の生き物と同様
視覚は優れていません

115
00:18:37,284 --> 00:18:40,913
代わりに鋭い聴覚に頼ります

116
00:18:45,083 --> 00:18:49,963
危険な物音がしたら
ピタリと動きを止めます

117
00:18:56,803 --> 00:18:58,514
危機を回避しました

118
00:19:01,558 --> 00:19:06,188
再び土を掘り
木の根や種を探します

119
00:19:21,912 --> 00:19:27,000
子供たちはどんどん成長し
食欲も増していきます

120
00:19:32,589 --> 00:19:37,386
今や絶えず
食料探しをしている母親

121
00:19:44,393 --> 00:19:48,480
子供たちは長時間
巣に残されます

122
00:19:58,532 --> 00:20:00,242
マシアカサウルス

123
00:20:04,997 --> 00:20:11,044
肉食で 特に穴に棲む生き物の 狩りを得意としています

124
00:20:14,840 --> 00:20:20,721
長い首と細い頭部を生かし
獲物がいないか穴を調べます

125
00:20:55,130 --> 00:20:59,593
しかしハンター自身が
獲物となることも

126
00:21:11,271 --> 00:21:12,272
マッドソイア

127
00:21:12,397 --> 00:21:17,444
全長8メートルのヘビで
獲物を絞め殺します

128
00:21:20,656 --> 00:21:24,117
この辺りは
物騒になってきました

129
00:21:46,890 --> 00:21:53,188
夜になると 母親が初めて 子供たちを連れて出てきました

130
00:22:01,154 --> 00:22:05,617
少なくとも今は
皆 一緒にいるのが得策です

131
00:22:19,756 --> 00:22:25,304
地球の南の果て
南極半島周辺の島々では

132
00:22:25,512 --> 00:22:29,057
冬の間 凍える寒さが続きます

133
00:22:32,186 --> 00:22:36,523
ここでも家族でいることに
利点があります

134
00:22:43,030 --> 00:22:47,618
サーマルカメラ越しに浮かぶ
体を寄せ合う群れ

135
00:22:55,876 --> 00:22:57,544
インペロバトル

136
00:22:58,462 --> 00:22:59,671
ハンターです

137
00:23:04,134 --> 00:23:08,055
多くの恐竜と同様
温血性の生き物です

138
00:23:10,098 --> 00:23:13,644
しかし体温を保つには
食料が必須

139
00:23:14,895 --> 00:23:18,482
数日置きの狩りが欠かせません

140
00:23:25,531 --> 00:23:28,825
降ったばかりの雪が足音を消し

141
00:23:28,951 --> 00:23:33,497
気づかれずに
森で獲物を探すことができます

142
00:23:38,752 --> 00:23:40,629
モロサウルスです

143
00:23:46,510 --> 00:23:51,640
冬は食料探しに苦労する
植物食の恐竜です

144
00:24:06,697 --> 00:24:10,701
インペロバトルにとっては
格好の獲物です

145
00:24:23,338 --> 00:24:26,550
速さはモロサウルスが勝ります

146
00:24:32,556 --> 00:24:35,100
しかし追っ手は複数です

147
00:24:48,989 --> 00:24:54,411
インペロバトルは長い尾を使い
自在に動き回ります

148
00:25:04,963 --> 00:25:08,217
ついに森の端まで来ました

149
00:25:10,427 --> 00:25:14,806
その先は凍った湖で
対岸まで800メートル

150
00:25:15,891 --> 00:25:21,355
開けた場所なら 俊足の モロサウルスに分があります

151
00:25:23,982 --> 00:25:26,485
凍った湖面は滑りますが...

152
00:25:35,953 --> 00:25:39,957
インペロバトルが迫る中
選択肢は1つです

153
00:26:17,578 --> 00:26:19,079
追っ手の転倒が--

154
00:26:19,663 --> 00:26:24,585
モロサウルスに
逃げ切るチャンスを与えます

155
00:26:28,213 --> 00:26:33,844
しかし ここは島です いずれ両者は再会するでしょう

156
00:26:44,563 --> 00:26:50,402
大型の陸上生物が棲まない
とても小さな島もあります

157
00:26:53,113 --> 00:26:56,825
しかし
外から訪れるものはいます

158
00:27:03,582 --> 00:27:05,501
ハツェゴプテリクス

159
00:27:13,467 --> 00:27:15,427
くわえているのは

160
00:27:15,552 --> 00:27:19,014
重さ20キロほどの
テチスハドロスの死骸

161
00:27:19,473 --> 00:27:22,017
狩りで仕留めたものです

162
00:27:29,566 --> 00:27:31,818
このオスは高さ4.5メートル

163
00:27:31,944 --> 00:27:34,863
翼幅は9メートルを超えます

164
00:27:36,573 --> 00:27:40,244
ハツェゴプテリクスは
ヨーロッパ髄一の捕食者

165
00:27:42,621 --> 00:27:47,793
しかし このオスは ここで別の一面を見せます

166
00:28:21,535 --> 00:28:27,457
上空を飛ぶメスに見えるよう
ディスプレーを作ります

167
00:28:27,583 --> 00:28:30,460
交尾の相手を探すためです

168
00:28:32,588 --> 00:28:36,925
しかし すぐに反応があるとは 限りません

169
00:28:57,404 --> 00:29:00,699
ようやく
メスがやってきました

170
00:29:04,786 --> 00:29:09,583
気はあるようですが
あとひと押しが必要そうです

171
00:29:11,043 --> 00:29:13,170
事は慎重に進めます

172
00:29:13,921 --> 00:29:16,423
くちばしで突かれたら

173
00:29:16,548 --> 00:29:20,010
このオスの交尾の季節は
即 終了です

174
00:29:25,682 --> 00:29:27,267
オスはメスに対し

175
00:29:27,434 --> 00:29:33,106
自分の遺伝子に 未来に残す 価値があることを示します

176
00:29:35,317 --> 00:29:38,737
獲物は
腕の立つハンターの証し

177
00:29:38,862 --> 00:29:42,991
島に運んだのは
飛行能力を示すためです

178
00:29:45,786 --> 00:29:51,834
しかしメスは感心しても
まだ そのそぶりは見せません

179
00:29:55,629 --> 00:30:00,467
オスは自分が有望株だと
さらにアピールします

180
00:30:04,471 --> 00:30:08,016
上を向き
メスに近寄るよう促します

181
00:30:22,197 --> 00:30:26,076
今度は少し
メスもオスに呼応します

182
00:30:52,352 --> 00:30:56,773
息の合ったダンスが
互いの信頼を生みます

183
00:31:19,379 --> 00:31:20,881
別のオスです

184
00:31:22,549 --> 00:31:26,678
若い個体ですが
メスを奪われる可能性も

185
00:31:48,909 --> 00:31:50,953
見事 追い払いました

186
00:31:56,375 --> 00:31:59,920
大変です
メスの姿がありません

187
00:32:07,261 --> 00:32:09,888
チャンスを逃したかも

188
00:32:25,195 --> 00:32:26,530
メスが戻ります

189
00:32:28,699 --> 00:32:33,495
ライバルの撃退が
有利に働いたのでしょう

190
00:32:42,212 --> 00:32:45,382
求愛行動を再開するオス

191
00:32:53,974 --> 00:32:56,977
最後に強さを再度アピール

192
00:33:01,773 --> 00:33:05,527
最初で最後の
父親の役割を果たします

193
00:33:15,162 --> 00:33:18,248
あっという間に終わりました

194
00:33:20,501 --> 00:33:25,631
でもこれは 空飛ぶハンターの 次世代の始まりです

195
00:33:32,513 --> 00:33:35,224
ただの小島かもしれません

196
00:33:35,933 --> 00:33:39,269
しかし世界中にある
このような島

197
00:33:40,354 --> 00:33:42,898
そこは奇妙な生き物たちの

198
00:33:43,023 --> 00:33:46,401
決定的瞬間の
舞台となっています

199
00:33:47,152 --> 00:33:49,988
この太古の地球で

200
00:33:59,331 --> 00:34:04,586
島の恐竜たち:発覚

201
00:34:05,337 --> 00:34:08,924
{\an8}巨大翼竜は
地上で狩りを
したのか?

202
00:34:09,757 --> 00:34:12,594
恐竜がいた時代には

203
00:34:12,719 --> 00:34:16,431
飛行性の類が
空の支配者でした

204
00:34:16,556 --> 00:34:18,433
それが翼竜です

205
00:34:23,647 --> 00:34:26,859
翼竜は250種類以上いました

206
00:34:28,360 --> 00:34:30,696
中には巨大なものも

207
00:34:33,699 --> 00:34:36,284
奇妙ゆえに興味深いのが

208
00:34:36,409 --> 00:34:42,708
{\an8}アズダルコ科の翼竜です
古生物画家
古生物学者
どんな生き物か
簡単には説明できません
マ—ク・
ウィットン

209
00:34:44,083 --> 00:34:46,043
高さはキリンほど

210
00:34:46,670 --> 00:34:51,675
頭部は2メートルで
翼幅は10メートルあります

211
00:34:52,926 --> 00:34:56,096
地球史上
極めて奇妙な生き物です

212
00:34:58,432 --> 00:35:03,520
大きな体にもかかわらず
飛行に適していました

213
00:35:05,063 --> 00:35:08,483
しかし 狩りは 地上でしたようです

214
00:35:10,277 --> 00:35:12,529
アズダルコ科の翼は膜状で

215
00:35:12,654 --> 00:35:17,159
長く伸びた第4指で
支えられています
主任科学
コンサルタント
ダレン・ネイシュ

216
00:35:18,202 --> 00:35:23,123
アズダルコ科の翼
翼の膜は 前肢の 長い第4指の先端から

217
00:35:23,248 --> 00:35:26,376
後肢の間に張られています

218
00:35:27,961 --> 00:35:31,298
アズダルコ科は
長距離を飛べました

219
00:35:31,423 --> 00:35:37,012
しかし飛行中の急旋回など
機敏な動きは苦手でした

220
00:35:39,389 --> 00:35:41,892
ですからアズダルコ科には

221
00:35:42,059 --> 00:35:45,187
飛行動物は
捕れなかったのです

222
00:35:46,438 --> 00:35:49,066
別の方法が必要でした

223
00:35:50,567 --> 00:35:54,905
アズダルコ科の方法の
有力な説の1つは

224
00:35:55,030 --> 00:35:59,535
水面をかすめて飛び
獲物をすくう方法です

225
00:36:00,452 --> 00:36:03,205
現代の鳥
クロハサミアジサシは

226
00:36:03,330 --> 00:36:04,998
この方法を取ります

227
00:36:06,166 --> 00:36:09,795
滑稽にも
下くちばしを水に入れて進み

228
00:36:09,962 --> 00:36:13,048
獲物に当てるという方法です

229
00:36:14,883 --> 00:36:19,429
ハサミアジサシの首は
衝撃を吸収できる構造です

230
00:36:21,557 --> 00:36:26,061
一方 アズダルコ科に その構造は見られません

231
00:36:27,020 --> 00:36:32,901
飛びながら水に下くちばしを
入れたら 衝撃で首が折れます

232
00:36:36,280 --> 00:36:38,824
つまり選択肢は1つ

233
00:36:39,825 --> 00:36:42,494
地上で獲物を捕ったのです

234
00:36:45,956 --> 00:36:49,209
しかし
機敏に動けたのでしょうか?

235
00:36:51,211 --> 00:36:57,551
よたよた歩きでなかったことを
裏付ける証拠が必要でした

236
00:36:59,553 --> 00:37:04,266
証拠は6600万年前の
足跡から得られました

237
00:37:05,976 --> 00:37:10,731
翼竜の世界最大の足跡は
アズダルコ科のものです

238
00:37:11,356 --> 00:37:15,903
いかに効率的に歩いていたかを
示していました

239
00:37:16,069 --> 00:37:17,237
韓国

240
00:37:18,322 --> 00:37:23,493
足跡から 体の真下に 四肢があったと分かりました

241
00:37:24,453 --> 00:37:26,997
つまり直立できたのです

242
00:37:28,665 --> 00:37:30,459
足裏にはパッドも

243
00:37:32,127 --> 00:37:34,505
小型の翼竜とは違い

244
00:37:34,630 --> 00:37:38,425
四肢が長く
歩幅が大きかったのです

245
00:37:40,302 --> 00:37:44,139
奇妙な体形ながら
効率的に動けました

246
00:37:48,977 --> 00:37:50,479
アズダルコ科には

247
00:37:50,646 --> 00:37:55,526
効率的な歩行能力と
長く鋭いくちばしがあります

248
00:37:56,568 --> 00:38:02,574
間違いなく 地上を歩き回って 獲物を捕っていたはずです

249
00:38:07,704 --> 00:38:13,544
これらの翼竜は のどの幅が 私の肩幅ほどあります

250
00:38:14,336 --> 00:38:18,549
現代にいたら
人間も食べられていたでしょう

251
00:38:22,761 --> 00:38:27,391
威風堂々たる姿で
空を飛んでいた巨大翼竜

252
00:38:30,978 --> 00:38:36,567
実は地上では さらに 恐れられる存在だったのです

253
00:41:10,345 --> 00:41:13,182
日本語字幕 田宮 真実