1
00:00:06,005 --> 00:00:09,925
本作には自殺に関する描写が
含まれます
2
00:00:10,045 --> 00:00:15,885
悩みを抱えている方がいたら
情報サイトをご案内ください
3
00:00:16,085 --> 00:00:21,005
NETFLIX ドキュメンタリー
4
00:00:26,685 --> 00:00:28,805
{\an8}“あなたが兄弟で幸せ”
5
00:00:28,925 --> 00:00:29,725
{\an8}“ずっと仲良くね”
6
00:00:29,725 --> 00:00:30,925
{\an8}“ずっと仲良くね”
7
00:00:30,925 --> 00:00:34,205
あんなに いい家族には
二度と会えません
8
00:00:34,325 --> 00:00:36,725
愛情深い人たちでした
9
00:00:39,845 --> 00:00:42,165
彼女は
姉のスニータ・メタ
10
00:00:42,165 --> 00:00:43,165
彼女は
姉のスニータ・メタ
11
00:00:43,165 --> 00:00:44,485
{\an8}ラリットの友人
パヴィーン・メタ
12
00:00:44,605 --> 00:00:45,685
{\an8}パヴィーンの義姉
スニータ・メタ
13
00:00:45,685 --> 00:00:46,885
{\an8}パヴィーンの義姉
スニータ・メタ
14
00:00:46,885 --> 00:00:46,965
{\an8}パヴィーンの義姉
スニータ・メタ
15
00:00:49,165 --> 00:00:51,525
夫はラリットと友達で
16
00:00:52,045 --> 00:00:56,125
家族ぐるみの付き合いを
していました
17
00:00:57,485 --> 00:01:01,245
子供同士も
とても仲がよかったです
18
00:01:01,365 --> 00:01:03,845
うちのカランと
ビシュワもです
19
00:01:06,444 --> 00:01:08,925
これは全部 メネカが
20
00:01:09,845 --> 00:01:12,685
カランにくれたものです
21
00:01:12,804 --> 00:01:15,005
気持ちがこもってます
22
00:01:20,005 --> 00:01:23,285
どれもメネカが作ったんです
23
00:01:23,405 --> 00:01:27,485
すごく手が込んでいるのが
分かります
24
00:01:28,324 --> 00:01:29,444
“誕生日おめでとう”
25
00:01:31,964 --> 00:01:34,725
全部 メネカの手作りです
26
00:01:37,285 --> 00:01:39,125
メネカは 善良で
27
00:01:40,045 --> 00:01:41,365
賢い子でした
28
00:01:45,604 --> 00:01:47,805
人生に希望を持ってました
29
00:01:49,285 --> 00:01:52,125
あの最期は
予想外だったでしょう
30
00:01:53,685 --> 00:01:56,765
{\an8}“いつも大好きな
お兄さん”
31
00:01:56,884 --> 00:01:59,165
{\an8}“最高の指導者で
サポーター”
32
00:01:59,165 --> 00:02:00,205
{\an8}“最高の指導者で
サポーター”
33
00:02:00,205 --> 00:02:00,324
全部 誕生日に
贈られたカードです
34
00:02:00,324 --> 00:02:03,324
全部 誕生日に
贈られたカードです
35
00:02:04,645 --> 00:02:05,364
仲がよかったから
僕を驚かそうと
36
00:02:05,364 --> 00:02:08,125
仲がよかったから
僕を驚かそうと
37
00:02:08,125 --> 00:02:08,244
{\an8}メネカの友人
カラン・メタ
38
00:02:08,244 --> 00:02:09,804
{\an8}メネカの友人
カラン・メタ
39
00:02:09,804 --> 00:02:11,964
こんなにたくさん
作ってくれました
40
00:02:12,125 --> 00:02:15,444
{\an8}“私たちの関係は
太陽に似てる”
41
00:02:15,565 --> 00:02:18,924
実の兄妹以上に強い絆でした
42
00:02:18,924 --> 00:02:21,164
{\an8}“姿が見えなくても私は
あなたのために輝く”
43
00:02:23,764 --> 00:02:25,005
もういません
44
00:02:26,525 --> 00:02:27,444
悲しいです
45
00:02:34,444 --> 00:02:37,285
でも受け入れなくては
46
00:02:45,245 --> 00:02:47,764
息子の何かが変わりました
47
00:02:49,005 --> 00:02:52,845
独りにできず
何日も一緒に寝ました
48
00:02:52,965 --> 00:02:56,285
“ありえない”と
言い続けていました
49
00:02:58,285 --> 00:03:01,884
“ラリットおじさんが
なぜ?”と
50
00:03:03,764 --> 00:03:08,764
なぜかは
神にしか分からないでしょう
51
00:03:23,405 --> 00:03:26,245
訳が分かりません
52
00:03:26,365 --> 00:03:28,405
泣かないで パヴィーン
53
00:03:28,525 --> 00:03:31,484
私たちには思い出が残ってる
54
00:03:32,444 --> 00:03:35,805
{\an8}“お兄さんの愛は
人生の宝物”
55
00:03:35,924 --> 00:03:38,405
{\an8}“あなたとの出会いは
最高の贈り物”
56
00:03:38,405 --> 00:03:40,324
{\an8}“あなたとの出会いは
最高の贈り物”
57
00:03:40,324 --> 00:03:40,445
この件については驚くほど
語られてきませんでした
58
00:03:40,445 --> 00:03:43,604
この件については驚くほど
語られてきませんでした
59
00:03:44,044 --> 00:03:44,525
ブラリで実際には
何が起きたのでしょう
60
00:03:44,525 --> 00:03:48,405
ブラリで実際には
何が起きたのでしょう
61
00:03:50,085 --> 00:03:55,924
見ないふりをするのではなく
あの出来事に向き合うことが
62
00:03:56,085 --> 00:04:01,445
今後の議論を
促すことになるでしょう
63
00:04:03,204 --> 00:04:08,245
明らかに何事かが
間違っていたのです
64
00:04:33,204 --> 00:04:35,125
原因はラリットです
65
00:04:37,165 --> 00:04:39,245
彼の頭の中で何年も
何かが起きていて
66
00:04:39,245 --> 00:04:41,445
彼の頭の中で何年も
何かが起きていて
67
00:04:41,445 --> 00:04:41,565
{\an8}NDTV主任特派員
ムケシュ・センガー
68
00:04:41,565 --> 00:04:43,125
{\an8}NDTV主任特派員
ムケシュ・センガー
69
00:04:44,685 --> 00:04:48,045
彼は心理的に
家族を操っていました
70
00:04:48,165 --> 00:04:50,805
家族には ひどい話です
71
00:04:53,365 --> 00:04:56,084
夜の祈りは冗談ではない
72
00:04:57,204 --> 00:05:02,005
話すことを禁じられている
相手に近づくな
73
00:05:03,005 --> 00:05:07,685
怠れば ラリット ティナ
シバムが代償を払う
74
00:05:08,444 --> 00:05:12,365
だがお前はいつも
忘れてしまう
75
00:05:12,485 --> 00:05:15,005
なまけたり 彼の指示や⸺
76
00:05:15,125 --> 00:05:15,365
ノートの指示に逆らうと
家族は罰せられました
77
00:05:15,365 --> 00:05:19,125
ノートの指示に逆らうと
家族は罰せられました
78
00:05:20,165 --> 00:05:24,404
幸いにも神が
過ちに気づかせてくれる
79
00:05:25,125 --> 00:05:28,084
12月から1年間
罰せられる
80
00:05:30,605 --> 00:05:33,245
今年が最後になるだろう
81
00:05:35,485 --> 00:05:37,485
彼の状態は悪化しました
82
00:05:38,725 --> 00:05:42,204
この変化から分かることは
彼が⸺
83
00:05:42,324 --> 00:05:42,764
もう続けられないと
自分で感じていたことです
84
00:05:42,764 --> 00:05:47,365
もう続けられないと
自分で感じていたことです
85
00:05:48,485 --> 00:05:51,245
限界を迎えていたんです
86
00:05:56,005 --> 00:05:58,485
ラリットが主導していました
87
00:06:00,165 --> 00:06:05,644
彼は自分を家長として
位置付けることに成功し
88
00:06:05,764 --> 00:06:07,685
全員が従いました
89
00:06:07,844 --> 00:06:09,165
1人のせいで全員が
あんな最期を迎えたんです
90
00:06:09,165 --> 00:06:11,565
1人のせいで全員が
あんな最期を迎えたんです
91
00:06:11,565 --> 00:06:12,324
1人のせいで全員が
あんな最期を迎えたんです
92
00:06:12,444 --> 00:06:13,365
ラリットです
93
00:06:14,005 --> 00:06:14,725
彼のせいで全員が死にました
94
00:06:14,725 --> 00:06:16,925
彼のせいで全員が死にました
95
00:06:16,925 --> 00:06:17,284
{\an8}署長(当時)
マノージ・クマール
96
00:06:18,685 --> 00:06:24,204
警察の捜査で判明したように
末息子のラリットが
97
00:06:24,324 --> 00:06:24,725
家族全員を扇動して
集団自殺を図らせたのです
98
00:06:24,725 --> 00:06:29,045
家族全員を扇動して
集団自殺を図らせたのです
99
00:06:29,045 --> 00:06:29,165
家族全員を扇動して
集団自殺を図らせたのです
100
00:06:29,165 --> 00:06:30,165
家族全員を扇動して
集団自殺を図らせたのです
101
00:06:30,165 --> 00:06:30,284
{\an8}“犯罪捜査課が
彼の役割を捜査”
102
00:06:30,284 --> 00:06:33,365
{\an8}“犯罪捜査課が
彼の役割を捜査”
103
00:06:33,365 --> 00:06:34,485
猟奇的な事件として
報道されました
104
00:06:36,045 --> 00:06:42,125
他の要素も絡んでいるのに
事件をセンセーショナルで
105
00:06:42,245 --> 00:06:45,404
のぞき見趣味的に
報じたんです
106
00:06:45,524 --> 00:06:47,884
視聴者は目が離せません
107
00:06:49,284 --> 00:06:50,445
{\an8}“11人の死の真相”
108
00:06:50,565 --> 00:06:53,284
驚きのスクープです
109
00:06:53,404 --> 00:06:54,685
{\an8}“11人の死の謎”
110
00:06:57,764 --> 00:07:00,284
“ブラリ
死の家から新事実!”
111
00:07:02,005 --> 00:07:06,524
こういう事件は
あの手この手で報じられます
112
00:07:07,204 --> 00:07:09,165
この先も変わりません
113
00:07:11,404 --> 00:07:14,365
報道の仕方には賛成ですか?
114
00:07:18,165 --> 00:07:19,324
答えにくいです
115
00:07:24,165 --> 00:07:24,764
どうぞ
116
00:07:26,565 --> 00:07:30,365
センセーショナルな報道には
賛成しません
117
00:07:30,485 --> 00:07:36,644
この事件を そのように
取り上げる記者もいました
118
00:07:37,005 --> 00:07:38,365
{\an8}本当は殺人事件では?
119
00:07:38,365 --> 00:07:40,204
{\an8}本当は殺人事件では?
“儀式の記録を発見”
120
00:07:40,204 --> 00:07:40,565
{\an8}本当は殺人事件では?
121
00:07:40,685 --> 00:07:41,324
{\an8}“尊師”が関与した
可能性は?
122
00:07:41,324 --> 00:07:43,565
{\an8}“尊師”が関与した
可能性は?
“デリーの死の家”
123
00:07:43,685 --> 00:07:47,805
{\an8}魂の逃げ道に
11本のパイプを?
124
00:07:47,925 --> 00:07:51,284
私たちが事件について
知らない理由の1つが
125
00:07:51,284 --> 00:07:52,764
私たちが事件について
知らない理由の1つが
126
00:07:52,764 --> 00:07:52,884
{\an8}ジャーナリスト
バーカ・ダット
127
00:07:52,884 --> 00:07:55,685
{\an8}ジャーナリスト
バーカ・ダット
128
00:07:55,685 --> 00:07:57,045
犯罪ドラマのように
報じられたことです
129
00:07:58,165 --> 00:08:04,084
数霊術や密教的な側面から
事件が取り上げられました
130
00:08:05,605 --> 00:08:09,365
このことから
インドのテレビ報道が
131
00:08:10,125 --> 00:08:15,444
低俗なものになったと
初めて分かったんです
132
00:08:21,565 --> 00:08:25,884
家から悲鳴がするとか
幽霊が出るとか
133
00:08:26,005 --> 00:08:30,925
人々はウソで誇張された
ニュースを楽しんでました
134
00:08:31,045 --> 00:08:32,404
メディアは⸺
135
00:08:32,524 --> 00:08:34,805
自分たちの報道を売るために
136
00:08:34,805 --> 00:08:35,764
自分たちの報道を売るために
137
00:08:35,764 --> 00:08:35,884
{\an8}隣人
プリットパル・カウル
138
00:08:35,884 --> 00:08:38,485
{\an8}隣人
プリットパル・カウル
139
00:08:38,485 --> 00:08:39,044
スパイスとウソを
加えたんです
140
00:08:40,445 --> 00:08:43,845
報道には
客観性と思慮が必要です
141
00:08:43,965 --> 00:08:46,564
ましてブラリの事件は
142
00:08:46,684 --> 00:08:47,164
謎が多く猟奇的だったから
なおさらです
143
00:08:47,164 --> 00:08:50,644
謎が多く猟奇的だったから
なおさらです
144
00:08:50,644 --> 00:08:50,764
{\an8}事件記者
ヘマニ・バンダーリー
145
00:08:50,764 --> 00:08:51,005
{\an8}事件記者
ヘマニ・バンダーリー
146
00:08:51,005 --> 00:08:54,445
繊細に扱われるべき
事件でした
147
00:08:54,564 --> 00:08:56,085
{\an8}“ブラリの犠牲者は
首をつって死亡”
148
00:08:56,085 --> 00:08:58,965
{\an8}“ブラリの犠牲者は
首をつって死亡”
ゴシップへの興味は
149
00:08:59,085 --> 00:09:03,764
{\an8}“他人化”の
機能不全によるものです
150
00:09:05,005 --> 00:09:09,404
他人に起きても 自分には
起きないと考えます
151
00:09:10,884 --> 00:09:14,924
一家全員が首をつったと
聞いたものの
152
00:09:15,044 --> 00:09:19,245
私たちは事実を何ひとつ
知らないのでは?
153
00:09:20,445 --> 00:09:24,804
理由や経緯については
誰も教えてくれません
154
00:09:24,924 --> 00:09:29,325
私たちもそのことを
追求しませんでした
155
00:09:29,445 --> 00:09:31,644
抜け落ちてしまったんです
156
00:09:42,245 --> 00:09:44,044
父親はボパル・シン
157
00:09:46,845 --> 00:09:50,804
素朴でタバコも吸わず
悪癖もありません
158
00:09:50,924 --> 00:09:52,245
ボパル・シン
159
00:09:52,365 --> 00:09:56,725
私たちはよく
座って話をしました
160
00:09:57,245 --> 00:09:57,445
{\an8}隣人
グルチャラン・シン
161
00:09:57,445 --> 00:10:00,085
{\an8}隣人
グルチャラン・シン
162
00:10:01,365 --> 00:10:05,684
ハリヤナ州トハナ
163
00:10:08,845 --> 00:10:12,404
ボパルは
手広く畜産業を手掛け
164
00:10:15,044 --> 00:10:17,325
牛や水牛を飼っていました
165
00:10:20,445 --> 00:10:22,884
3ヘクタール以上あります
166
00:10:24,005 --> 00:10:26,284
ボパルの土地でした
167
00:10:27,005 --> 00:10:32,445
1988年から89年にかけて
彼はうちに土地を売りました
168
00:10:34,725 --> 00:10:35,284
私はグルダヤル・シン
169
00:10:35,284 --> 00:10:36,404
私はグルダヤル・シン
170
00:10:36,404 --> 00:10:37,644
{\an8}一家の友人
グルダヤル・シン
171
00:10:37,644 --> 00:10:39,445
{\an8}一家の友人
グルダヤル・シン
172
00:10:40,245 --> 00:10:40,524
兄はカラム・シン
173
00:10:40,524 --> 00:10:42,445
兄はカラム・シン
174
00:10:42,564 --> 00:10:44,164
弟はグルチャラン・シン
175
00:10:44,965 --> 00:10:45,044
{\an8}一家の友人
グルチャラン・シン
176
00:10:45,044 --> 00:10:47,245
{\an8}一家の友人
グルチャラン・シン
177
00:10:49,564 --> 00:10:56,044
ボパルと うちの父は
会った途端に意気投合して
178
00:10:56,764 --> 00:11:01,804
兄弟のように思い合い
強い絆で結ばれました
179
00:11:03,725 --> 00:11:08,804
彼は作業員の仕事もして
子供たちを育てました
180
00:11:09,684 --> 00:11:11,284
トラクターを買い
181
00:11:11,404 --> 00:11:13,125
農業も始めました
182
00:11:13,245 --> 00:11:17,245
ですが子供たちの結婚で
金を使い果たし
183
00:11:17,965 --> 00:11:22,404
父に 大きな借金を
抱えたと話したんです
184
00:11:24,445 --> 00:11:28,404
その時 うちに
土地を売ったんです
185
00:11:29,524 --> 00:11:33,205
“もう生きるすべがない”と
言ってました
186
00:11:34,245 --> 00:11:38,284
“子供たちはここで
豊かな生活を送った”
187
00:11:38,404 --> 00:11:41,164
“生活の質を
落とせない”とも
188
00:11:43,924 --> 00:11:47,284
それで親戚のいるデリーへ
189
00:11:51,164 --> 00:11:55,245
ボパル・シンは
とてもいい人でした
190
00:11:55,365 --> 00:11:57,205
“おじさん”と呼んでました
191
00:11:58,605 --> 00:12:00,125
話が分かりやすく
192
00:12:00,965 --> 00:12:05,205
ケチくさいどころか
太っ腹な人でした
193
00:12:05,764 --> 00:12:06,044
{\an8}一家の友人
ティラク・ラジ・バティア
194
00:12:06,044 --> 00:12:08,445
{\an8}一家の友人
ティラク・ラジ・バティア
195
00:12:10,764 --> 00:12:13,365
一家は幸せに暮らしてました
196
00:12:14,804 --> 00:12:18,404
ラリットは
やんちゃな少年でした
197
00:12:18,965 --> 00:12:20,365
わんぱくでした
198
00:12:22,245 --> 00:12:27,245
末っ子は甘やかされるし
ラリットは人気者でした
199
00:12:27,725 --> 00:12:29,884
{\an8}1970年11月2日
ラリット誕生
200
00:12:29,884 --> 00:12:32,005
{\an8}1970年11月2日
ラリット誕生
201
00:12:32,005 --> 00:12:32,205
ラリットとチャンダルと
僕で⸺
202
00:12:32,684 --> 00:12:34,564
{\an8}1987年 ヒサールの
ダヤナンド大学に入学
203
00:12:34,564 --> 00:12:35,605
{\an8}1987年 ヒサールの
ダヤナンド大学に入学
12年生の時
204
00:12:35,605 --> 00:12:35,725
{\an8}1987年 ヒサールの
ダヤナンド大学に入学
205
00:12:35,725 --> 00:12:37,404
{\an8}1987年 ヒサールの
ダヤナンド大学に入学
ビールを
飲んだんです
206
00:12:37,404 --> 00:12:37,965
{\an8}ビールを
飲んだんです
207
00:12:38,085 --> 00:12:41,564
{\an8}機会があれば
飲んで遊びました
208
00:12:44,044 --> 00:12:47,605
夜遅くまで よく話しました
209
00:12:47,725 --> 00:12:48,365
ラリットは会話を盛り上げ
210
00:12:48,365 --> 00:12:50,644
ラリットは会話を盛り上げ
211
00:12:50,644 --> 00:12:50,764
{\an8}ラリットの友人
サンディープ・チョプラ
212
00:12:50,764 --> 00:12:52,684
{\an8}ラリットの友人
サンディープ・チョプラ
213
00:12:52,684 --> 00:12:54,605
過去や未来について
ずっと話してました
214
00:12:54,725 --> 00:12:59,125
僕たちを
楽しませてくれましたよ
215
00:12:59,725 --> 00:13:00,924
僕たちは血を超えた絆で
結ばれてました
216
00:13:00,924 --> 00:13:03,884
僕たちは血を超えた絆で
結ばれてました
217
00:13:03,884 --> 00:13:04,005
{\an8}ラリットの友人
チャンダル・メタ
218
00:13:04,005 --> 00:13:05,325
{\an8}ラリットの友人
チャンダル・メタ
219
00:13:05,325 --> 00:13:05,845
真の友人でした
220
00:13:06,445 --> 00:13:11,125
初めて会った時 彼は
すでに事故に遭ってました
221
00:13:14,564 --> 00:13:14,644
{\an8}1988年
ラリットのバイク事故
222
00:13:14,644 --> 00:13:17,404
{\an8}1988年
ラリットのバイク事故
223
00:13:17,404 --> 00:13:18,524
{\an8}1988年
ラリットのバイク事故
224
00:13:19,404 --> 00:13:21,164
長期の入院です
225
00:13:22,564 --> 00:13:24,125
入院していて⸺
226
00:13:24,245 --> 00:13:27,804
試験を受けることが
できませんでした
227
00:13:29,804 --> 00:13:32,764
彼の両親に聞いた話では
228
00:13:32,884 --> 00:13:36,284
ラリットは
頭に重傷を負ったそうです
229
00:13:37,365 --> 00:13:39,725
彼はいつも寝ていました
230
00:13:39,845 --> 00:13:43,804
会話の途中で
寝てしまうことも
231
00:13:46,445 --> 00:13:48,325
それが最初の事故です
232
00:13:48,965 --> 00:13:50,725
かなり入院しました
233
00:13:51,564 --> 00:13:56,245
デリーに移ると
次の事故に見舞われたんです
234
00:13:56,365 --> 00:13:59,725
あれは事故ではなく襲撃です
235
00:14:00,605 --> 00:14:07,245
ラリットを襲った連中は
彼を殺すつもりでした
236
00:14:08,725 --> 00:14:14,044
彼はヤムナ川の先の
合板店で働いていました
237
00:14:15,085 --> 00:14:15,884
給料の支払いについて
雇い主とモメていた彼は
238
00:14:15,884 --> 00:14:20,245
給料の支払いについて
雇い主とモメていた彼は
239
00:14:20,245 --> 00:14:20,365
給料の支払いについて
雇い主とモメていた彼は
240
00:14:21,445 --> 00:14:27,404
店に閉じ込められ
火を放たれたそうです
241
00:14:30,485 --> 00:14:36,284
{\an8}2004年3月26日
ラリット襲撃事件
242
00:14:38,605 --> 00:14:42,404
犯人の意図は
誰にも分かりません
243
00:14:42,524 --> 00:14:46,845
犯人たちは彼を殴り倒して
店に閉じ込め
244
00:14:46,965 --> 00:14:52,164
そこにあった合板の箱に
火をつけたんです
245
00:14:54,005 --> 00:14:59,005
板が落ちた衝撃で
彼は意識を取り戻しました
246
00:15:00,205 --> 00:15:01,684
板が肩に刺さり
247
00:15:01,804 --> 00:15:05,924
電話で兄に
助けを求めたんです
248
00:15:06,044 --> 00:15:07,725
“襲われた”
249
00:15:09,125 --> 00:15:13,884
“店に閉じ込められて
火をつけられた”と
250
00:15:14,564 --> 00:15:18,884
襲ってきた何者かは
彼を恨んでたんでしょう
251
00:15:19,005 --> 00:15:20,965
殺人未遂です
252
00:15:21,085 --> 00:15:26,404
彼は瀕死の状態で
死ぬ可能性もありました
253
00:15:28,564 --> 00:15:32,445
最初の事故では
頭にケガを負いました
254
00:15:32,564 --> 00:15:34,725
2つ目の事件では⸺
255
00:15:35,884 --> 00:15:37,884
肺に煙が入り
256
00:15:38,965 --> 00:15:40,404
声を失いました
257
00:15:43,804 --> 00:15:47,524
その頃の彼は
優秀で 陽気ですが
258
00:15:47,644 --> 00:15:49,965
引きこもっていました
259
00:15:50,085 --> 00:15:52,725
意思疎通は筆談で行いました
260
00:15:52,845 --> 00:15:54,564
仕事を辞めたので
261
00:15:54,684 --> 00:15:57,284
家族全員が絶望していました
262
00:15:57,404 --> 00:15:59,164
大黒柱だったんです
263
00:16:01,445 --> 00:16:04,764
話せない間に
息子が生まれました
264
00:16:04,884 --> 00:16:06,325
だから私は⸺
265
00:16:06,445 --> 00:16:12,044
息子の名前を呼べないのは
つらいだろうと思いました
266
00:16:14,245 --> 00:16:17,205
本当に声を失ったと
信じてました
267
00:16:17,325 --> 00:16:19,524
疑う理由はなかったのです
268
00:16:22,965 --> 00:16:26,125
脳卒中や脳内出血が
言語中枢に
269
00:16:26,245 --> 00:16:28,085
影響を及ぼさない限り
270
00:16:28,205 --> 00:16:31,125
声を失う可能性は低いです
271
00:16:31,245 --> 00:16:32,845
{\an8}血管外科医&作家
272
00:16:32,845 --> 00:16:32,965
または外傷や病気により
ノドに損傷を⸺
273
00:16:32,965 --> 00:16:35,005
または外傷や病気により
ノドに損傷を⸺
274
00:16:35,005 --> 00:16:35,404
{\an8}アンバリッシュ・
サトウィック
275
00:16:35,764 --> 00:16:37,764
受けない限りは
276
00:16:39,284 --> 00:16:41,524
どちらの証拠もありません
277
00:16:41,644 --> 00:16:46,524
声が出なくなったのか
芝居をしていたのか⸺
278
00:16:46,644 --> 00:16:48,085
分かりません
279
00:16:49,044 --> 00:16:53,884
家族は あの出来事を
葬り去ることにしました
280
00:16:54,005 --> 00:16:58,284
母親にも
触れないように頼まれました
281
00:16:59,005 --> 00:17:03,644
みんなで あの件を
忘れる努力をしたんです
282
00:17:08,365 --> 00:17:14,124
その状態から回復するには
肉体的にも精神的にも
283
00:17:14,245 --> 00:17:16,685
かなりの治療が必要です
284
00:17:19,165 --> 00:17:22,725
特に事件後は
口を利かなくなり
285
00:17:22,844 --> 00:17:25,284
声を失ったように見えました
286
00:17:25,405 --> 00:17:29,284
本当に声を失ったのかは
分かりません
287
00:17:29,405 --> 00:17:33,645
あるいはトラウマが
大きすぎたために⸺
288
00:17:35,324 --> 00:17:40,604
苦痛から二度と話さないと
決めたのかもしれません
289
00:17:41,445 --> 00:17:41,524
火災後に発症したPTSDを
治療せず放置したんです
290
00:17:41,524 --> 00:17:46,485
火災後に発症したPTSDを
治療せず放置したんです
291
00:17:49,005 --> 00:17:53,165
医者は精神科に
行くよう勧めたそうです
292
00:17:53,284 --> 00:17:56,764
家族からは そう聞いてます
293
00:17:58,405 --> 00:18:02,564
でも精神科は
錯乱した人が行く印象があり
294
00:18:03,205 --> 00:18:06,284
家族は彼の病気を
見過ごしたんです
295
00:18:10,005 --> 00:18:12,725
心理学の文献によると
296
00:18:12,844 --> 00:18:18,925
人はトラウマを抱え込んで
治療しないと⸺
297
00:18:19,044 --> 00:18:22,124
精神病を
発症しやすいそうです
298
00:18:24,405 --> 00:18:27,445
精神病とは心の状態を指し
299
00:18:28,044 --> 00:18:33,685
人生で起こっていることに
対応できない状態です
300
00:18:35,364 --> 00:18:40,844
精神病の症状の1つに
声が聞こえることがあります
301
00:18:43,804 --> 00:18:45,965
その後 父親を失いました
302
00:18:48,005 --> 00:18:50,205
ラリットは死んだ父親の声を
聞いたんです
303
00:18:50,205 --> 00:18:51,965
ラリットは死んだ父親の声を
聞いたんです
304
00:18:51,965 --> 00:18:52,084
{\an8}ラリットの友人
パヴィーン・メタ
305
00:18:52,084 --> 00:18:54,604
{\an8}ラリットの友人
パヴィーン・メタ
306
00:18:54,604 --> 00:18:55,725
“ハヌマーン・チャリサを
唱えれば”
307
00:18:55,844 --> 00:18:57,364
“声は戻る”と
308
00:19:01,725 --> 00:19:07,685
朝7時と昼12時と夜10時に
唱えるのが日課になりました
309
00:19:08,364 --> 00:19:11,524
声が戻ったのは1年後でした
310
00:19:15,044 --> 00:19:20,405
チャリサを唱えていると
ラリットが歌い始めました
311
00:19:21,165 --> 00:19:26,205
みんなが歌うのをやめても
ラリットは恍惚(こうこつ)状態で
312
00:19:26,324 --> 00:19:31,485
自分だけが歌っていることに
気づきませんでした
313
00:19:36,685 --> 00:19:39,885
家族は興奮して
電話で言いました
314
00:19:40,005 --> 00:19:43,764
“声が戻った
父さんは正しかった”と
315
00:19:45,885 --> 00:19:48,405
ラリットはこう言ってました
316
00:19:48,524 --> 00:19:55,405
声を取り戻せたのは父さんが
祝福してくれているからだと
317
00:19:55,524 --> 00:19:55,925
父親の霊が彼を通じて⸺
318
00:19:55,925 --> 00:19:58,364
父親の霊が彼を通じて⸺
319
00:19:58,364 --> 00:19:58,485
{\an8}ラリットの友人
チャンダル・メタ
320
00:19:58,485 --> 00:20:00,245
{\an8}ラリットの友人
チャンダル・メタ
321
00:20:00,245 --> 00:20:02,804
話していることは
黙っていました
322
00:20:02,925 --> 00:20:07,405
霊については
何も教えてくれませんでした
323
00:20:12,084 --> 00:20:16,405
父親の死後
家長がいない状態でした
324
00:20:16,524 --> 00:20:18,764
母親は寝たきりで
325
00:20:18,885 --> 00:20:21,165
兄は消極的でした
326
00:20:21,284 --> 00:20:24,205
彼はなんとか家族を
まとめあげたんです
327
00:20:24,205 --> 00:20:25,165
彼はなんとか家族を
まとめあげたんです
328
00:20:25,165 --> 00:20:25,284
{\an8}犯罪捜査課 警察次官
ジョイ・ティルキー
329
00:20:25,284 --> 00:20:28,445
{\an8}犯罪捜査課 警察次官
ジョイ・ティルキー
330
00:20:28,445 --> 00:20:28,564
この11年間
家族が傷ついたのは
331
00:20:29,844 --> 00:20:31,205
最期だけです
332
00:20:35,084 --> 00:20:39,524
家計が改善するにつれ
一家の絆は強まりました
333
00:20:40,725 --> 00:20:47,205
その結果 一家はラリットを
盲信するようになったのです
334
00:20:50,725 --> 00:20:52,764
声が戻った時から
335
00:20:52,885 --> 00:20:53,405
日記に書くようになりました
336
00:20:53,405 --> 00:20:56,324
日記に書くようになりました
337
00:20:56,324 --> 00:20:56,445
{\an8}臨床心理学者
ロマ・クマール博士
338
00:20:56,445 --> 00:20:57,764
{\an8}臨床心理学者
ロマ・クマール博士
339
00:20:57,764 --> 00:21:00,485
父親の言葉であり
家族への命令です
340
00:21:01,405 --> 00:21:05,965
それを全員に伝えて
守らせるようになりました
341
00:21:06,885 --> 00:21:08,364
家族は信じました
342
00:21:13,405 --> 00:21:17,804
家族が祈り始めると
神が応えてくれました
343
00:21:20,524 --> 00:21:24,445
ラリットの
どんな言葉も命令も
344
00:21:24,564 --> 00:21:29,284
父親の願いをかなえるためと
信じていました
345
00:21:29,405 --> 00:21:33,124
その結果 彼は
さらに力を増したんです
346
00:21:37,005 --> 00:21:40,564
そこには
ある種の公式があります
347
00:21:40,685 --> 00:21:41,405
彼が理想的で 少し恐ろしい
権力者になるためのです
348
00:21:41,405 --> 00:21:45,645
彼が理想的で 少し恐ろしい
権力者になるためのです
349
00:21:45,645 --> 00:21:46,645
彼が理想的で 少し恐ろしい
権力者になるためのです
350
00:21:46,764 --> 00:21:50,005
みんなは彼の言葉に従うだけ
351
00:21:50,124 --> 00:21:54,725
家族の中に小さなカルトが
あるようでした
352
00:21:57,764 --> 00:22:00,804
カルトの始まりは同じです
353
00:22:02,044 --> 00:22:04,645
リーダーと呼ばれる人が
354
00:22:04,764 --> 00:22:05,245
自然の法則に反するような
すごいことを
355
00:22:05,245 --> 00:22:06,804
自然の法則に反するような
すごいことを
356
00:22:06,804 --> 00:22:06,925
自然の法則に反するような
すごいことを
357
00:22:06,925 --> 00:22:09,324
自然の法則に反するような
すごいことを
358
00:22:09,324 --> 00:22:09,445
{\an8}アンバリッシュ・
サトウィック
359
00:22:09,445 --> 00:22:09,485
{\an8}アンバリッシュ・
サトウィック
360
00:22:09,485 --> 00:22:11,405
行う必要があります
361
00:22:12,524 --> 00:22:18,205
自分に超人的な能力が
あることを示すためです
362
00:22:21,284 --> 00:22:22,885
声を取り戻すことで⸺
363
00:22:24,284 --> 00:22:26,324
それをやってのけました
364
00:22:29,084 --> 00:22:34,485
カルトでは完全な服従なしに
何も実行できません
365
00:22:37,245 --> 00:22:42,165
楽しむことを禁じられ
社会的な孤立が生まれました
366
00:22:42,284 --> 00:22:45,485
“ルール”の中で
楽しむだけです
367
00:22:45,604 --> 00:22:48,005
儀式めいたものだけをです
368
00:22:51,925 --> 00:22:55,725
ノートには
“ここに書いてあることに”
369
00:22:55,844 --> 00:22:59,965
“逆らう者はいない”と
何度も書いてあります
370
00:23:00,804 --> 00:23:04,324
そのやり方で
彼らの生活は向上しました
371
00:23:04,445 --> 00:23:07,205
店も2店舗に増えました
372
00:23:07,324 --> 00:23:11,364
投資先の指示もあり
それが成功しました
373
00:23:11,485 --> 00:23:14,804
娘の縁談もうまくいきました
374
00:23:14,925 --> 00:23:19,364
指示どおりにすると
家族は成長したんです
375
00:23:20,885 --> 00:23:23,124
それで依存が強まり
376
00:23:23,245 --> 00:23:27,804
どんなことにも
従わざるを得なくなりました
377
00:23:33,485 --> 00:23:38,324
彼は徐々に 全員に
影響を与えていきました
378
00:23:38,445 --> 00:23:40,925
全員が彼を信じていました
379
00:23:41,044 --> 00:23:43,165
最善と思っていたんです
380
00:23:44,844 --> 00:23:47,564
彼は口止めしたでしょう
381
00:23:48,844 --> 00:23:51,965
子育て中と同じことです
382
00:23:52,084 --> 00:23:56,405
“よそで家のことを
話してはいけない”と
383
00:23:56,524 --> 00:24:00,124
人に何と言われるかが
重要なんです
384
00:24:00,245 --> 00:24:04,925
大勢が家の中の秘密は
守るべきだと考えます
385
00:24:05,604 --> 00:24:09,165
最後の儀式
2018年6月30日
386
00:24:09,284 --> 00:24:12,445
人生の重大事は
複数ありますが
387
00:24:12,564 --> 00:24:18,124
最終的に家族を精神病に
陥らせる引き金があります
388
00:24:23,725 --> 00:24:25,925
{\an8}2018年6月17日
プリヤンカ婚約
389
00:24:26,245 --> 00:24:28,005
彼はこの婚約に
何か予感したのでしょうか
390
00:24:28,005 --> 00:24:30,885
彼はこの婚約に
何か予感したのでしょうか
391
00:24:31,645 --> 00:24:36,284
プリヤンカがいなくなれば
秘密が明かされる
392
00:24:36,405 --> 00:24:39,005
危険を感じていたんです
393
00:24:39,124 --> 00:24:43,485
結婚で世界は停止すると
突然 気づきました
394
00:24:45,604 --> 00:24:50,844
これをラリット個人の王国と
呼ぶのであれば
395
00:24:50,965 --> 00:24:54,084
その王国で
とても重要な部分が
396
00:24:54,205 --> 00:24:57,405
家族を離れることになります
397
00:24:58,364 --> 00:25:00,965
禁じられた王国でした
398
00:25:05,364 --> 00:25:07,245
誰も出ていけません
399
00:25:10,685 --> 00:25:15,044
プリヤンカの婚約の数日前に
気づきました
400
00:25:15,165 --> 00:25:19,764
ラリットの行動は
かなり変化していました
401
00:25:21,324 --> 00:25:24,844
彼は いつもより無口でした
402
00:25:26,485 --> 00:25:29,084
私たちの方を見ませんでした
403
00:25:29,205 --> 00:25:34,364
子供たちがお祝いの
ダンスの練習をしていたので
404
00:25:34,485 --> 00:25:38,205
ラリットに
様子を聞いてみたんです
405
00:25:38,324 --> 00:25:43,005
彼は私を無視して
どこかへ行ってしまいました
406
00:25:43,124 --> 00:25:45,885
態度が前とは全然違いました
407
00:25:47,764 --> 00:25:51,725
プリヤンカに
聞いてみたことがあります
408
00:25:51,844 --> 00:25:54,844
“ラリットは大丈夫?”と
409
00:25:55,844 --> 00:25:59,364
彼女はためらいながら
はいと答えた
410
00:25:59,485 --> 00:26:01,925
口数が少ないのは⸺
411
00:26:02,044 --> 00:26:04,044
ノドが悪いせいだと
412
00:26:04,165 --> 00:26:06,885
薬を飲んでいると
言ってました
413
00:26:09,005 --> 00:26:13,005
ラリットは見るからに
ぼんやりしてました
414
00:26:14,364 --> 00:26:17,764
夜だけでなく
日中も寝ていました
415
00:26:17,885 --> 00:26:21,885
プリヤンカの婚約後
何日も何日もです
416
00:26:22,564 --> 00:26:27,965
理由をティナに聞くと
神経痛のせいだと
417
00:26:28,084 --> 00:26:31,124
薬を飲むと
寝てしまうそうです
418
00:26:31,245 --> 00:26:35,485
その後は気にしなかったけど
不思議でした
419
00:26:37,044 --> 00:26:39,245
ラリットに電話しました
420
00:26:40,604 --> 00:26:42,804
ティナが電話に出て
421
00:26:42,925 --> 00:26:46,725
ラリットは
まだ寝てると言っていました
422
00:26:46,844 --> 00:26:51,205
僕が そのことで
彼と話したいと言うと
423
00:26:52,005 --> 00:26:55,284
ティナは“心配しないで”と
424
00:26:56,405 --> 00:26:58,564
それが最後の会話です
425
00:27:16,564 --> 00:27:19,804
身近な死は
初めての経験でした
426
00:27:20,725 --> 00:27:21,044
1週間は怖くて⸺
427
00:27:21,044 --> 00:27:23,524
1週間は怖くて⸺
428
00:27:23,524 --> 00:27:23,645
{\an8}隣人
ジャティン・シン
429
00:27:23,645 --> 00:27:25,445
{\an8}隣人
ジャティン・シン
430
00:27:25,445 --> 00:27:26,405
独りになりたく
ありませんでした
431
00:27:30,645 --> 00:27:34,764
今でもたまに
みんなが夢に出てきます
432
00:27:34,885 --> 00:27:37,205
数ヵ月前にも見ました
433
00:27:41,005 --> 00:27:43,005
夢の中では夜でした
434
00:27:45,725 --> 00:27:48,524
僕は屋根の上に立っていて
435
00:27:49,925 --> 00:27:53,485
妹とふざけて
名前を呼び合いました
436
00:27:54,564 --> 00:27:57,844
するとドゥラヴが
立ってたんです
437
00:28:01,844 --> 00:28:02,925
ただ立ってました
438
00:28:03,885 --> 00:28:05,804
僕らが呼びかけると
439
00:28:06,844 --> 00:28:08,844
彼は“元気か?”と
440
00:28:12,485 --> 00:28:14,284
怖くて目が覚めました
441
00:28:17,044 --> 00:28:21,445
ドゥラヴとシバムとは
夜 よく遊びました
442
00:28:31,604 --> 00:28:35,925
事件をどう定義すべきか?
犯罪ではなく⸺
443
00:28:36,764 --> 00:28:37,725
死ぬ意図はありません
444
00:28:37,725 --> 00:28:38,725
死ぬ意図はありません
445
00:28:38,725 --> 00:28:40,445
{\an8}事件記者
ヘマニ・バンダーリー
446
00:28:40,445 --> 00:28:41,524
{\an8}事件記者
ヘマニ・バンダーリー
447
00:28:41,524 --> 00:28:41,965
自殺ではないのです
448
00:28:43,245 --> 00:28:46,885
意思で行動しており
殺人ではありません
449
00:28:49,885 --> 00:28:50,804
では何と?
450
00:28:52,685 --> 00:28:54,885
いい質問ですね
451
00:28:58,885 --> 00:29:00,124
“マヤプリ署”
452
00:29:04,725 --> 00:29:06,645
状況からは自殺です
453
00:29:06,764 --> 00:29:08,485
断言できるか?
454
00:29:10,485 --> 00:29:12,005
それとも事故死?
455
00:29:14,284 --> 00:29:18,084
偶発的な死だ
ノートを見てみると⸺
456
00:29:19,005 --> 00:29:23,405
“ひもを ほどき合うこと”
そう書いてある
457
00:29:25,284 --> 00:29:27,685
死ぬ気ではなかった
458
00:29:27,804 --> 00:29:31,284
私たちは事故死だと
信じています
459
00:29:32,685 --> 00:29:37,364
殺人でも自殺でもなく
これは事故死です
460
00:29:39,245 --> 00:29:41,245
基本的な捜査後⸺
461
00:29:41,364 --> 00:29:47,044
心理学的検視を
行うことが決まりました
462
00:29:47,165 --> 00:29:50,804
心理学者を含む
科学者のグループが
463
00:29:50,925 --> 00:29:55,685
亡くなった人の心の中に
入り込み
464
00:29:55,804 --> 00:29:59,205
経緯や理由を
探るというものです
465
00:29:59,965 --> 00:30:02,364
次の点が判明しました
466
00:30:03,445 --> 00:30:07,885
ラリットは精神病という
問題を抱えており
467
00:30:08,005 --> 00:30:13,165
彼は家族にその病を伝染させ
共有したんです
468
00:30:13,764 --> 00:30:15,725
家族は彼を妄信しました
469
00:30:17,324 --> 00:30:18,764
以上のことから
470
00:30:19,645 --> 00:30:23,445
一家は自殺を
計画してはいません
471
00:30:25,324 --> 00:30:26,645
自殺ではなく
472
00:30:26,764 --> 00:30:30,205
儀式に失敗して
命を落としたんです
473
00:30:33,725 --> 00:30:38,485
集団精神病といったことも
含め
474
00:30:38,604 --> 00:30:42,645
安易な説明に飛びつくのは
簡単です
475
00:30:42,764 --> 00:30:47,485
真実かもしれませんが
ある種の万能表現です
476
00:30:47,604 --> 00:30:50,485
何にでも使えますが
無意味です
477
00:30:50,604 --> 00:30:54,645
誰もが答えを求める世界では
478
00:30:54,764 --> 00:30:57,725
人々を満足させる価値は
あります
479
00:30:57,844 --> 00:31:01,324
でも答えが
分からないことも
480
00:31:01,445 --> 00:31:04,005
こう言うほうがマシです
481
00:31:04,124 --> 00:31:09,284
“私たちの想像では
こうだったかもしれない”
482
00:31:09,405 --> 00:31:11,524
“あくまで想像だ”と
483
00:31:14,324 --> 00:31:18,524
必要なのは
心理学的検視よりも
484
00:31:18,645 --> 00:31:21,604
社会学的検視です
485
00:31:22,485 --> 00:31:25,005
この問題の核心は
486
00:31:25,124 --> 00:31:28,965
心の病について話すことへの
抵抗感にあります
487
00:31:29,084 --> 00:31:32,245
私たちが
タブー視しているせいで
488
00:31:32,965 --> 00:31:37,965
たどり着けなかった真実は
多いのだと思います
489
00:31:40,965 --> 00:31:45,284
このような議論を
社会は行う必要があります
490
00:31:46,445 --> 00:31:49,044
議論なしに答えは出ません
491
00:31:50,284 --> 00:31:50,645
{\an8}精神科医
アロック・サリーン博士
492
00:31:50,645 --> 00:31:54,324
{\an8}精神科医
アロック・サリーン博士
493
00:31:54,324 --> 00:31:55,005
こうした難しい議論を
行わない限り
494
00:31:56,124 --> 00:31:57,925
事件は繰り返されます
495
00:32:05,324 --> 00:32:08,885
{\an8}“マウラナ・アザド医大
遺体安置所”
496
00:32:08,885 --> 00:32:11,965
{\an8}“マウラナ・アザド医大
遺体安置所”
497
00:32:11,965 --> 00:32:12,604
翌日の夕方
遺体は引き渡されました
498
00:32:13,284 --> 00:32:16,844
その頃には
ディネシュも到着して
499
00:32:16,965 --> 00:32:20,844
僕と一緒に
遺体の身元確認をしました
500
00:32:23,445 --> 00:32:27,804
みんなの遺体を確認して
運んで…
501
00:32:31,245 --> 00:32:34,604
あの光景は忘れられません
502
00:32:39,124 --> 00:32:42,764
1人ずつ顔を見せられた時は
503
00:32:43,844 --> 00:32:47,165
つらくて恐ろしかったです
504
00:32:52,965 --> 00:32:57,524
火葬の許可が下りると
遺体安置所から
505
00:32:58,405 --> 00:33:01,764
すぐに遺体を運び出しました
506
00:33:15,405 --> 00:33:17,524
{\an8}“今までありがとう
ここから旅立ちます”
507
00:33:17,524 --> 00:33:22,245
{\an8}“今までありがとう
ここから旅立ちます”
508
00:33:22,844 --> 00:33:28,084
あそこには12~15ヵ所の
火葬スペースがありました
509
00:33:29,445 --> 00:33:34,685
司祭から火葬の手配まで
すべての手続きを
510
00:33:34,804 --> 00:33:36,564
警察が行いました
511
00:33:39,725 --> 00:33:43,925
火葬場には
大勢の人が来ていました
512
00:33:45,205 --> 00:33:50,005
一家の友人や家族
親戚や近所の人たちです
513
00:33:52,685 --> 00:33:54,084
みんな いました
514
00:33:55,885 --> 00:33:57,844
足りなかったのは
515
00:33:58,844 --> 00:34:02,764
葬儀を執り行う司祭です
516
00:34:05,485 --> 00:34:10,124
1遺体につき1人の司祭を
手配できませんでした
517
00:34:11,804 --> 00:34:13,965
僕たちの願いは…
518
00:34:16,005 --> 00:34:19,765
ちゃんとした葬儀を
行うことでした
519
00:34:21,244 --> 00:34:21,965
{\an8}葬儀の司祭
ロシャン・シャルマ
520
00:34:21,965 --> 00:34:25,164
{\an8}葬儀の司祭
ロシャン・シャルマ
521
00:34:27,164 --> 00:34:31,485
その司祭がすべてを
執り行うことになりました
522
00:34:33,124 --> 00:34:34,285
母と僕が
ティナに会った最後です
523
00:34:34,285 --> 00:34:36,885
母と僕が
ティナに会った最後です
524
00:34:36,885 --> 00:34:38,325
{\an8}ティナの兄弟
マヘシュ・ラトール
525
00:34:47,564 --> 00:34:48,925
ラリット
526
00:34:50,044 --> 00:34:51,044
シバム
527
00:34:56,244 --> 00:35:01,044
せめて最後に
顔を見せてくれと頼みました
528
00:35:03,965 --> 00:35:07,244
みんなの顔を
見せてもらいました
529
00:35:09,244 --> 00:35:11,765
それがティナとの別れです
530
00:35:15,524 --> 00:35:17,084
母は泣き崩れました
531
00:35:22,564 --> 00:35:28,485
通常 最後の儀式は息子か
孫息子が執り行いますが
532
00:35:28,604 --> 00:35:31,765
今回は11人分の火葬でした
533
00:35:33,244 --> 00:35:38,925
火葬を一度に行えないので
1人ずつ行いました
534
00:35:40,564 --> 00:35:45,285
兄のディネシュが
1人ずつ火葬していきました
535
00:35:45,405 --> 00:35:49,644
涙を流しては
次の遺体に火をつけました
536
00:35:51,285 --> 00:35:53,405
息子も手伝っていました
537
00:35:55,164 --> 00:35:59,005
あんな経験をする人は
いないでしょう
538
00:36:00,724 --> 00:36:02,164
人生で初めて⸺
539
00:36:03,485 --> 00:36:08,485
家族11人が一緒に
火葬される光景を見ました
540
00:36:13,405 --> 00:36:15,805
クリシュナは言いました
541
00:36:24,445 --> 00:36:27,965
“私たちの心は
腐ることはない”
542
00:36:29,204 --> 00:36:32,845
“破壊されず
死ぬこともない”
543
00:36:32,965 --> 00:36:35,965
“心は頑丈で 不滅である”
544
00:36:47,805 --> 00:36:51,244
涙が枯れるまで泣きました
545
00:36:58,564 --> 00:37:03,845
みんな 懐かしい思い出に
思いをはせていました
546
00:37:12,684 --> 00:37:13,604
僕は絶対…
547
00:37:17,124 --> 00:37:18,965
思い出を手放しません
548
00:37:20,124 --> 00:37:22,244
いなくなったみんなを⸺
549
00:37:24,485 --> 00:37:25,564
しのぶためです
550
00:37:46,405 --> 00:37:49,885
みんなの目が
臓器提供されたと聞いて
551
00:37:50,845 --> 00:37:53,124
やっと光が見えました
552
00:37:55,405 --> 00:37:58,164
少なくとも区切りがついて
553
00:37:58,285 --> 00:38:01,044
少し心が軽くなりました
554
00:38:03,285 --> 00:38:04,604
{\an8}遺族
555
00:38:04,724 --> 00:38:07,925
{\an8}ディネシュ・
チャンダワット
556
00:38:12,925 --> 00:38:14,684
家族が亡くなると
557
00:38:15,724 --> 00:38:20,405
遺族は故人の目を提供するか
判断を迫られます
558
00:38:21,244 --> 00:38:26,445
家族3世代が亡くなった
このような状況の中で
559
00:38:26,564 --> 00:38:27,084
{\an8}この選択をした
ディネシュに
560
00:38:27,084 --> 00:38:28,204
{\an8}この選択をした
ディネシュに
カウンセラー
561
00:38:28,204 --> 00:38:28,325
{\an8}この選択をした
ディネシュに
562
00:38:28,325 --> 00:38:29,765
{\an8}この選択をした
ディネシュに
シャイレンドラ・
トリパティ
563
00:38:29,765 --> 00:38:29,885
{\an8}シャイレンドラ・
トリパティ
564
00:38:29,885 --> 00:38:31,365
{\an8}シャイレンドラ・
トリパティ
敬意を表します
565
00:38:31,365 --> 00:38:31,604
{\an8}敬意を表します
566
00:38:31,724 --> 00:38:35,524
あのような状況でも
彼は考えました
567
00:38:35,644 --> 00:38:42,005
目を提供すれば何とか家族が
生きていけるのではないかと
568
00:38:56,965 --> 00:39:01,485
怒りと悲しみが
同時にこみ上げてきます
569
00:39:02,325 --> 00:39:05,485
1人でも
話してくれていればと
570
00:39:08,325 --> 00:39:12,084
家族は秘密を守る誓いを
立てていました
571
00:39:13,405 --> 00:39:17,644
11人が どんな秘密を
隠していたにせよ
572
00:39:17,765 --> 00:39:20,285
もう聞くことはできません
573
00:39:48,325 --> 00:39:51,204
一家は善良で
普通の人々でした
574
00:39:53,564 --> 00:39:55,285
多くが変わりました
575
00:39:56,724 --> 00:39:58,564
店が向かいでしたが
576
00:39:58,684 --> 00:40:03,684
ブブネシュやニートゥは
もういません
577
00:40:04,564 --> 00:40:06,765
人生はこれからでした
578
00:40:06,885 --> 00:40:10,285
子供の結婚のお祝いも
できません
579
00:40:16,285 --> 00:40:19,405
あの11人が亡くなったことは
580
00:40:21,524 --> 00:40:23,644
大きな損失です
581
00:40:28,564 --> 00:40:30,405
地域の評判は落ち
582
00:40:31,684 --> 00:40:35,204
誰も来ないので
1年近く店を閉めました
583
00:40:36,604 --> 00:40:39,885
時と共に
すべて忘れられ⸺
584
00:40:40,005 --> 00:40:43,405
新しい人々が来ます
それが世の中です
585
00:40:48,845 --> 00:40:51,524
11人もの人が亡くなりました
586
00:40:51,644 --> 00:40:54,124
その事実を整理して
587
00:40:54,244 --> 00:40:59,684
納得できる答えが欲しいと
強く願っていますが
588
00:41:00,644 --> 00:41:03,005
答えはないのかもしれません
589
00:41:05,244 --> 00:41:07,405
区切りは他にあります
590
00:41:09,644 --> 00:41:14,365
この事件は
未解決の謎が多すぎます
591
00:41:14,485 --> 00:41:17,124
解明されることも
ないでしょう
592
00:41:17,244 --> 00:41:21,005
答えてくれる人間が
いないのですから
593
00:41:23,124 --> 00:41:28,524
取材を通じて すべてを
追体験したように感じます
594
00:41:28,644 --> 00:41:31,524
今夜 家に帰っても⸺
595
00:41:32,805 --> 00:41:34,965
しばらくは事件について
596
00:41:35,805 --> 00:41:36,684
考えるでしょう
597
00:41:39,285 --> 00:41:41,244
あれから1年です
598
00:41:42,445 --> 00:41:46,765
こうして話すことで
当時に戻った気がします
599
00:41:47,524 --> 00:41:53,564
あの時の感情や葛藤が
よみがえってきました
600
00:41:57,765 --> 00:42:01,604
今でも事件のことを
よく聞かれます
601
00:42:03,204 --> 00:42:08,044
人々は新聞やニュースで
事件を知っていても
602
00:42:08,164 --> 00:42:09,845
今も謎なんです
603
00:42:09,965 --> 00:42:12,684
家族が勢ぞろいだ
604
00:42:12,805 --> 00:42:17,485
“本当の真実”なんてものは
ありません
605
00:42:17,604 --> 00:42:20,204
私に何が答えられますか?
606
00:42:22,724 --> 00:42:27,325
公表された結果を
受け入れられない人もいます
607
00:42:34,005 --> 00:42:35,724
いろいろな事件で
608
00:42:35,845 --> 00:42:39,604
私たちは犯人逮捕に
心血を注ぎます
609
00:42:40,604 --> 00:42:42,845
解決すればうれしいです
610
00:42:44,204 --> 00:42:45,765
今回も解決しました
611
00:42:47,244 --> 00:42:48,285
それだけです
612
00:42:55,044 --> 00:42:59,365
なぜ一家は狂気に
身を投じたのでしょうか
613
00:43:01,724 --> 00:43:03,325
心の中は見えません
614
00:43:06,405 --> 00:43:08,925
神を信じなくなりました
615
00:43:11,724 --> 00:43:16,445
もともと信心はなかったと
妻には言われますが
616
00:43:17,445 --> 00:43:23,485
事件の影響が大きくて
今は完全な無神論者です
617
00:43:26,564 --> 00:43:28,965
あんなことが起こるなんて
618
00:43:29,084 --> 00:43:33,405
神が存在するなら
助けを求める方法を⸺
619
00:43:33,524 --> 00:43:36,724
誰か1人には教えたはずです
620
00:43:38,524 --> 00:43:40,044
神はどこに?
621
00:43:44,644 --> 00:43:46,845
事件は密かに起きました
622
00:43:48,164 --> 00:43:52,845
このことは社会における
つながりの欠如を
623
00:43:53,845 --> 00:43:55,044
物語っています
624
00:43:56,204 --> 00:44:01,485
つらい内容でも 社会は
話し合う必要があります
625
00:44:02,044 --> 00:44:08,044
こうした人たちについて
話すこと自体が⸺
626
00:44:10,365 --> 00:44:11,925
故人と社会にとって
627
00:44:14,325 --> 00:44:17,244
区切りになるのです
628
00:46:03,644 --> 00:46:06,604
日本語字幕 吉田 恵子