1 00:00:11,800 --> 00:00:15,000 イースター島の先史時代を 見直すべきです 2 00:00:18,200 --> 00:00:20,760 定説を疑うのです 3 00:00:24,480 --> 00:00:32,960 ラパ・ヌイの考古学者 カーディナリ博士は S·カーディナリ博士 考古学者 島の歴史の回復に 50年取り組んでいます 4 00:00:35,080 --> 00:00:38,880 調べるのは モアイや古代の移民ではなく 5 00:00:38,960 --> 00:00:42,000 島の植物です 6 00:00:42,960 --> 00:00:48,920 あなたは植物に力点を置く 考古学者なのですね 7 00:00:49,000 --> 00:00:52,120 そうです 私にとって最も重要なのは 8 00:00:52,200 --> 00:00:55,560 人間を理解することです 9 00:00:56,360 --> 00:00:58,840 人々がどうやって島に来て 10 00:00:58,920 --> 00:01:02,800 どうやって島に適応したかを 知ることです 11 00:01:03,400 --> 00:01:08,680 植物を調べるのは 人間の生活に必須だからです 12 00:01:12,040 --> 00:01:15,440 ラパ・ヌイの死火山の火口で 13 00:01:15,520 --> 00:01:21,800 在来種ではない植物や穀物の 痕跡を探しています 14 00:01:21,880 --> 00:01:24,400 人が島に持ち込んだものです 15 00:01:25,960 --> 00:01:29,040 植物は何を 教えてくれましたか 16 00:01:29,120 --> 00:01:34,400 さまざまな食物を研究して 答えをくれたのは… 17 00:01:34,480 --> 00:01:35,720 ええ 18 00:01:36,360 --> 00:01:37,800 バナナでした 19 00:01:39,360 --> 00:01:43,760 3000年前のバナナが 発見されました 20 00:01:43,840 --> 00:01:48,520 バナナがラパ・ヌイに 3000年前からあった? 21 00:01:48,600 --> 00:01:49,600 そうです 22 00:01:52,640 --> 00:01:54,960 ひとりでには来ません 23 00:01:56,440 --> 00:01:59,120 鳥が運んだのではなく 24 00:01:59,200 --> 00:02:01,320 流れ着いたわけでもない 25 00:02:01,400 --> 00:02:05,920 人間が植えなければ バナナは育ちません 26 00:02:07,440 --> 00:02:10,400 そこから分かるのは 27 00:02:10,480 --> 00:02:16,240 別の時代にラパ・ヌイに 人が来ていたということです 28 00:02:17,240 --> 00:02:21,600 これは驚きの事実で 歴史を少々変えます 29 00:02:21,680 --> 00:02:23,880 大いに変えますよ 30 00:02:23,960 --> 00:02:25,720 土はウソをつきません 31 00:02:26,320 --> 00:02:27,800 土は真実を語る 32 00:02:27,880 --> 00:02:33,240 バナナが鍵になるとは 思っていませんでした 33 00:02:36,840 --> 00:02:41,840 博士はバナナの木の わずかな残骸から年代を特定 34 00:02:42,600 --> 00:02:44,960 ラパ·ヌイへの人類の到着を 約2000年 早めました 1100年前 35 00:02:44,960 --> 00:02:51,920 ラパ·ヌイへの人類の到着を 約2000年 早めました 3215年前 36 00:02:52,720 --> 00:02:55,720 植物の力で 年表が押し戻された 37 00:02:56,320 --> 00:02:59,400 3000年より前に なるかもしれない 38 00:02:59,480 --> 00:03:02,280 分かりませんが だからこそ 39 00:03:02,360 --> 00:03:04,760 調査を続けるべきです 40 00:03:04,840 --> 00:03:05,800 同感です 41 00:03:08,200 --> 00:03:10,160 この新証拠に照らして 42 00:03:10,240 --> 00:03:13,320 ラパ・ヌイの先史を 再考すべきです 43 00:03:14,560 --> 00:03:19,360 カーディナリ博士の発見で ポリネシア人の到着は 44 00:03:19,440 --> 00:03:21,560 定説より前になります 45 00:03:22,440 --> 00:03:26,720 しかしラパ・ヌイの口承は 別の可能性も示します 46 00:03:28,440 --> 00:03:32,600 恐らくホトゥ・マトゥアと 7人の従者が島に来たのは 47 00:03:32,680 --> 00:03:36,520 想定よりも 数千年さかのぼります 48 00:03:39,960 --> 00:03:43,760 島の物語の中に 忘れられた部分はないか? 49 00:03:44,240 --> 00:03:46,160 もっと前の章が- 50 00:03:46,240 --> 00:03:51,160 1万2000年前の大変動の 生存者に書かれたのでは? 51 00:04:05,040 --> 00:04:09,160 {\an8}太古からの啓示 アメリカ大陸 52 00:04:09,240 --> 00:04:11,840 {\an8}第3章 53 00:04:14,760 --> 00:04:18,480 数千年前に人類が ラパ・ヌイに来たなら 54 00:04:19,080 --> 00:04:20,320 その住居は? 55 00:04:21,720 --> 00:04:25,240 考古学的な痕跡は どこにあるでしょう 56 00:04:27,400 --> 00:04:29,960 最終氷期のさなかには 57 00:04:30,040 --> 00:04:33,600 海面は今より 120メートル以上低かった 58 00:04:34,200 --> 00:04:36,640 ここは大きな島でした 59 00:04:38,800 --> 00:04:42,480 はるかに多くの人口が 暮らせたはずです 60 00:04:45,040 --> 00:04:49,760 だからモアイ造成計画が 実行できたのでしょう 61 00:04:52,560 --> 00:04:57,800 人々の生活の場は 今は沈んだ海岸線の近くで 62 00:05:00,400 --> 00:05:05,200 高台は石像を造る場所 だったのかもしれません 63 00:05:06,800 --> 00:05:10,720 氷河期末の海面上昇で 失われた陸地の面積は 64 00:05:10,800 --> 00:05:13,120 あまり知られていません 65 00:05:13,200 --> 00:05:16,880 それはおよそ 2600万平方キロで 66 00:05:17,680 --> 00:05:20,000 当時 最高の土地でした 67 00:05:20,680 --> 00:05:22,640 海面が急に上がると 68 00:05:22,720 --> 00:05:26,160 海岸線地帯は 海の下に沈みます 69 00:05:27,360 --> 00:05:31,840 そこにあったものは全て 粉々に破壊されます 70 00:05:33,160 --> 00:05:36,480 何が失われたかは 誰にも分かりません 71 00:05:45,800 --> 00:05:49,840 分かっているのは 島の最初の住民が 72 00:05:49,920 --> 00:05:53,400 石の彫刻以外も 発達させたことです 73 00:05:58,000 --> 00:06:02,320 ラパ·ヌイの伝承によると ホトゥ・マトゥア王は 74 00:06:02,920 --> 00:06:06,560 ヒバから特別なものを もたらしました 75 00:06:07,120 --> 00:06:08,280 文字です 76 00:06:11,520 --> 00:06:16,000 ロンゴロンゴと呼ばれ 木片が残っています 77 00:06:17,000 --> 00:06:20,320 恐らく時代を経て 重ねられた模写で 78 00:06:20,400 --> 00:06:22,880 原版は失われています 79 00:06:23,840 --> 00:06:26,280 現存するのは30点未満で 80 00:06:27,000 --> 00:06:29,800 世界中の博物館に 保存されています 81 00:06:31,280 --> 00:06:35,720 ドキュメンタリー作家の レオのような島民にとって 82 00:06:36,240 --> 00:06:39,120 この木版は特別です 83 00:06:40,080 --> 00:06:41,440 驚くべきです 84 00:06:41,520 --> 00:06:46,600 高度に組織化された文化の ものとされる文字が 85 00:06:46,680 --> 00:06:49,480 この小さな島で発見された レオ・パカラティ ドキュメンタリー作家 86 00:06:49,560 --> 00:06:53,320 ロンゴロンゴは島の 非常に重要な文化です 87 00:06:53,400 --> 00:06:55,640 ポリネシアでは珍しい 88 00:06:55,720 --> 00:06:58,640 他の島にはありません 89 00:07:00,320 --> 00:07:03,400 19世紀に奴隷狩りが行われ 90 00:07:03,480 --> 00:07:07,280 イースター島の知の伝統が 壊滅させられて 91 00:07:07,360 --> 00:07:10,640 ロンゴロンゴは 読めなくなりました 92 00:07:10,720 --> 00:07:15,200 今も古代世界の 最大の謎の1つです 93 00:07:16,160 --> 00:07:19,560 言語学者によれば ロンゴロンゴは 94 00:07:19,640 --> 00:07:22,160 文字が非常に多いと言います 95 00:07:24,040 --> 00:07:27,360 象形文字か絵文字のようで 96 00:07:27,440 --> 00:07:30,440 古代エジプトや インダス文明の 97 00:07:30,520 --> 00:07:32,680 文字と似ています 98 00:07:34,000 --> 00:07:38,200 完成に数百年はかかったと 思われます 99 00:07:40,000 --> 00:07:42,320 ロンゴロンゴは複雑です 100 00:07:42,840 --> 00:07:47,720 平和 水 食べ物 社会など 多くの要素があり 101 00:07:48,560 --> 00:07:51,840 非常に知的で複雑です 102 00:07:52,520 --> 00:07:55,400 ヨーロッパ人到来までの 数世紀 103 00:07:56,000 --> 00:07:58,640 言葉は歌でたたえられました 104 00:07:59,240 --> 00:08:03,720 しかし音と文字の関係は 忘れられました 105 00:08:04,240 --> 00:08:06,760 人々は読み方を学ばず 106 00:08:06,840 --> 00:08:08,920 歌だけを覚えて 107 00:08:09,000 --> 00:08:11,160 長く歌い継ぎました 108 00:08:11,240 --> 00:08:13,800 その歌は何を語るのですか 109 00:08:14,280 --> 00:08:16,880 農業のシステムとか 110 00:08:16,960 --> 00:08:19,480 航海のルール 111 00:08:19,560 --> 00:08:22,560 さまざまな家系の系図 112 00:08:23,520 --> 00:08:26,600 土地の所有者のことなどです 113 00:08:26,680 --> 00:08:31,040 私にとってロンゴロンゴは 何より重要です 114 00:08:31,120 --> 00:08:35,360 我々の祖先が創ったものです 115 00:08:37,080 --> 00:08:40,960 イースター島に 複雑な文字があることは 116 00:08:41,040 --> 00:08:44,920 いまだに説明のつかない ミステリーです 117 00:08:48,400 --> 00:08:51,680 考察されるべき 可能性はあります 118 00:08:51,760 --> 00:08:57,080 文字は先史時代に イースター島へもたらされた 119 00:08:57,160 --> 00:09:01,000 もたらしたのは口承に残る 最初の移住者で 〝ラパ·ヌイ〞 〝太平洋〞 120 00:09:01,080 --> 00:09:04,880 太平洋にあった大きな島 ヒバから来た 121 00:09:04,960 --> 00:09:09,880 その島は大洪水に見舞われ 海に沈んでしまった 122 00:09:11,120 --> 00:09:14,080 これは憶測にすぎませんが 123 00:09:14,600 --> 00:09:18,200 この文字は私が探求する 失われた文明で 124 00:09:18,280 --> 00:09:21,640 使われていた 言葉かもしれません 125 00:09:25,000 --> 00:09:26,960 遠いヒバから来た人々 126 00:09:30,560 --> 00:09:34,640 その起源の物語と言葉を ラパ·ヌイという- 127 00:09:35,160 --> 00:09:38,000 ポリネシア人が保存した 128 00:09:45,160 --> 00:09:50,440 モアイも同じ古代文明の 産物と私は信じています 129 00:09:54,480 --> 00:09:58,720 モアイが立つ土台である アフは 130 00:09:58,800 --> 00:10:02,880 別の誰かが造ったものという 証拠もあります 131 00:10:04,000 --> 00:10:05,280 例えば これ 132 00:10:08,640 --> 00:10:10,200 アフ·ビナプです 133 00:10:10,280 --> 00:10:12,280 2つの点で独特です 134 00:10:13,080 --> 00:10:16,720 1つ目は硬い玄武岩で 造られていること 135 00:10:17,320 --> 00:10:20,080 他と同じ 火山性凝灰岩ではない 136 00:10:20,840 --> 00:10:23,080 2つ目は必見です 137 00:10:24,800 --> 00:10:28,760 巨石の組まれ方が 驚くほど精巧なのです 138 00:10:28,840 --> 00:10:31,760 他のアフと 比べ物になりません 139 00:10:33,640 --> 00:10:37,160 あまりにも隙間のない 造りなので 140 00:10:37,240 --> 00:10:42,320 接合部に当時の有機物が 一切 挟まっておらず 141 00:10:42,920 --> 00:10:45,040 年代が測定できません 142 00:10:46,360 --> 00:10:48,480 あまりに場違いで 143 00:10:48,560 --> 00:10:52,400 別の文化の産物ではと 思わされます 144 00:10:54,520 --> 00:10:59,080 それが氷河期の 失われた文明ではないかと 145 00:10:59,160 --> 00:11:02,560 私が疑う理由は 他にもあります 146 00:11:03,440 --> 00:11:07,360 島の元の名前は テ・ピト・オ・テ・ヘヌア 147 00:11:07,440 --> 00:11:09,960 “地球のへそ”を意味します 148 00:11:11,240 --> 00:11:15,640 聖なる場所が “へそ”と呼ばれるのは 149 00:11:15,720 --> 00:11:21,800 世界中あちこちの古代文化に 見られる現象です 150 00:11:23,640 --> 00:11:24,440 {\an8}ギョベクリテペは 〝へその丘〞の意味 151 00:11:24,440 --> 00:11:27,840 {\an8}ギョベクリテペは 〝へその丘〞の意味 トルコ ギョベクリテペ遺跡 152 00:11:27,840 --> 00:11:27,920 {\an8}トルコ ギョベクリテペ遺跡 153 00:11:27,920 --> 00:11:28,360 {\an8}トルコ ギョベクリテペ遺跡 ギリシャのデルフィは 〝地球のへそ〞 154 00:11:28,360 --> 00:11:28,440 {\an8}ギリシャのデルフィは 〝地球のへそ〞 155 00:11:28,440 --> 00:11:31,280 {\an8}ギリシャのデルフィは 〝地球のへそ〞 ギリシャ デルフィの考古遺跡 156 00:11:31,280 --> 00:11:31,920 {\an8}ギリシャ デルフィの考古遺跡 157 00:11:32,000 --> 00:11:34,520 {\an8}カンボジアの アンコールもです カンボジア アンコールワット 158 00:11:34,520 --> 00:11:34,960 {\an8}カンボジア アンコールワット 159 00:11:38,720 --> 00:11:43,480 先史時代に世界を航海した ある1つの文化が 160 00:11:43,560 --> 00:11:48,240 各地の聖地を“へそ”と 名付けたのではないか? 161 00:11:48,880 --> 00:11:50,280 ラパ·ヌイもです 162 00:11:51,640 --> 00:11:54,760 だとしたら どうやってここへ来た? 163 00:11:56,800 --> 00:11:59,960 興味をそそる可能性が 1つあります 164 00:12:07,480 --> 00:12:11,840 ラパ・ヌイは海山の尾根の 西端にあります 165 00:12:14,040 --> 00:12:18,440 氷河期の海面は今より 120メートル低く 166 00:12:18,520 --> 00:12:23,320 アイソスタシーという現象で 海底は今より上でした 167 00:12:24,080 --> 00:12:27,160 山頂の一部が海面に表出して 168 00:12:29,000 --> 00:12:31,920 小さな島々の列島となり 169 00:12:32,000 --> 00:12:36,760 ラパ・ヌイと 今のペルーをつなぎます 〝サラ・イ・ゴメス海嶺〞 〝ナスカ海嶺〞 170 00:12:36,840 --> 00:12:42,040 それをたどった先に 驚くべきものが存在します 171 00:12:42,120 --> 00:12:44,400 海に面する丘の- 172 00:12:49,400 --> 00:12:51,360 巨大な地上絵です 173 00:12:52,680 --> 00:12:55,400 カンデラブロと呼ばれます 174 00:12:58,280 --> 00:13:01,080 砂を削り取った岩面で 175 00:13:01,160 --> 00:13:03,800 巨大な三つ又が 描かれています 176 00:13:05,280 --> 00:13:07,400 ペルーの海岸に近づくと 177 00:13:07,480 --> 00:13:09,880 航路標識のように見えます 178 00:13:09,960 --> 00:13:12,840 人を呼び寄せているようです 179 00:13:12,920 --> 00:13:15,200 “ここに重要なものが ある”と 180 00:13:16,080 --> 00:13:18,600 絵の年代は不明ですが 181 00:13:19,080 --> 00:13:22,000 その近くで見つかった陶器が 182 00:13:22,080 --> 00:13:26,000 紀元前200年の パラカス文化の遺物と判明 183 00:13:26,480 --> 00:13:29,280 崇拝対象だったのでしょう 184 00:13:31,280 --> 00:13:36,320 しかし発想の源は古代神 ビラコチャと言われます 185 00:13:37,600 --> 00:13:42,440 この地で多くの奇跡を 起こしたとされる神です 186 00:13:43,120 --> 00:13:45,120 ナスカの地上絵や 187 00:13:45,840 --> 00:13:49,600 ボリビアのティワナクの 謎の巨石群 188 00:13:50,080 --> 00:13:54,120 アンデス山脈で 彼の物語は始まります 189 00:14:01,840 --> 00:14:03,520 インカの伝承では 190 00:14:04,080 --> 00:14:07,520 この地域は昔 大変動に襲われました 191 00:14:07,600 --> 00:14:09,600 古代の黙示録です 192 00:14:15,760 --> 00:14:20,440 その後 見知らぬ人物が チチカカ湖から現れました 193 00:14:22,800 --> 00:14:25,000 その名はビラコチャ 194 00:14:27,280 --> 00:14:28,840 “海の泡”の意です 195 00:14:32,480 --> 00:14:36,760 彼と その従者らが生存者に 農業を教え 196 00:14:39,840 --> 00:14:42,720 優れた石工技術を見せ- 197 00:14:43,760 --> 00:14:45,560 空の読み方を伝えた 198 00:14:51,640 --> 00:14:54,920 つまり彼は 文明を伝えたのです 199 00:14:55,000 --> 00:14:59,200 大変動で打ちひしがれ 無秩序だった人々に 200 00:15:01,840 --> 00:15:06,920 こうした話は 世界中にあります 201 00:15:07,000 --> 00:15:10,720 神々や あの大変動を 生き延びた人々 202 00:15:10,800 --> 00:15:15,640 彼らが文明を 再興させる話です 203 00:15:18,360 --> 00:15:21,120 エジプトではオシリスが 204 00:15:21,200 --> 00:15:26,000 土の耕し方や作物の収穫方法 法の作り方を教えます 205 00:15:28,080 --> 00:15:33,360 メキシコのアステカ族には ケツァルコアトルが 206 00:15:33,440 --> 00:15:36,120 文明をもたらします 207 00:15:38,720 --> 00:15:43,880 そしてラパ・ヌイでは ホトゥ・マトゥアと従者らが 208 00:15:46,520 --> 00:15:50,160 失われた遠い島から海を渡り 209 00:15:50,240 --> 00:15:53,120 島で文明を再興します 210 00:15:59,320 --> 00:16:03,880 同じ伝説が世界にあることを 真剣に考えるべきです 211 00:16:07,440 --> 00:16:12,280 今でも物語は 知識を次の世代へ伝えるのに 212 00:16:12,360 --> 00:16:13,920 強力な手段です 213 00:16:15,040 --> 00:16:17,440 そういう普遍的な物語から 214 00:16:17,520 --> 00:16:20,760 我々は古い知識の波紋を 215 00:16:20,840 --> 00:16:24,400 受け取っている? キアヌ・リーブス 俳優 そう思います 216 00:16:24,480 --> 00:16:26,360 その始まりは? 217 00:16:26,920 --> 00:16:29,520 生存者は少なかったものの 218 00:16:29,600 --> 00:16:32,280 知識は神話や伝統という形で 219 00:16:32,360 --> 00:16:33,920 受け継がれました 220 00:16:34,560 --> 00:16:38,720 文字のない時代から 神話は人類という種の 221 00:16:38,800 --> 00:16:40,960 メモリーバンクです 222 00:16:41,040 --> 00:16:44,440 口頭伝承は 強力な方法ですよね 223 00:16:44,520 --> 00:16:47,400 歴史を伝えてくれます 224 00:16:48,000 --> 00:16:51,840 歴史上の出来事などを 教えてくれる 225 00:16:51,920 --> 00:16:52,880 まさに 226 00:16:52,960 --> 00:16:57,640 つながりがなかったはずの 別々の文化の中で 227 00:16:57,720 --> 00:17:00,040 同じことが語られている 228 00:17:00,120 --> 00:17:05,560 より古い文化の遺産を 共有しているとしか思えない 229 00:17:05,640 --> 00:17:09,520 だから神話をもっと真剣に 考えるべきです 230 00:17:09,600 --> 00:17:11,040 同感です 231 00:17:15,760 --> 00:17:19,440 ビラコチャのような 神話上の偉大な師は 232 00:17:20,120 --> 00:17:24,600 失われた文明の 生存者だったかもしれません 233 00:17:28,440 --> 00:17:31,760 ビラコチャの遺産は 他にもあります 234 00:17:33,880 --> 00:17:36,680 カンデラブロから480キロ東 235 00:17:39,320 --> 00:17:42,440 クスコの街に近い 山頂の台地です 236 00:17:42,520 --> 00:17:47,720 {\an8}〝クスコ〞 海抜3300メートル以上の- 237 00:17:47,720 --> 00:17:48,400 {\an8}〝クスコ〞 238 00:17:49,880 --> 00:17:52,120 サクサイワマンです 239 00:17:55,520 --> 00:18:00,160 サクサイワマン遺跡 240 00:18:01,360 --> 00:18:04,800 世界で最も驚くべき 古代遺跡の1つで 241 00:18:05,480 --> 00:18:07,080 謎めいています 242 00:18:10,520 --> 00:18:16,400 丘の上に広がるのは 石で造られた考古学上の奇跡 243 00:18:18,080 --> 00:18:21,600 丘の端に最大の謎があります 244 00:18:28,640 --> 00:18:31,840 圧倒的な迫力の 3列の石組みが- 245 00:18:35,200 --> 00:18:37,280 ジグザグに走ります 246 00:18:43,040 --> 00:18:45,640 ここに30年以上来ていますが 247 00:18:45,720 --> 00:18:48,080 今も混乱させられます 248 00:18:50,800 --> 00:18:55,440 しかし探求の焦点を アメリカ大陸に絞った私は 249 00:18:56,760 --> 00:19:00,040 この巨石の謎を 再検証に来ました 250 00:19:02,480 --> 00:19:05,200 これらの巨石の横に立つと 251 00:19:05,280 --> 00:19:07,960 ミニチュアになった気分です 252 00:19:10,560 --> 00:19:14,160 何千もの巨大な 多角形のブロックが 253 00:19:14,240 --> 00:19:16,560 精緻に組まれています 254 00:19:19,800 --> 00:19:22,920 大きさも形も全て違う石が 255 00:19:24,560 --> 00:19:28,240 驚くほど精密に 組み合わされています 256 00:19:30,040 --> 00:19:33,240 溶け合っているかのようです 257 00:19:35,280 --> 00:19:37,320 現代の技術を使っても 258 00:19:37,400 --> 00:19:40,680 どうやったのか 見当もつきません 259 00:19:44,600 --> 00:19:48,960 サクサイワマンの理解には 歴史の知識が必要です 260 00:19:49,920 --> 00:19:52,440 下の街にも関わる歴史です 261 00:19:58,040 --> 00:20:03,120 現在 クスコは人口50万の 活気ある都市で 262 00:20:04,920 --> 00:20:08,880 年に数百万人が訪れる 人気の観光地です 263 00:20:11,400 --> 00:20:14,760 私にとっては 重要な研究対象です 264 00:20:18,000 --> 00:20:21,200 クスコはインカ帝国の 首都でした 265 00:20:21,280 --> 00:20:25,280 インカは実に優れた 驚くべき文明でした 266 00:20:27,160 --> 00:20:30,280 アンデス山脈で繁栄しました 267 00:20:32,040 --> 00:20:34,840 {\an8}マチュピチュのような 石の遺跡で有名です 268 00:20:34,840 --> 00:20:36,360 {\an8}マチュピチュのような 石の遺跡で有名です ペルー マチュピチュ 269 00:20:36,360 --> 00:20:38,640 {\an8}ペルー マチュピチュ 270 00:20:39,240 --> 00:20:41,440 しかしモアイと同様に 271 00:20:41,520 --> 00:20:44,600 大惨事で 歴史が見えなくなります 272 00:20:47,080 --> 00:20:49,160 ここでは1532年に- 273 00:20:49,640 --> 00:20:53,880 スペインの征服者が 混乱と破壊をもたらしました 274 00:20:55,120 --> 00:20:59,760 スペインの征服で 現地の文化が抑圧されたため 275 00:20:59,840 --> 00:21:02,760 インカに関する記憶は 断片的で 276 00:21:02,840 --> 00:21:05,000 歴史のブラックホールです 277 00:21:07,360 --> 00:21:12,200 なぜか? 歴史は常に 勝者が書くからです 278 00:21:15,560 --> 00:21:20,760 そして征服者は現地の文化を 知ろうとしませんでした 279 00:21:23,120 --> 00:21:25,320 インカは壮麗な文明で 280 00:21:25,400 --> 00:21:29,600 驚くべき功績を残しましたが 非常に短命でした 281 00:21:30,760 --> 00:21:32,640 豊かで強力でしたが 282 00:21:32,720 --> 00:21:35,280 インカ帝国が続いたのは 1世紀足らず 562年前 283 00:21:35,280 --> 00:21:36,600 インカ帝国が続いたのは 1世紀足らず 284 00:21:36,680 --> 00:21:44,640 征服者が来るまでです 467年前 何も知らないスペイン人は こう考えました 285 00:21:44,720 --> 00:21:50,360 巨石の壁も含め 何もかも インカ帝国が造ったものだと 286 00:21:52,680 --> 00:21:55,320 とても無理だと思います 287 00:21:55,800 --> 00:22:00,840 当時インカで使われていた 道具は石だけです 288 00:22:00,920 --> 00:22:05,120 それで巨石の壁を造ったとは 考えられません 289 00:22:10,240 --> 00:22:12,800 インカには文字が ありませんでした 290 00:22:13,600 --> 00:22:16,080 しかしスペインの記録では 291 00:22:16,560 --> 00:22:21,040 サクサイワマンの考案者は パチャクティ·ユパンキ 292 00:22:21,120 --> 00:22:25,320 500年以上前に インカ帝国を築いた人物です 293 00:22:30,240 --> 00:22:35,640 遺跡の専門家から さらに話を聞きます アマデオ・ファルファン 考古学者/作家 294 00:22:37,280 --> 00:22:40,440 大ざっぱに言って 何世紀ごろ- 295 00:22:40,520 --> 00:22:44,880 この壮大な建築物が 造られたのでしょう 296 00:22:44,960 --> 00:22:48,880 建設が始まったのが 1440年ごろで 297 00:22:50,600 --> 00:22:53,240 90年後に完成しました 298 00:22:54,200 --> 00:22:57,080 征服者がやって来る直前です 299 00:23:01,120 --> 00:23:05,960 パチャクティは建設に 地元の岩を使うよう指示 300 00:23:07,920 --> 00:23:10,200 比較的 軟らかい岩でした 301 00:23:11,280 --> 00:23:14,320 今は海抜3600メートルですが 302 00:23:14,400 --> 00:23:17,560 かつては海の底でした 303 00:23:21,000 --> 00:23:25,640 大昔 南米のこの一帯は 海の一部でした 304 00:23:25,720 --> 00:23:31,800 この谷のあちこちに 石灰岩の岩盤が見られます 305 00:23:31,880 --> 00:23:33,360 堆積岩ですね 306 00:23:33,440 --> 00:23:35,280 そうです だから 307 00:23:36,000 --> 00:23:40,760 他の種類の石より 軟らかくて扱いやすいのです 308 00:23:43,040 --> 00:23:46,040 考古学によれば これらの石灰岩は 309 00:23:46,120 --> 00:23:49,200 14キロ先の採石場から 運ばれました 310 00:23:51,880 --> 00:23:56,680 石灰岩は軟らかくて 比較的 扱いやすいとしても 311 00:23:56,760 --> 00:24:00,800 ここにあるのは 巨大なブロックです 312 00:24:00,880 --> 00:24:02,040 重さは? 313 00:24:02,120 --> 00:24:06,360 一番 重い石は 100トン以上あります 314 00:24:06,440 --> 00:24:07,360 すごい 315 00:24:12,680 --> 00:24:16,840 分からないのは この巨大な石の運搬です 316 00:24:16,920 --> 00:24:19,320 一体どうやって? 317 00:24:19,400 --> 00:24:23,040 人海戦術だったと思います 318 00:24:23,120 --> 00:24:27,640 ペドロ・シエサ・デ・レオンは スペインの軍人で記録者 319 00:24:27,720 --> 00:24:29,680 彼によると 320 00:24:29,760 --> 00:24:34,040 毎日2万人以上が ここで働いていました 321 00:24:34,120 --> 00:24:36,520 まとめるのが大変ですね 322 00:24:37,040 --> 00:24:42,360 2万人の労働者の組織化は 難易度の高い仕事です 323 00:24:46,800 --> 00:24:50,000 ニューヨークの エンパイアステートビルは 324 00:24:50,080 --> 00:24:54,480 20世紀に約3400人がかりで 建てられました 325 00:24:55,640 --> 00:24:58,120 その6倍の人数がいても 326 00:24:58,200 --> 00:25:02,120 当時の技術で これらの石を動かすのは 327 00:25:02,200 --> 00:25:06,880 失敗と隣り合わせの とてつもない挑戦だったはず 328 00:25:08,680 --> 00:25:12,520 インカの巨石の移動について 唯一の記録を 329 00:25:13,120 --> 00:25:17,000 征服から数十年後 スペイン人が書いています 330 00:25:17,080 --> 00:25:20,720 彼が地元の情報源から 聞いたのは 331 00:25:20,800 --> 00:25:23,240 悲惨な失敗の話でした 332 00:25:26,440 --> 00:25:32,240 彼が書いたのは2万人以上で 山を運ばれた巨石の話です 333 00:25:33,880 --> 00:25:38,160 引きずられていた最中に 崖から落ちて 334 00:25:40,080 --> 00:25:42,200 3000人以上を潰しました 335 00:25:44,800 --> 00:25:48,520 1つの巨石の運搬も 手こずるインカ人が 336 00:25:48,600 --> 00:25:51,120 何千個も運べたでしょうか 337 00:25:59,000 --> 00:26:02,280 スペイン人の記録では インカの人々は 338 00:26:02,360 --> 00:26:05,880 縄とローラーと てこを組み合わせました 339 00:26:08,600 --> 00:26:14,000 頑張って注意深く行えば 2~3個は積めるでしょう 340 00:26:14,080 --> 00:26:18,760 しかし数百個を全て 精密に組み合わせるなど 341 00:26:18,840 --> 00:26:20,840 考えられません 342 00:26:22,680 --> 00:26:27,680 インカの皇帝は要塞の建設を 指揮していましたが 343 00:26:27,760 --> 00:26:31,920 既に存在する岩壁の上に 建てていたのでは? 344 00:26:34,080 --> 00:26:38,120 スペインの征服前に ここにあった光景を 345 00:26:38,200 --> 00:26:40,160 想像するのは困難です 346 00:26:40,240 --> 00:26:45,440 しかし最新の科学データと 征服者の話を組み合わせれば 347 00:26:45,520 --> 00:26:49,360 インカ帝国時代の サクサイワマンの姿を 348 00:26:49,440 --> 00:26:51,280 かなり再現できます 349 00:26:56,920 --> 00:27:01,880 スペイン人の記録によれば 最大の施設は兵舎で 350 00:27:01,960 --> 00:27:04,120 数千人を収容可能でした 351 00:27:09,120 --> 00:27:11,960 3層の円形の塔があり 352 00:27:12,040 --> 00:27:14,040 高さは15メートル 353 00:27:15,200 --> 00:27:18,200 周囲は長方形の建物と中庭で 354 00:27:19,560 --> 00:27:23,040 淡水システムと 穀物の倉庫を備えました 355 00:27:26,200 --> 00:27:30,160 侵略者はサクサイワマンを 要塞と思いました 356 00:27:31,680 --> 00:27:34,560 なぜならクスコの陥落後- 357 00:27:34,640 --> 00:27:38,520 インカの戦士が壁を 最後のとりでにしたからです 358 00:27:42,280 --> 00:27:44,200 今も残る この壁は- 359 00:27:46,600 --> 00:27:48,800 本当に要塞だった? 360 00:27:50,920 --> 00:27:56,120 サクサイワマンの起源に関し 考古学的な見解は? 361 00:27:56,200 --> 00:27:57,600 建設の目的は? 362 00:27:58,200 --> 00:28:01,680 多くの人は軍事施設と 考えています 363 00:28:02,280 --> 00:28:06,600 スペイン人の征服者が 要塞だと言ったからです 364 00:28:06,680 --> 00:28:07,920 でも違います 365 00:28:08,000 --> 00:28:10,440 ここは聖なる神殿でした 366 00:28:11,240 --> 00:28:13,360 儀式を行う場所です 367 00:28:15,800 --> 00:28:18,440 歴史書でよく見かける- 368 00:28:18,520 --> 00:28:23,000 サクサイワマン要塞説は 間違いですか? 369 00:28:23,080 --> 00:28:24,400 大間違いです 370 00:28:27,000 --> 00:28:29,440 丘の上の建造物の残骸は 371 00:28:29,920 --> 00:28:32,720 均一な長方形の石なので 372 00:28:33,240 --> 00:28:37,040 巨石の壁と同時期の 建設ではありません 373 00:28:39,440 --> 00:28:45,800 インカ人は前時代の建造物を 受け継いだのでしょう 374 00:28:45,880 --> 00:28:48,400 しかし説明しがたい建造物だ 375 00:28:48,480 --> 00:28:49,360 ええ 376 00:28:50,080 --> 00:28:56,040 さらに その石積みの方法も いまだに分かっていません 377 00:28:59,720 --> 00:29:03,920 失われた技術だと 考えられます 378 00:29:06,040 --> 00:29:11,440 我々は説明できない謎に 直面しています 379 00:29:12,920 --> 00:29:17,960 巨大で滑らかでジグザグの サクサイワマンの壁は 380 00:29:18,040 --> 00:29:21,600 インカ人以外の 誰かによって造られた? 381 00:29:27,920 --> 00:29:31,520 インカ帝国が造ったと されていた建築が 382 00:29:32,120 --> 00:29:35,680 もっと古い時代の 英知の名残だったら? 383 00:29:38,360 --> 00:29:40,160 これらの石組みが 384 00:29:40,640 --> 00:29:45,520 考古学上 未確認の 古代文明の遺産だったら? 385 00:29:48,320 --> 00:29:53,200 滑らかに結合する巨石の壁の シンプル版は 386 00:29:53,800 --> 00:29:55,920 ペルーにはありません 387 00:29:57,040 --> 00:30:00,600 しかしラパ·ヌイで見ました 388 00:30:02,360 --> 00:30:03,960 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ 389 00:30:03,960 --> 00:30:06,120 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ アフ·ビナプの壁です 390 00:30:06,120 --> 00:30:06,200 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ 391 00:30:06,200 --> 00:30:06,520 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ サクサイワマンより かなり古く 392 00:30:06,520 --> 00:30:09,000 {\an8}サクサイワマンより かなり古く 393 00:30:09,840 --> 00:30:12,480 {\an8}3200キロ以上 離れています 394 00:30:14,960 --> 00:30:17,400 硬い玄武岩のブロックが 395 00:30:17,480 --> 00:30:19,280 見事に組まれています 396 00:30:19,360 --> 00:30:23,840 サクサイワマン同様 多角形の岩もあります 397 00:30:25,200 --> 00:30:28,960 {\an8}トルコ アラカ・ヒュユク 似た構造の壁はトルコと エジプトにもあります 398 00:30:28,960 --> 00:30:29,040 {\an8}似た構造の壁はトルコと エジプトにもあります 399 00:30:29,040 --> 00:30:30,480 {\an8}似た構造の壁はトルコと エジプトにもあります エジプト カフラー王の河岸神殿 400 00:30:30,480 --> 00:30:32,120 {\an8}エジプト カフラー王の河岸神殿 401 00:30:32,120 --> 00:30:32,840 {\an8}エジプト カフラー王の河岸神殿 大きな石の隙間に 小さい石が挟まれている 402 00:30:32,840 --> 00:30:35,640 {\an8}大きな石の隙間に 小さい石が挟まれている 403 00:30:35,640 --> 00:30:37,200 {\an8}大きな石の隙間に 小さい石が挟まれている ラパ·ヌイ アフ·ビナプ 404 00:30:37,200 --> 00:30:37,280 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ 405 00:30:37,280 --> 00:30:40,080 {\an8}ラパ·ヌイ アフ·ビナプ クスコにも 似たものがあります 406 00:30:40,080 --> 00:30:41,280 {\an8}クスコにも 似たものがあります 407 00:30:41,920 --> 00:30:43,080 {\an8}ペルー クスコ 408 00:30:43,080 --> 00:30:46,520 {\an8}ペルー クスコ 余った石を効率的に 利用したとも言われます 409 00:30:46,520 --> 00:30:47,800 {\an8}余った石を効率的に 利用したとも言われます 410 00:30:48,560 --> 00:30:50,560 しかし この正確さです 411 00:30:51,600 --> 00:30:56,200 これは過去の文明の技術だと 感じます 412 00:30:56,280 --> 00:30:58,040 ペルーに限りません 413 00:31:01,080 --> 00:31:04,280 インカ人の建築物の土台は 414 00:31:04,360 --> 00:31:06,760 古代のものだった? 415 00:31:08,280 --> 00:31:13,520 それがアメリカ大陸の 文明のルーツだとしたら? 416 00:31:17,200 --> 00:31:21,920 サクサイワマンが見下ろす 街へ向かいます 417 00:31:22,640 --> 00:31:25,640 鍵になりそうな名の街です 418 00:31:27,360 --> 00:31:29,920 インカ帝国のケチュア語で 419 00:31:30,000 --> 00:31:33,160 クスコは“地球のへそ”の 意味です 420 00:31:33,240 --> 00:31:34,200 {\an8}トルコ ギョベクリテペ遺跡 421 00:31:34,200 --> 00:31:35,960 {\an8}トルコ ギョベクリテペ遺跡 ラパ·ヌイを含む 他の聖地と同じなのです 422 00:31:35,960 --> 00:31:36,040 {\an8}ラパ·ヌイを含む 他の聖地と同じなのです 423 00:31:36,040 --> 00:31:38,720 {\an8}ラパ·ヌイを含む 他の聖地と同じなのです ギリシャ デルフィの考古遺跡 424 00:31:41,360 --> 00:31:45,680 へその概念が 世界中に見られることを 425 00:31:45,760 --> 00:31:48,520 偶然とすべきではありません 426 00:31:51,120 --> 00:31:55,520 この“地球のへそ”にある 非凡な石造建築物は 427 00:31:55,600 --> 00:32:00,440 私が探求している はるか太古の高度文明の 428 00:32:00,520 --> 00:32:02,360 遺物でしょうか 429 00:32:06,280 --> 00:32:07,800 街の至る所に 430 00:32:07,880 --> 00:32:12,920 美しく複雑な形の石壁が いくつも存在します 431 00:32:13,480 --> 00:32:15,560 巨石も含まれます 432 00:32:16,480 --> 00:32:21,480 不思議なことに どの壁にも 複数の建築様式が見られます 433 00:32:21,560 --> 00:32:24,840 極めて精巧な所と 粗い所が混在します 434 00:32:28,760 --> 00:32:31,840 謎に導かれて クスコのロレト通りへ 435 00:32:32,640 --> 00:32:35,440 考古学の研究者を訪ねます 436 00:32:36,320 --> 00:32:38,040 インカの末えいで 437 00:32:38,120 --> 00:32:42,800 古代ペルーの石造物を 数十年 調べています ヘスス・ガマラ 考古学研究者 438 00:32:43,560 --> 00:32:48,080 クスコと聖なる谷での 調査について教えて下さい 439 00:32:49,120 --> 00:32:54,920 <私が研究しているのは 人間の古代芸術です> 440 00:32:55,800 --> 00:33:00,880 <芸術は石に反映されており> 441 00:33:00,960 --> 00:33:04,720 <石は歴史の 最古の目撃者です> 442 00:33:06,840 --> 00:33:09,120 サクサイワマンと同様に 443 00:33:09,200 --> 00:33:12,480 街の石壁は 隙間なく積まれています 444 00:33:13,440 --> 00:33:16,880 曲線状の縁が 滑らかにつなぎます 445 00:33:18,400 --> 00:33:20,080 圧倒されます 446 00:33:20,160 --> 00:33:22,840 ただ ぼう然とします 447 00:33:22,920 --> 00:33:27,680 一体 誰がどうやって これら無数の巨石を 448 00:33:27,760 --> 00:33:31,560 これほど精緻に 組み合わせられたのか 449 00:33:33,120 --> 00:33:36,200 考古学者によれば インカ人たちが 450 00:33:36,800 --> 00:33:41,680 石で石をたたいて この途方もない物を造ったと 451 00:33:42,280 --> 00:33:46,840 <ノミや大工道具で この建築物を造るのは> 452 00:33:46,920 --> 00:33:48,640 <不可能です> 453 00:33:48,720 --> 00:33:52,120 <それに これほどの 完璧な積み方を> 454 00:33:52,200 --> 00:33:56,360 <正確に計算することも 不可能です> 455 00:33:58,360 --> 00:34:01,520 精密さが どこよりも分かるのは 456 00:34:02,280 --> 00:34:06,400 “12角の石”として有名な 幾何学的偉業です 457 00:34:08,400 --> 00:34:13,240 いくつもの面が周囲の 11個の石と密着しています 458 00:34:16,160 --> 00:34:20,720 しかし“インカの壁”には 違和感も感じます 459 00:34:23,320 --> 00:34:26,400 さまざまな建築様式が 混在している 460 00:34:26,480 --> 00:34:29,840 驚くべき技術の すぐ脇に 461 00:34:29,920 --> 00:34:32,640 質の劣る石組みがある 462 00:34:32,720 --> 00:34:34,280 なぜでしょう 463 00:34:34,880 --> 00:34:38,680 <これはインカの建築では ありません> 464 00:34:40,280 --> 00:34:47,240 <インカ人は多角形の石を 使いませんでした> 465 00:34:47,760 --> 00:34:51,280 <インカ帝国の 建築様式の特徴は> 466 00:34:51,360 --> 00:34:55,040 <直角の石を使うことです> 467 00:34:58,440 --> 00:35:02,680 壁の上部には確かに インカ人が使っていた工具の 468 00:35:02,760 --> 00:35:04,760 形跡が見られます 469 00:35:06,040 --> 00:35:10,720 下部のような不可思議さは 感じません 470 00:35:12,840 --> 00:35:15,840 つまりインカの 建築ではない? 471 00:35:15,920 --> 00:35:18,120 <違うと思います> 472 00:35:19,080 --> 00:35:23,360 インカ人は既に存在していた 古代の石壁の上に 473 00:35:23,440 --> 00:35:26,200 壁を築いたと彼は考えます 474 00:35:29,480 --> 00:35:34,440 <クスコの歴史は インカ帝国だけでなく> 475 00:35:34,520 --> 00:35:37,680 <もっと前にさかのぼります> 476 00:35:39,360 --> 00:35:42,600 彼は壁の建築様式が 1つでなく 477 00:35:42,680 --> 00:35:45,440 少なくとも3つあると 言います 478 00:35:45,520 --> 00:35:47,080 3つの文化です 479 00:35:49,360 --> 00:35:53,520 最も新しい粗い石組みが インカの建築だと言います 480 00:35:54,520 --> 00:35:57,600 一方 ここと サクサイワマンの 481 00:35:57,680 --> 00:35:59,920 滑らかな石組みは 482 00:36:00,000 --> 00:36:02,840 もっと古代の 技術だと言います 483 00:36:03,440 --> 00:36:06,720 インカ人は 模倣できませんでした 484 00:36:10,040 --> 00:36:12,000 <最近の文明には> 485 00:36:12,520 --> 00:36:15,520 <不可能なことがあります> 486 00:36:15,600 --> 00:36:20,320 <これらは もっと古代の建築物で> 487 00:36:20,400 --> 00:36:25,200 <成形しやすい石が 使われています> 488 00:36:26,520 --> 00:36:30,560 彼は この様式を ハナン・パチャと呼びます 489 00:36:30,640 --> 00:36:36,080 それを直接 見るために 彼が勧めてくれたのは 490 00:36:36,840 --> 00:36:39,760 サクサイワマンの下の 山腹です 491 00:36:45,200 --> 00:36:47,360 神秘的な場所で 492 00:36:49,640 --> 00:36:53,080 外から見えづらい 入り口があります 493 00:36:56,080 --> 00:36:59,400 ここも建築様式が 混在しています 494 00:37:01,880 --> 00:37:04,800 “月の神殿”と 呼ばれる場所です 495 00:37:06,440 --> 00:37:11,200 月の神殿 496 00:37:15,280 --> 00:37:19,640 謎めいた雰囲気のある 奇妙で複雑な場所です 497 00:37:20,560 --> 00:37:24,080 低い石壁は 典型的なインカの建築です 498 00:37:25,240 --> 00:37:28,120 しかし この中に 全く異質のものが 499 00:37:28,200 --> 00:37:30,120 隠れているのです 500 00:37:34,000 --> 00:37:38,520 細い通路を通り 中へ入っていきます 501 00:37:38,600 --> 00:37:40,760 全くの静寂です 502 00:37:42,360 --> 00:37:45,240 迷路へ入っていくようです 503 00:37:47,040 --> 00:37:50,560 我々が知らない 何らかの技術によって 504 00:37:51,200 --> 00:37:55,080 我々には分からない理由で 造られたようです 505 00:38:24,880 --> 00:38:26,960 {\an8}日本語字幕 塚田 祐子